モータースポーツ > ロードレース世界選手権 > Honda World Grand Prix 700勝の軌跡 > RC181
1961年のWGPでの初優勝以来、Hondaは50cc、125cc、250cc、350ccクラスを制覇し、レース界における評価を高めていきました。しかし、グランプリの最高峰である500ccクラスには、まだ足を踏み入れてさえいませんでした。しかし、1965年に500ccクラスへの参戦を決意。このHondaの新たなチャレンジの急先鋒となったのが1966年に投入したRC181です。空冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブのエンジン。当初の評価は、それまでのHondaのエンジンと比べると、シンプルな作りだというものでした。ところが、見た目とは裏腹に、このエンジンは85馬力という当時最高のパワーを秘めていたのです。500tクラスの開幕戦は西ドイツのホッケンハイム。操舵性に課題を抱えていたRC181ですが、ハイスピードコースとして知られるこのサーキットとは好相性で、2位以下に26秒もの差をつけて圧勝し、驚きをもって500ccクラスに迎えられました。第2戦も勝利したものの、ベルギーでの第3戦ではライダーのジム・レッドマン選手が転倒。レッドマン選手は以降のレースの欠場を余儀なくされますが、あとを受けたマイク・ヘイルウッド選手が3勝。Hondaは参戦初年度にして5勝を挙げ、メーカータイトルを奪取しました。操舵性の面では課題の残るシーズンとなった66年。しかし、だからこそこの年は、Hondaにとってその後連綿と続く最高峰クラスにおける挑戦の第一歩だったのです。
エンジン種類 | 空冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ |
---|---|
排気量 | 499.6cc |
最高出力 | over 85PS /12,000rpm |
最高速度 | over 260km/h |
車両重量 | 151kg |
変速機 | 6段変速 |
1966年 マイク・ヘイルウッド