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vol.68

ホームグランプリの勝利と、
終盤の追い込みに向けて

栃木県のツインリンクもてぎで開催された第15戦日本GPの決勝レースは、波乱の展開になりました。ポールポジションスタートのケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)は、序盤周回にレースをリードしましたが、5周目にオーバーランを喫して大きく順位を下げるものの、驚異の追い上げで3位チェッカー。ストーナーの直後にトップに立ったチームメートのアンドレア・ドヴィツィオーゾは、4番手につけていたTeam San Carlo Honda Gresiniのマルコ・シモンチェリとともにジャンプスタートの裁定がくだり、ライドスルーペナルティを科されます。両選手は低位からのコース復帰を余儀なくされますが、そこから猛チャージを展開し、シモンチェリ4位、ドヴィツィオーゾ5位でフィニッシュします。レースは、ウイークを通じて好調な走りを披露し続けたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が圧巻のレース運びで優勝。今季3勝目を飾りました。波瀾万丈の展開とシーズン最後の追い込みに向けた抱負を、HRCチーム代表の中本修平が語ります。

「今日のレースは、ダニが本当によくがんばってくれました。MotoGPになってからHondaのファクトリーチームがツインリンクもてぎで勝ったのは、今回が初めてです。Hondaとしての優勝も、2004年に玉田誠選手が勝って以来。さらにダニ自身にとっても、昨年ケガをしてしまった当地での優勝だけに、よろこびはひとしおでした。いろんな意味でホッとした、というのが今の心境です」

−ペドロサ選手は、今日の決勝レースでリア用にハード側のタイヤを選択していましたが、昨日よりもさらに冷えた今日のコンディション下で、タイヤ選択に迷いはなかったのでしょうか?

「決勝時の実際の温度よりも低くなっているようなら、ソフト側の選択も考慮する必要があったかもしれませんが、基本的はハード側でいこうという方向にぶれはありませんでしたね」

−レース中のラップタイムを見ても、ペドロサ選手はほぼ最後まで1分46秒台前半という高い水準を最後までキープしていました。

「フリープラクティス3回目までに出していたタイムを、決勝レースでもしっかりと反映させることができました。その意味では、マシンの仕上がりどおりのレース結果、ということがいえるでしょう。さらにその上、ダニがポテンシャルを100%発揮してくれたので、今日のハイレベルな走りに結実しました。いろんな面で、ダニが本当によくがんばってくれたレースでしたね」

−ストーナー選手は、5周目の90度コーナーでオーバーランを喫し、あわや転倒かとも思いましたが、無事、コースに復帰しました。

「あのときは、あのままクラッシュしてもおかしくないような状態でしたが、そこから復帰して3位に入ってくれました。ツイていた、といっていいと思います。
 昨日の予選では、終盤にソフト側のタイヤで2回アタックを試みているのですが、その際に、リアが原因となって、フロントにチャタリングが発生する症状を訴えていました。今日のレースではハード側のタイヤだったので、チャタリングは出ないだろうと思っていたのですが、昨日のアタックで攻めようとしたとき以上の症状出てしまい苦労した、とレース後に話していました。ケーシーは今回の結果を非常に残念がっていましたが、それもレースなのでしかたがないですね」

−ドヴィツィオーゾ選手は、スタートで明らかに動いてしまっていました。

「ジャンプスタートさえしなければ……、と<たら・れば>を言ってもしようがないことです。アンドレアは高い水準でまとめてくれていたと思うので、この結果はもちろん残念です。アンドレアと最後まで激しいバトルを続けたマルコについても、それは同様です。しかし、両名ともジャンプスタートをしてしまったことは事実であり。悔しいけれどもこれもレースです。ああだったら、こうだったら、と言ってもしようがないのですが、フィニッシュまでのラップタイムを見れば、ロレンソ選手とは十分に争えたでしょうね」

−今回のレース前は、次戦のオーストラリアGPでストーナー選手のチャンピオンが確定するかと見えましたが、3位で終わったことにより、第16戦でチャンピオンを獲得できるかどうかは微妙な状況になりました。

「次でチャンピオンを決めようと思うとロレンソ選手と10点差をつけなければなりません。現在は40ポイントの開きですが、ケーシーとロレンソ選手が普通に戦えば10点という差はまずつかないでしょうね」

−では、次戦に向けた意気込みはいかがでしょうか。

「今日の展開でも明らかなように、レースでは何が起こるか本当にわかりません。それだけに、我々のマシン運営も含めて取りこぼしがないように細心の注意を払い、できるだけ早い時期にチャンピオンを決められるように万全の体制で戦い抜きます。本当にやってみなければ何が起こるかわからない、というのがレースというものです。次のフィリップアイランドはケーシーのホームグランプリで、昨年も彼がポール・トゥ・フィニッシュを飾っていますが、今日のレースでもケーシーは十分に勝つチャンスがあったのに、結果は勝てませんでした。ラップタイムだけで決まるのなら、予選だけで決勝レースをやる必要はないわけだから、今まで以上に気持ちを引き締め、次のレースも全力でがんばります。みなさまも、応援をよろしくお願いいたします」