Honda Riders Close Up 〜ワークスマシンを駆って、世界に挑むライダー〜

Moto3 カイルール・イダム・パウィ Honda Team Asia

Moto3 カイルール・イダム・パウィ Honda Team Asia
Profile
生年月日
1998/09/20
出身地
マレーシア
身長・体重
167cm・54kg
チーム(マシン)
Honda Team Asia(NSF250RW)
2015年の成績
CEV Moto3 総合6位

第2戦アルゼンチンGPで劇的な勝利を遂げたマレーシア人ルーキーのカイルール・イダム・パウィ。東南アジア出身の選手として史上初のグランプリ優勝、そしてMoto3にフル参戦を開始してからわずか2戦目にして達成した17歳の若者の快挙に国中が沸き立ちました。レース翌日の月曜にはナジブ首相も祝賀コメントを発表しました。この時ならぬ祝賀ムードに一番驚いているのは、もしかしたらレースで優勝を遂げたパウィ自身かもしれません。

 

そんなパウィがレース活動を始めたのは、今から4年前の2012年。アンダーボーンの国内選手権で第一歩を踏み出しました。

 

「僕がMalaysia Cub Prix WIRA ChampionshipにHondaのマシンで参戦を開始したのは、12年からです。その年はランキング11位で、翌年には7位になり、14年にチャンピオンを獲得できました。さらに、この年はアジアドリームカップでもチャンピオンを獲得。チームメートの弘樹(尾野)と知り合ったのも、このアジアドリームカップでした。アダム(ノロディン、Drive M7 SIC Racing Team)も、マレーシア時代から今に至るまで、ずっと仲のいいライバルです。そして、15年にはHonda Team AsiaでCEVレプソル権を走るようになりました。つまり、レースを始めてから今まで、僕はずっとHondaのマシンに乗っています!」

今年から世界選手権のMoto3クラスにフル参戦を開始するにあたり、パウィは今まで以上にトレーニング量を増やしていると話しています。

 

「マレーシアの自宅に帰っているときも、ジムに通って体作りに取り組んでいます。家から1kmくらいのところにサーキットがあるので、そこではCBR250に乗ってトレーニングをしています。でもヨーロッパと比べると小さなコースだし、路面もとてもバンピーなのですよ」

 

そんなパウィの憧れの選手は、Repsol Honda Teamのマルク・マルケスとのこと。

 

「マレーシアにいるころは、テレビでずっと彼の走りを見ていました。ほかの選手にはあまり興味がなく、好きな選手はマルクただ一人です! どんなときでも絶対にあきらめず、いつも全力で攻める彼の姿勢は、本当にすばらしいと思います。僕もいつかMotoGPクラスを走りたいと思います。それが夢です。だから、今はそのために一生懸命がんばっています」