突然の雨に駆け出すマーシャル。
■スコールも東南アジアならではの現象だ。さきほどまで晴れていたかと思ったら、「一天にわかにかき曇り……」、といった様子で雷鳴が轟き、大粒の雨が降り始める。数十分から1時間もすれば雨はあがり、夕方のスコールなら以後の時間は一気に涼しさが増してエアコンなしでも快適な時間を過ごせる。ただし、真昼のスコールの場合には、湿度がこれまで以上に高くなって一気に蒸し暑くなるのが一般的だ。
■では、恒例のグラスタ裏風景(観戦風景)紹介といこう。1〜2コーナー、6〜7コーナー、10〜11コーナーなどの各アウト側にも観戦場所が作られているが、MotoGPの場合はグランドスタンドで観戦する人々が圧倒的に多い。最終コーナーイン側にある例のモニュメントや1コーナー手前、あるいはバックストレート側と、スタンド内で場所を変えればコース全域を一通り見渡せる。そもそも920mのストレートをカバーしているのだから、このスタンド席の大きさたるや推して知るべし、である。
■ここマレーシアは、年間18戦のなかで、中国の次に日本から近い開催地である。欧州と比較すると、意外なほど似ていたり親近感を感じる風物も多い。たとえば食文化などはその典型だろう。グランドスタンド裏を歩いていると、そこで販売している食品やスナックは、ナシゴレン(≒チャーハン)やチャー・クエイ・テオウ(≒焼きそば)などなど、口に合うものばかり……、かと思って油断していると、日本人には少し甘さが強いと感じるような飲み物やスナックにいきなり出くわしたりもする。そういう意味では、やはりここもたしかに外国なのだ。