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vol.65

路面を制し、レースを制した第12戦

第12戦インディアナポリスGPの舞台は、インディアナポリス・モーター・スピードウェイ。「ブリックヤード」の通称でも知られる、アメリカンモータースポーツの聖地です。今年は、インフィールド部分に新たな舗装が施された新路面への対応がレースの成否を握る重要な要素になりました。目の肥えた多くのファンに見守られ日曜午後2時に始まった決勝レースでは、ポールポジションを獲得したRepsol Honda Teamのケーシー・ストーナーが圧倒的なレース運びで今季7勝目。ラグナセカのアメリカGPから続く3連勝を達成しました。また、チームメートのダニ・ペドロサも状況を見計らう巧みなレース運びで2位を確保。ライバル勢に加え、セッションごとに変化する路面との戦いでもあった第12戦の内幕を、HRCチーム代表の中本修平が振り返ります。

「ケーシーは今回で3連勝。ロレンソ選手とのポイント差も44に開き、期待以上の結果を出せた、と思っています。ケーシーは金曜からいいタイムで走っていたので、何事もなければ決勝レースでも勝ってくれるだろうと思っていたのですが、その通りの結果になりました。ダニは、朝のウオームアップ走行で違う仕様のものにトライしていい方向に出たので、その状態で決勝に臨みました。昨日の予選ではタイム面でやや大きく離されてしまっていたのですが、レースではそれをリカバーする勢いで2位に入ってくれました。昨年も優勝しているコースだから今年も勝ってくれれば最高だったのですが、レースはいつも思い通りにいくものではありません。後ろのスピーズ選手のタイムを見計らいながらペースを上手にコントロールし、2位にきっちり入ってくれたので、今回のダニはいい仕事をしてくれたと思います」

−今回のレースウイークは、新舗装の路面への対応が大きな課題だったようです。決勝でのストーナー選手のベストラップは20周目、ペドロサ選手は24周目でした。これらの事実を見ても、彼ら2人に関しては、タイヤマネージメントは大きな問題ではなかった、といえそうでしょうか?

「そうですね。レース後にマシンを確認すると、ケーシーとアンドレアのリアタイヤは左側にチャンキング(タイヤ表面の剥離)が発生していましたが、フロントタイヤについては特に問題はありませんでした」

−多くの選手は、グレイニング(タイヤ表面がささくれるような摩耗)が大きな問題だったと訴えていたようですが、Honda勢の選手たちはうまく対応できていたのでしょうか?

「マルコのタイヤには、かなり激しいグレイニングが発生していましたが、ダニ、ケーシー、アンドレアの3名は、とてもうまくマネージメントしてくれました。アンドレアについては、スタート直後に1コーナーで少し後れを取ってしまったのでばん回しようとしたところ、フロントから転倒しそうになったため、以後は走り方を変えてうまくマネージメントをしていました。その走りが、ラストラップに自己ベストタイムを出す高パフォーマンスにもつながりました。今回のレースは、リアのグリップがしっかり出るためにフロントタイヤに負荷を与えてしまう、というところが大きな特徴でした。普通ならリアタイヤが摩耗してタイムが落ちてくるのですが、それが今回はリアが摩耗してちょうどバランスがよくなり、後半に好タイムが出た、ということだと思います」

−Honda勢の中では、シモンチェリ選手が1番苦労しているように見えました。

「アンドレアがやっていたような、乗り方を変えて工夫しながら走りきることが、マルコにはまだ十分対応しきれていないのかもしれません。全力で走ればすばらしいタイムを出す選手ですが、レースはチェッカーを受けてはじめて結果が残ります。MotoGP2年目の今年も、しっかりと完走するレースがまだ少ないので、状況に応じた走り方を身につけて好位置でフィニッシュすることが、今後の彼の課題といえるでしょう」

−今回の青山博一選手はどうでしたか?

「博一君は、1周目に最下位へ下がってしまってそこからの追い上げになりましたが、前が詰まっていなければ、もっといいタイムを出せていたのではないかと思います。1周目のあの失敗がなければ、おそらく7位のエドワーズ選手の前後くらいでフィニッシュできていたのではないでしょうか」

−タイヤマネージメントの面でも、青山選手はうまく対応していたように見えました。

「博一君は、タイヤのグレイニングは問題にならなかったようですね。彼とスピーズ選手が、グレイニングの問題を抱えていなかったようです」

−次戦は、2週連続開催のサンマリノGPです。

「ダニとケーシーは優勝経験のあるコースなので、今回に引き続きがんばっていいリザルトを期待しています。また、マルコとアンドレアも地元コースなのでぜひともがんばってほしいところですね。彼らの力で、もう少しHondaの連勝を伸ばしてゆきたいと思います」

−チャンピオンシップの面では、冒頭のお話のとおり、ストーナー選手は今回の優勝で44ポイントのアドバンテージを築きました。

「とはいえ、手強いライバル選手のことを考えれば、残り6戦で何があるかはまだ予断を許さない状況です。今後も気持ちを引きしめ、チャンピオン獲得を目指してがんばります。みなさまも引き続き応援をよろしくお願いいたします」