ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ(以下、ミサノ)で2週連続の開催となる第8戦エミリア=ロマーニャGPが、9月18日に開幕、20日まで開催されます。新型コロナウイルスの感染拡大で今年はレースカレンダーが大幅に変更になりました。2週連続で同一サーキットで開催されるのは、スペインのヘレス、オーストリアのレッドブル・リンクに続いて、これが3回目となります。

先週行われたサンマリノGPでHonda勢は、全面改修された路面コンディションに苦戦しました。中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は9位でフィニッシュしますが、アレックス・マルケス(Repsol Honda Team)は17位、第2戦スペインGPの右腕上腕の骨折で治療とリハビリを続けているマルク・マルケス(Repsol Honda Team)の代役出場のステファン・ブラドルは18位と、ともにポイントを獲得できませんでした。

2週連続の開催ということで、15日の火曜日には公式テストが行われました。このテストに参加した中上とアレックス・マルケスは、サンマリノGPで苦戦したバンプの乗り上げ時のフィーリングの改善などのセットアップを進め、エミリア=ロマーニャGPに向けて手応えある1日となりました。

ミサノを得意としながら、新しい路面と車体のセットアップに苦戦、先週のサンマリノGPの予選で14位に終わったことが起因し、決勝で厳しい戦いとなった中上は、このテストで大きく前進、初めて1分31秒台の好タイムをマークし、今季2回目のフロントロー獲得と念願の初表彰台獲得に向けて大きく前進しました。アレックス・マルケスもこの日はさまざまなセッティングにトライ、課題だったバンプでの車体安定性を改善し、先週のサンマリノGPでマークしたベストタイム1分33秒241を上回る1分32秒480をマークして大きな手応えをつかみました。

中上は、スペイン、ヘレスの2週目のアンダルシアGPでは今季ベストの4位。レッドブル・リンクの2週目のスティリアGPでは初のフロントロー獲得となる2番手。決勝でも赤旗中断になるまで2位を走行。最終的に7位という悔しい結果でしたが、今大会ではレッドブル・リンクの雪辱に挑みます。

アレックス・マルケスもスペイン、ヘレスの2週目にはベストリザルトの8位でチェッカーを受けています。今大会はそれを上回るリザルトを目指します。

15日のテストには参加しませんでしたが、ブラドルがマルケスの代役として5戦目のレースに挑みます。前戦サンマリノGPの決勝を終えて右腕に違和感を持ったブラドルは、このインターバルを利用し、右ヒジの診察を受けて今大会に挑みます。

前戦サンマリノGPの前に右腕の腕上がりの手術を受けて大会に挑んだカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)は、初日のフリー走行後、右腕の状態がよくないために欠場を決断しましたが、今大会も引き続き治療に専念して欠場します。また、スペインGPで右腕上腕を骨折し、治療に専念してきたマルク・マルケスは、復帰に向けて今週からトレーニングを開始しました。