vol.28

2008年シーズン始動。セパン合同テスト

 年末年始のテスト禁止期間が明け、08シーズン開幕に向けていよいよ各チームが始動した。 Honda陣営も、レプソル・ホンダ・チームを初めとして、MotoGPクラスを戦うすべてのチームが1月22日から3日間、マレーシア・セパンサーキットで行われた合同テストに参加。それぞれに実り多い収穫を得るスタートとなった。
この2008年最初の合同テストが行われたマレーシア・セパンを、元Hondaワークスライダーで、現在はMotoGP放送解説者としても活躍する宮城光氏が取材。今回の現場レポートは、タイトル奪回に燃えるHonda陣営の各チーム/各ライダーの表情を、現場で直接、彼らの取材にあたった宮城氏に語ってもらおう。

宮城:熱帯地方に属するマレーシアは、年間を通じて気温の高いコンディションに変化がなく、ウィンターテストを行うには絶好のロケーションです。特に今回は、熱帯独特のスコールにも悩まされず、各チームが精力的にメニューを消化する姿がとても印象的でした。
さて、今シーズンのHonda陣営は、昨年同様にダニ・ペドロサとニッキー・ヘイデンで戦うレプソル・ホンダ・チームを筆頭として、チーム・サン・カルロ・ホンダ・グレッシーニがアレックス・デ・アンジェリスと中野真矢選手、JiRチーム・スコット・モトGPにアンドレア・ドヴィツィオーゾ、そしてLCRホンダ・モトGPはランディ・デ・ピュニエ、という全4チーム6台、という非常に豪華な布陣です。これだけのポテンシャルの高いライダーたちが、お互いに競争しながら切磋琢磨していくところが、Honda陣営の強みといえるでしょう。
今回のセパンテストでは、ライダーをはじめチームスタッフが一丸となって作業に取り組む姿を、ピットレーンやコースサイドなど、さまざまな場所と角度から見ることができました。彼らの充実した表情と生き生きした仕事ぶりは、見ているだけでも充分に頼もしく、「今年のHondaは期待できるぞ」と改めて肌で感じました。
それでは早速、私の目から見た各チームとライダーの様子をレポートすることにしましょう。