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Vol.208 Round 09

マルケスはリスクを負わない走りで大記録を達成し、ブラドルは地元で10位入賞

シーズン前半戦の締めくくりとなった第9戦ドイツGPは、絶好のコンディションの中でスタートが切られました。MotoGPクラスの決勝は30周。ライダーとタイヤにとって厳しいレースとなりますが、MotoGPクラスにデビューしてから7年連続でポールポジションを獲得したRepsol Honda Teamのマルク・マルケスが、ホールショットを奪うと着実に後続との差を広げ、終盤には約7秒のリードを築く独走優勝を果たしました。

これで今季5勝目を達成したマルケスは、ドイツGPの最高峰クラスで7年連続ポールトゥウインを達成。125cc、Moto2時代を含めると実に10年連続でのポールトゥウイン達成となりました。チェッカーを受けたマルケスは、「10」をかたどったゴールドの風船を風になびかせたウイニングランでファンから大きな拍手が送られ、パルクフェルメではスタッフの熱烈な祝福を受けました。

今大会のマルケスは、フリー走行、そして予選と、一発のタイムだけでなく、連続周回でもライバルを圧倒しました。第3戦アメリカズGPでは、首位を独走、さらにリードを広げようとしたため転倒を喫し、大会7連覇を逃しました。今大会はその教訓を活かし、リードが3秒に広がったところでややペースを落としますが、それでも2位以下とのリードが広がっていくという圧勝でした。

3位にはカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が入り、開幕戦カタールGP以来となる今季2回目の表彰台を獲得。前戦オランダGPのケガで欠場しているホルヘ・ロレンソ(Repsol Honda Team)の代役として出場のステファン・ブラドルも、地元ファンの声援を受け10位でフィニッシュ。中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は前戦オランダGPのケガで完ぺきな走りはできませんでしたが、14位でフィニッシュしてポイントを獲得しました。

開幕戦カタールGP以来となったHonda勢のダブル表彰台獲得。すばらしいかたちで前半戦をしめくくったアルベルト・プーチ監督が、今大会を振り返ります。

―ザクセンリンクの戦略はどういうものでしたか?

「今大会は、前に出て少しずつ引き離す戦略でした。なぜならこのサーキットは、1周で0.1秒か0.2秒のギャップを広げていくことで、結果的に必要十分な差につながっていくからです。序盤はあまりリスクを負わず、着実に走るという作戦でしたが、マルクは完ぺきなレースをしたと思います。今大会は、中上を除く3人のHondaライダーすべてが、ベストなタイヤ選択をしたと思います。中上はソフトタイヤを選択し、少し苦戦しましたが、ほかのライダーは問題ありませんでした。今大会はRC213Vに乗る3人がトップ10に入りました。いいパフォーマンスをしたと思いますし、みんなが喜びました」

―今大会のポジティブポイントと、もしネガティブポイントがあれば教えてください。

「幸い、ネガティブなことはありませんでした。マルクとカルが表彰台に上がり、そしてステファンがすばらしい仕事をしました。彼はテストライダーですが、速いライダーであることも証明しました。また、タカ(中上)はケガをしていて、決勝を欠場するというのも一つの選択肢でしたが、決勝に出場してポイントを獲得しました。そういう点でも、ザクセンリンクはすべてポジティブでした」

―ピットウォールから見ていた感想を聞かせてください。

「でもマルクはこのサーキットでは、デビューしてからほとんどの大会で優勝してきました。リラックスはできませんが、こうした経験は自信につながります。彼はコースのどこでリスクを負うことができて、どこで負うべきでないのかをよく分かっています。もちろんレースに絶対はないし、どのサーキットでも転倒しかねません。でも彼のプラクティスの取り組み方はすべて順調だったし、決勝に向けていいフィーリングがあり、それをベースにいい戦略も立てることができました」

―HRCはこれからどんな取り組みをしていきますか?

「私たちは常に先のことを考えて仕事をしています。これから夏休みに入りますが、どこを改善できるかを考え、後半戦のスタートとなるブルノ(チェコGP)でも、優勝に向けて取り組みます。優勝することが常に目標になります。夏休みは、ライダーや日本のエンジニアにとっては、束の間ですがリラックスすることができます。でもそれが終われば、再び集中することになります。アドバンテージがゼロだとすべてのスタッフが自分に言い聞かせブルノに向かわなければなりません。ホルヘ・ロレンソについては、早く回復することを願っています。そしてブルノで合流できることを期待しています。チームは彼を待っています。簡単なことではありませんが、彼の心の中では、彼はチャンピオンなのですから。モチベーションも新たに元気に戻ってきてくれることを願っています」


第8戦オランダGPで2位、そして2連戦となった第9戦ドイツGPで今季5勝目を挙げたマルケスは、この連戦でポイントランキングの2位以下にさらにリードを広げることに成功しました。総合2位で今大会5位に終わったアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)に58ポイント、総合3位で今大会4位のダニーロ・ペトルッチ(ドゥカティ)に64ポイント、総合4位で今大会転倒リタイアのアレックス・リンス(スズキ)に84ポイント、総合5位で今大会の2位のマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)に100ポイントというリードを築きました。しかし、夏休み明けに始まるシーズン後半戦は10レースあります。チームは、プーチ監督の語る「アドバンテージはゼロ」を胸に刻み、後半戦はさらなる勝利を目指します。

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