オーストラリアといえばコアラ。島内には広大なコアラ保護区があり、ライダーたちがプレイベントとして訪問することも多い。
■第16戦の舞台フィリップアイランド・サーキットは、メルボルンから南へ約150km。車で2時間ほど走ったフィリップ島に位置している。島といっても、本土とは橋で接続されており、実際には半島の先端へ行くような感覚だ。シーズンオフにウインターテストが行われる場所なので、ファンにも馴染みの深い地名だろう。また、ここはオーストラリア独自の希少動物を鑑賞できる観光地として有名な場所で、コアラやワラビー、ペンギンなどを見物に多くの観光バスがやってくる。また、大洋に面していることもあってサーファーたちの間でも人気が高い。
■と、このように自然豊かなフィリップ島の南部にサーキットがある。海に面しているために強風が吹くことでも有名で、小排気量クラスでは風対策としてマシンのカウルにメッシュ状の穴を開けることも多い。また、ピットボックスやピットレーンはこぢんまりとしており、パドックエリア全体はコンパクトな印象もある。しかし、そこからの眺めは人工物では得られない大自然の絶景を臨めるサーキットとして、ライダーたちの間でも人気が高い。
■ピットボックスの正面に位置するグランドスタンド、その裏側にカマボコ型の軍事施設にも見えるような設備がある。GPエキスポ、という名のその会場では、各種グッズ販売が行われており、モーターショーさながらの活況を呈している。バイクの展示やヘルメット、ウェア類が販売されているのもちろん、レーシーなバックステップやマフラーなどもここで購入することができる。
■ユニークな施設をもうひとつ紹介しておこう。ガードナーストレートを1コーナー側に少し進んで、観戦場所の後部に目をやると、小さなゲートが見える。「チャンピオンズカフェ」という名の休憩所で、少し奥まった場所にあるため、立ち寄る人は以外と少ない。チャンピオンズカフェそのものは普通のカフェとスーベニアショップだが、じつはここの見所はカフェよりもそれ以外の場所にある。百聞は一見に如かず。まずはご覧いただこう。