現場レポート Repsol Honda Team チーム・マネージャー アルベルト・プーチ 現場レポート 現場レポート
Vol.217 Round 18

マルケスが2位表彰台、ロレンソは14位入賞で、チームタイトルは最終戦決着へ

日本GP、そしてオーストラリアGPからの連戦となった第18戦マレーシアGPは、連日30℃を越える暑さの中で行われました。天候はやや不安定でしたが、3日間を通じてMotoGPクラスはすべてドライコンディションとなり、予想通り、高いレベルの戦いとなりました。

その中で5連勝中(今季通算11勝)のマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、日本GPからの3連戦完全制覇を目指しましたが、予選で痛恨の転倒を喫し、今季ワーストとなる11番グリッドからの決勝となりました。しかし、決勝では好スタートから1コーナーで5番手に浮上すると、そのまま次々に前のライダーをパスして1周目を終えたときには2番手に浮上する快走をみせました。2周目には大混戦の中で3番手にポジションを落としますが、3周目には再び2番手に浮上して、首位を走るマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)を追撃しました。

しかし、序盤の混戦の中でタイヤを消耗させたことで、序盤に開いた差をなかなか縮めることができず、3位以下にはリードを広げましたが、今大会は2位でフィニッシュしました。優勝は逃しましたが、18戦を終えて11勝を含む17回目の表彰台に立つすばらしい活躍で、シーズン最多ポイント獲得となる395ポイントを記録しました。

シーズンを通じてもっとも厳しい3連戦をしっかり戦い抜いたRepsol Honda Team。アルベルト・プーチ監督が3連戦最後のマレーシアGPを振り返ります。

―3連戦最後の大会となったマレーシアGPの戦略はどういうものでしたか?

「当然ですが、いいスタートを切ってトップグループに入るというのが今大会の戦略でした。マルクは(予選)Q2で大きな転倒をして11番グリッドからの決勝になったので、スタートが非常に重要でした。目標はいつもと同じで優勝争いか、それが無理なら表彰台争いをすることでした。マルクは最高のスタートを切り、1周目にすばらしい走りをしました。そのあとはビニャーレスについていこうとがんばりました。残念ながらミラーとバトルをすることになり、タイムを落してしまい、ビニャーレスとのギャップが広がってしまいました。フィリップアイランドと同じように追いついて優勝争いに持ち込む予定でしたが、ライバルもそれに準備をしていました」

―今大会のポジティブなポイントとネガティブポイントを教えてください。

「ポジティブなことは再び表彰台を獲得し、チームチャンピオンシップにおいてトップのドゥカティとわずか2ポイント差で終えられたということです。バレンシアGPの目標はトリプルクラウンです。マルクは今回のレースでMotoGPのポイントレコードを出しました。ネガティブなことは、土曜日のIDEMITSU Asia Talent Cupでアフリザ・ムナンダルが亡くなったことです。彼はいいライダーでした。すばらしい人でした。彼の家族、友人、Astra Hondaのすべての人々、そして彼に出会い、一緒に仕事をしたAsia Talent Cupのライダーたちに追悼の意を表します」

―ピットウォールから見ていた感想を聞かせてください。

「今日はすばらしいショーになりました。レースのスタートとオープニングラップはたくさんのオーバーテイクがあり、とても興奮しました」

―マレーシアGPについてコメントいただけますか?

「マレーシアGPは、年を追うごとに大事な大会になっています。アジアンマーケットがとても重要になってきていますし、多くのHondaのファンがいます。彼らがMotoGPを観戦し、いい思い出をつくることに役に立てたらうれしいです。決勝前には、東南アジアのHondaの方々がピットを訪れてくれました。私たちにとっていい経験になりました」


第18戦マレーシアGPでRepsol Honda Teamは、2位のマルケスと14位のホルヘ・ロレンソで22ポイントを獲得。チームタイトルで首位のドゥカティと2ポイント差の2位で戦いを終えました。最終戦バレンシアGPは、Repsol Honda Teamにとっては、3年連続10回目のチームタイトル獲得と、Hondaにとっては9回目の3冠制覇達成に挑むことになります。

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