MotoGP(ロードレース世界選手権)は、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)が主催する二輪レースの最高峰カテゴリー。その歴史は1949年からと古く、現在はMoto3、Moto2、MotoGPの3クラスが存在。なかでもMotoGPクラスには、世界中からトップライダーが集まり、しのぎを削っています。そんな中で4年連続チャンピオンと圧巻のパフォーマンスをみせているのが、Repsol Honda Team のマルク・マルケス。2020年からは実弟であるアレックス・マルケスが同チームに加入、世界トップの舞台で競演する兄弟の姿にも注目です。また、LCR Honda IDEMITSUの 中上貴晶は参戦初年度の2018年にランキング20位、19年には13位と着実に前進。3シーズン目となる2020年も活躍が期待されます。バトルは世界各地の名サーキットを舞台に行われ、訪れる何万人ものファンを熱狂させます。
Hondaは1959年に初参戦し、2015年には前人未到の通算700勝を達成しました。翌16年シーズンには、最高峰クラスにおいてライダーとコンストラクターズタイトルの2冠を獲得。17年から19年にかけてはそれらにチームタイトルを加えた、3冠3連覇を果たしています。今シーズンは、あと5勝まで迫っている通算800勝の達成と、3冠の4連覇に挑みます。
世界各国のトップライダーが集まる選手権の最高峰クラス。旧500ccクラスが2002年より現在の名称となりました。
現在では、最大排気量1000cc、シリンダー数4気筒以下、最大ボア径81mmの4ストローク・レシプロエンジンを搭載したマシンが採用され、トップライダーによる高速バトルが繰り広げられています。
20年シーズンも、Honda、ヤマハ、スズキ、ドゥカティ、アプリリア、KTMの6メーカーのワークスチームとメーカーからワークスマシンの貸与を受けているサテライトチームが参戦します。
2010年、それまでの250ccに替わって新たに始まった中排気量クラス。イコールコンディションが保たれた1メーカーのエンジンが採用され、各チームに供給されています。
エンジンメーカーは3年ごとに変更の機会が持たれ、10年から18年までHondaが供給しました。19年からはトライアンフ社製3気筒765ccエンジンが搭載されています。各チームは、提供されたエンジンとシャシービルダーから提供されたシャシーを組み合わせ、マシンを作り上げています。
Moto2はワンメイクのエンジンによって、各車のタイムが拮抗し、毎戦激しいバトルが展開されることが魅力の一つといえます。
Moto3は2012年から125ccクラスに代わって新設されました。マシンに搭載されるエンジンは、単気筒250cc4ストロークのみ。パワーの小さなマシンを操り、スリップストリームを多用する接近戦は見ものです。新規参戦の資格を有するのは、16歳から25歳までのライダー、継続参戦が可能なのは28歳までとなっています。19年からはMoto3ジュニア世界選手権やレッドブル・ルーキーズ・カップのチャンピオンに限り、15歳のライダーも参戦できるようになりました。多くの若手ライダーがMoto2、MotoGPクラスへのステップアップを夢見て戦います。
19年から投入したワークスマシン「NSF250RW」が高いパフォーマンスを発揮し、同シーズンはトップ10のうち7人をHonda勢が占めました。2020年はHondaのほか、KTMとハスクバーナが参戦。4年連続のライダーズタイトル、そして20回目のコンストラクターズタイトルを狙います。