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開幕戦はロッシ選手が優勝、Honda RC211Vは2-5位を独占
 2004年MotoGPクラスの開幕戦は、2003年にHonda RC211Vに乗ってチャンピオンを獲得したバレンティーノ・ロッシ選手が、ヤマハに移籍後初のレースで優勝。Honda RC211V勢は、2位から5位まで独占する結果でスタートしました。2位がマックス・ビアッジ選手で3位がセテ・ジベルノー選手。今、チャンピオン争いを演じている選手が、開幕からいい位置につけてきたわけです。
 

 ロッシ選手がどんなレースをするか。それは、今年誰もが注目したことでした。開幕時点では、マシンの加速力、最高速ともHonda RC211Vが勝っていたのは明白。ですから開幕の1勝は、ロッシ選手が自らの技術力と精神力でもぎとった勝利だと言えます。レースを観ていると、ロッシ選手は信じられないところからアクセルを開けて勝負していたのが印象に残っています。マシンがフルバンクしていて、まだ誰もアクセルを開けていないところから他の選手よりアクセル開度を多く取り、マシンをコントロールしていたのです。そうした走りでレースを闘うには、ものすごい集中力が必要です。だから、そこまで精神的に集中したレースを続けることはなかなか難しいわけです。
 
 開幕から勝利を狙っていたHonda RC211Vに乗るジベルノー選手は、続く第2戦、第3戦と連勝し雪辱を果たしました。特に第2戦は、雨の中の難しいコンディションでジベルノー選手の母国スペインでの勝利です。反対にロッシ選手は、その2戦で4位に沈みます。

 雨ということは、Honda RC211Vの速さが活かしにくいコンディションですが、そこで勝ち、マシンのトータル性能の高さを証明したことになります。この連勝でジベルノー選手がポイントリーダーになり、シーズン序盤をHonda RC211Vが引っ張る形で展開していきました。
 
中盤、ライバルのマシン開発も進み白熱した展開に
 中盤にかけては、ライバルであるロッシ選手が3連勝を挙げ追撃するものの、ジベルノー選手も2位をキープしてポイント争いをリードし続けます。特に第6戦のオランダGPでは、ジベルノー選手が1ラップ目からずっと首位をキープしながら、最終ラップでロッシ選手にかわされたのです。あれは悔しかったと思います。ライバルであるヤマハも、ロッシ選手を中心にマシン開発を続けた結果、白熱したレースが続く展開となってきました。

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