気さくで飾らない笑顔が印象的なリビオ・ロイは、同年代のライダーや年長のスタッフたちとパドックで楽しく話す姿をよく見かける、社交的な若者です。
ロイはこの4月27日に19歳の誕生日を迎えたばかりですが、Moto3クラスへの参戦は4年目のシーズンを迎えます。Hondaのマシンで参戦するのは2015年に引き続き、今年が2シーズン目。昨年は、難しいコンディションのインディアナポリスGPで劇的な優勝を飾り、大いに注目を集めました。今年もプレシーズンテストから速さを発揮し、レースでもトップグループで激しいバトルを繰り広げています。ロイはQR50に乗り始めた3歳の頃からHondaとの縁が深く、NSF100でもベルギー、オランダ、イタリア等の各国で好成績を収めてきました。
「バイク以外のことは考えられませんね。子供の頃からずっと自分の傍らにあったので、バイクはもはやぼくの一部と化しているんです」
明るい笑顔でそう話すロイは、2016年仕様のMoto3マシンNSF250RWが昨年よりもさらに乗りやすくなった、と話します。


「全体的にとてもよくなっていると思います。すごくフィーリングがよく、とても乗りやすいバイクです。自分自身、昨年からさらに4キロ筋肉を増量したことも、いい方向に作用していると思います。ライディングスタイルも改善し、だいぶ進歩できているんですよ」
いつも高い水準で走り続けるために大切なのは、自分を信じること、だとも語ります。
「バイクにしっかりと乗り込み、チームと一緒に一丸となって取り組むこと。精神と肉体の準備をしっかり整えて、『自分はできるんだ』と信じること。それが最も大切なことだと思います」
今年の目標は、常に上位グループで走り続けること。
「少しずつ実現できていると思います。これまでのところは悪くないし、いつもトップ10以内、できればトップ5に入れるようにしたいですね」
3歳からずっとレースを続けてきただけに、現在の姿以外の自分はまったく想像もつかないようです。が、そこをあえてロイに想像してもらいました。
「ライダーじゃなかったら今ごろなにをしていたか、ですか? そうですね……、おそらく、なにかエンジンに関わっている仕事でしょうね。とにかくエンジンが自分の傍らにあれば、それで僕は大満足なんですよ!」


