vol.103 | 今季7度目のダブル表彰台を達成! |
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vol.103 | 今季7度目のダブル表彰台を達成! |
インディアナポリスGPより続く3連戦の最終戦、第12戦イギリスGPが行われたシルバーストーン・サーキットは、低めの気温条件で推移したものの、3日間を通して好天に恵まれたレースウイークとなりました。
土曜の予選でコースレコードを更新してポールポジションを獲得したRepsol Honda Teamのマルク・マルケスは、決勝日午前のウォームアップ走行で転倒し、左肩を脱きゅうするというアクシデントに見舞われました。午後1時に始まった決勝レースでは、その負傷をものともしない勇敢な走りで優勝争いを繰り広げ、2位でフィニッシュ。チームメートのダニ・ペドロサも、序盤周回でやや出遅れたものの、そこから猛追を開始してトップグループに追いつき、最後まで食い下がって3位でチェッカー。Repsol Honda Teamは今季7度目のダブル表彰台を獲得しました。肉体と精神の双方に過酷な連戦を走り抜き、全員が一丸となって成果を獲得したこの週末の戦いを、チーム代表のリビオ・スッポが語ります。
「すばらしいレースだった、の一言に尽きると思います。前戦のチェコGPに続き、ファンの皆さまもレースの醍醐味を満喫していただけたのではないでしょうか。マルクは、あの体調ですばらしい優勝争いを繰り広げてくれましたし、ダニも、前を走るマルクとホルヘ・ロレンソ選手(ヤマハ)に追いつく過程で、持ち前のスピードを存分に発揮してくれました。両選手が獲得してくれたリザルトと、彼らのがんばりに応えることができたRC213Vのパフォーマンスには、とても満足をしています」
「もちろん、転倒直後にメディカルセンターで待機していたときに、我々が一番心配していたのはマルクの状態でした。マルク自身はレースを走りたがっており、医師たちもすばらしい処置を施してくれました。そのおかげで決勝を走ることができたわけですが、レース1周目から速いペースでトップグループが構成されたのは、本当に驚きました。さらに、あのような体調にもかかわらず、最終ラップの最終コーナーまでロレンソ選手を相手にし烈な優勝争いを繰り広げる彼の姿を、私は信じられない思いで見ていました」
「ケガがまだ癒えていない身体でも、ここ数戦のダニは、マルクやロレンソ選手に劣らない速さを披露してくれています。優勝争いに加わるのも時間の問題でしょう。昨年の後半戦では、ダニは突き抜けた速さと安定性を発揮して破竹の連勝劇を見せてくれました。次戦のサンマリノGPから、あの走りが復活することを期待しています」
「RC213Vは非常に高い戦闘力を備えたマシンですが、一歩一歩着実に、さらに改良を重ねていかなければならない、と我々は常に考えています。ともあれ、過酷な3連戦を終えた今は、ひとまず1週間の休暇で気力と体力を再充電し、今後のレースに備えたいと思います。サンマリノGP後はチャンピオン争いが一層し烈になるでしょうから」
「スコットが、来年Hondaのマシンに乗ってくれることをとてもうれしく思っています。スコットは現在、Moto2クラスのポイントリーダーで、ホームGPの第12戦でも優勝してすばらしい走りを披露しています。彼のライディングスタイルや体格も、MotoGP向きといえそうです。来シーズンはHondaのMotoGP市販レーサーで活躍してくれるのを楽しみにしています。次戦は今季2度目のイタリア開催、サンマリノGPです。このレースでも最高の結果を得られるよう、我々は選手とチームが一つに結束して、全力で戦います。皆さまも、応援を引き続きよろしくお願いいたします」