開幕以来のポイント獲得で自信を取り戻す
第13戦サンマリノGP
会場:ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ
予選:18番手 決勝:14位
第13戦サンマリノGPで、IDEMITSU Honda Team Asiaのラタパーク・ウィライローは、トップ15圏内の14位でチェッカーフラッグを受け、開幕戦のカタールGP以来となる貴重なチャンピオンシップポイントを獲得しました。
今回のレースウイークを通して、ウィライローはポイント圏内を伺うポジションでセッションを進めてきました。金曜のフリープラクティスは、午前のFP1で27番手と厳しい出だしになりましたが、午後のFP2ではきっちりとタイムアップを果たし、トップタイムのチームメート・中上貴晶まで1秒以内の差で推移しました。最後は中上がさらにタイムを更新したために、ギャップは1.252秒に広がりましたが、ウィライローは総合17番手。総じていい内容の一日になりました。
「今朝は、シルバーストーンの状態からマシンをスタートしたのですが、いいフィーリングを得られなかったので、FP1の後にチームがマシンを変更してくれて、だいぶ走りやすくなりました。ホイールベースを少し短くして車高を上げると、切り返しが楽になってリアのグリップもよくなり、コースインするとすぐにラップタイムを更新できました。タカから1.2秒差なので、もっと詰めたいのですが、今日の彼は速すぎましたね!!」
土曜午後に行われた45分間の予選では、ウィライローは18番手タイムを記録。翌日の決勝は6列目から臨むことになりました。
「予選では、新品タイヤを入れたときにいいペースで走れませんでした。しかし、昨日からマシンの改善とラップタイムの向上に努めてきたので、明日はトップ15を争えると思います」
と、予選を終えたウィライローは落ち着いた口調で話しました。
「レースペースはまずまずだと思います。明日の決勝は、スタートを決めていいグループについていくことが重要になります。これを実行できれば、トップ15に入れる自信があります」
日曜の決勝レースでは、その言葉を自らの走りでしっかりと実行してみせました。
6列目18番グリッドからスタートしたウィライローは、スタートをうまく決めてポジションアップを狙いましたが、目の前でライダーが転倒し、その影響で1周目の位置取りは24番手と、大きく順位を落としてしまいました。しかし、次の周回では20番手にジャンプアップ。以降は落ち着いた走りで安定したラップタイムを刻み続けながら、少しずつ順位を上げ、26周のレースを終えて14位でゴールしました。
「今日のマシンはとても乗りやすい仕上がりで、レースを楽しめました。いいマシンにしてくれたチームに感謝をしています。序盤は僕の前で転倒した選手がいて、その後もトラフィックに引っかかってしまったために、ポジションを上げていくのに時間がかかりました。レース序盤のパフォーマンスは改善の余地があるので、今後に向けてスタートをよくすることが今の自分の課題です。2ポイントを獲得できたことは、うれしく思っています。カタール以来だから、すごく久しぶりですね。今後もこの調子でがんばります。僕たちのチームは、もっと高いところを目指せる力があると信じています。次のレースに向け、ハードなトレーニングをを続けて、さらにいい結果を目指します」
第14戦のアラゴンGPでは、ウィライローは心身ともに強さを増して、IDEMITSU Honda Team Asiaのチームクルーたちとともに、さらに高い戦闘力を発揮してくれることでしょう。