Team Asia Report

TEAM & RIDERS

Moto2

IDEMITSU Honda Team Asia

広くアジア全域から、世界のトップレベルで戦い、活躍できるアジア人ライダーの才能を発掘・育成するためのチームとして2013年に発足しました。監督には、ロードレース世界選手権で最高峰の500ccクラス(当時)において、日本人最多の4勝を挙げた岡田忠之が就任。着実に経験を積み重ねながら、所属選手たちの活躍により、数々の好成績を収めてきました。17年シーズンは、中上貴晶とカイルール・イダム・パウィの2台体制で臨みました。

中上貴晶
#30中上貴晶

生年月日:1992年2月9日
出身地:千葉(日本)

4歳でポケバイに乗り始めた中上は、即座に頭角を現して数々のレースで優勝。2004年からロードレースへの参戦を開始しました。06年には全日本ロードレース選手権のGP125クラスで年間の総合優勝を飾り、史上最年少チャンピオン記録を更新。同年に、アルベルト・プーチが指導する育成プログラム・MotoGPアカデミーに参加、スペイン選手権(現・FIM CEVレプソル世界選手権)にも参戦を開始しました。08年と09年は世界ロードレース選手権のGP125クラスに参戦。2010年からいったん活動の場を日本に戻して、11年にJ-GP2クラスで年間総合優勝を達成し、12年から再び世界での活動を開始しました。Moto2クラスの有力選手として激しい争いを続けながら、14年にはIDEMITSU Honda Team Asiaに移籍。16年は、第8戦オランダGPでの初優勝を含む4戦で表彰台を獲得しました。17年は、第12戦イギリスGPでキャリア2勝目を挙げるなど、4度の表彰台に登壇する活躍。また、18年からは最高峰クラスにLCR Hondaから挑戦することを発表しました。

カイルール・イダム・パウィ
#89カイルール・イダム・パウィ

生年月日:1998年9月20日
出身地:ペラック(マレーシア)

Super KIPの愛称で親しまれているパウィは、2012年にアンダーボーンのマシンで争うMalaysian Cub PrixのWIRAクラスに参戦を開始しました。14年に、同選手権のチャンピオンを獲得。アジアドリームカップにも13年から参戦し、14年に年間での総合優勝を果たしました。15年はHonda Team Asiaのライダーに抜てきされ、FIM CEVレプソルインターナショナル選手権のMoto3ジュニアワールドチャンピオンシップに参戦。3レースで表彰台を獲得する活躍をみせました。そして翌16年には、世界選手権へフル参戦デビュー。第2戦アルゼンチンGPで初優勝、第9戦ドイツGPでは2勝目を挙げました。17年からMoto2クラスにステップアップ。デビュー年となったこのシーズンは2度の入賞を果たしてランキング24位。第13戦では9位とトップ10フィニッシュを果たしました。

Moto3

Honda Team Asia

才能あるアジアの若い選手たちが大きく羽ばたくための登竜門として、世界選手権のMoto3クラスに2016年シーズンからエントリー。監督は、Moto2クラスと同じく岡田忠之が務めています。昨年はカイルール・イダム・パウィが、世界選手権へのデビューイヤーだったにもかかわらず、2勝を挙げました。17年は、鳥羽海渡とナカリン・アティラプワパの2名がHonda NSF250RWでシーズンに臨みました。

鳥羽海渡
#27鳥羽海渡

生年月日:2000年4月7日
出身地:福岡(日本)

5歳のときにレース活動を開始した鳥羽は、ミニバイクレースで数々の勝利を挙げて、2013年に全日本ロードレース選手権のJ-GP3クラスにデビューしました。翌14年は、アジアタレントカップの初代チャンピオンを獲得。15年からFIM CEVレプソルインターナショナル選手権 Moto3ジュニアワールドチャンピオンシップ、そしてMotoGPルーキーズカップへの参戦を開始しました。16年シーズンはCEV Moto3で年間総合4位、MotoGPルーキーズカップで年間総合5位となりました。今年から、ついに世界選手権のMoto3クラスへと活動の舞台を移し、世界の若手ライダーと戦いを繰り広げました。第2戦にはトップ10フィニッシュを決め、シーズンでは2度の入賞を果たすなど、成長に注目が集まっています。

ナカリン・アティラットプワパット
#41ナカリン・アティラプワパ

生年月日:1996年1月17日
出身地:コーンケーン(タイ)

11歳でレース活動を開始したアティラプワパは、2014年にスタートしたアジアタレントカップに参戦し、15年シーズンに母国タイのチャーン・インターナショナル・サーキットやマレーシアのセパン・サーキットで優勝。総合4位となりました。16年は、アジアタレントチームの一員として、FIM CEV レプソル世界選手権のMoto3ジュニアワールドチャンピオンシップに参戦。17年は、Honda Team Asiaのライダーとして世界選手権のMoto3クラスに挑戦。4度の入賞を果たし、シーズンランキングは25位。今後の活躍が期待されています。