vol.91 | 2013年、開幕戦を目前に控えて |
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vol.91 | 2013年、開幕戦を目前に控えて |
2013年シーズンの開幕が、いよいよ目前に迫りました。今シーズンより、中本修平に代わり、リビオ・スッポがチーム代表に就任し、Repsol Honda Teamは、ライダー、チーム、コンストラクターズタイトルの三冠達成を目指します。今年のプレシーズンテストは、2月上旬と下旬に、まずマレーシア・セパンサーキットでそれぞれ3日間ずつ実施。3月中旬には、新たにMotoGP開催地となるアメリカ・オースティンでのプライベートテストを経て、開幕直前のスペイン・ヘレステストで最終テストを実施し、プレシーズンを締めくくりました。新たなシーズン開幕を目前に控え、ここまでのテストの総括と今シーズンの意気込みを、HRCチーム代表のリビオ・スッポが語ります。
「実りの多いテストになりました。ダニは昨年の最終戦を勝利で締めくくり、そのいい状態からウインターテストに取り組み始めました。テストでは、ダニはどのコースでも速さを発揮し、今年のマシンに対しても満足をしてくれています。昨年よりも満足度は高いといえるでしょうね。マルクはMotoGPマシンへの理解と順応がとても早く、学ぶべきことはまだ多いとはいえ、彼もすでに十分な速さを発揮していますよ」
「2月上旬のセパン1回目テストでは、ダニは新しい部品のテストに取り組み、マルクはMotoGPへの順応に集中しました。2月下旬のセパン2回目テストの際には、両選手ともダニが前回テストで評価した部品を使用して、それぞれのライディングスタイルに合った最適なセットアップを積み上げていきました」
「我々は、あくまでルールが許容する範囲でプライベートテストを行いました。ほかのチームにも声をかけ、LCR Honda MotoGPとヤマハ・ファクトリー・レーシングが参加をしました。テストはルールに従って実施しており、決して不公平でも不正な行為でもありません。今後、MotoGPのテストをさらに制限する方向で検討する必要があるならば、もちろん我々も協議に加わりたいと思います。ともあれ今回のテストは、あくまでルールに従ったものですよ」
「そこはまだ、何とも言えません。テストとレースは、あくまで別物ですからね」
「ご心配なく。ただの筋肉の違和感です。数日もすれば、問題なく回復するでしょう」
「2012年のプレシーズンは、2011年最終戦終了後に急きょマシンの重量制限に変更が加わり、あわただしい対応を迫られました。また、ブリヂストンが新しいタイヤを導入することになったのですが、その特性が我々のマシンに適合しにくく、合わせ込みに苦労しました。しかし、2013シーズンは今のところ、突然の変更などもありません。押しなべて、非常に順調に推移していますね」
「マシンは昨年から熟成を重ねています。2012年仕様と2013年仕様を厳密に区別するのは難しいですね。というのも、開発と進化は、シーズンオフもシーズン中もいつもたゆまず続いているからです。どんな微細な項目であっても、常に各部の見直しをしていますよ」
「我々の目標は毎シーズン、いつも変わることなく、『タイトルの獲得』、この一言に尽きます。非常に強力なライバル陣営を相手に戦う以上、目標の達成は決して容易なことではありません。が、もちろん、最善を尽くして挑戦しますよ!」
「まだ始まっていないので、何とも言えません。開幕戦でその方式を経験してみれば、うまく機能するのか、あるいは改善すべき点があるのかが分かるでしょう。この新たなシステムの予選を経て、開幕戦の決勝レースは現地時間の4月7日夜に行われます。我々は全力で勝利を目指して戦います。皆さまも応援をよろしくお願いいたします」