Round07カタルニアカタルニアGP

MotoGP

バルセロナ・カタルニア・サーキット

第7戦 カタルニアGP

総合首位でホームグランプリを迎えるマルケスが今季4勝目を目指す

第7戦カタルニアGPが、6月14日(金)~16日(日)の3日間、スペイン・バルセロナ郊外のバルセロナ・カタルニア・サーキットで開催されます。このサーキットでグランプリが開催されるのは今年で28回目。カタルニアGPとしては24回目を迎えます(1992~95年はヨーロッパGPとして開催)。

バルセロナでは1950年代と60年代に、モンジュイックで公道を利用したスペインGPが開催されていました。61年には、125ccクラスでトム・フィリスがHondaのグランプリ初優勝を達成。バルセロナは、Hondaにとってグランプリにおける栄光の第一歩を踏み出した記念すべき場所となりました。

2001年には、この年の開幕戦日本GP(鈴鹿サーキット)で達成したHondaグランプリ通算500勝の祝賀会がバルセロナで行われました。その後、15年のインディアナポリスGPでは、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)による勝利で通算700勝目を達成。今年の第5戦フランスGPでは、マルケスの勝利でHondaは最高峰クラス300勝目に到達しました。前戦イタリアGPを終えてHondaの通算勝利は776勝。800勝に向けて着実に前進しています。

スペインでは、スペインGP(ヘレス)、カタルニアGP(バルセロナ)、アラゴンGP(アルカニス)、バレンシアGP(バレンシア)と、年4戦が行われています。バルセロナ出身のライダーが多いこともあり、カタルニアGPは、毎年大きな盛り上がりをみせています。

バルセロナ・カタルニア・サーキットは、15年までは一周4.727kmでしたが、17年にコース終盤のレイアウトが変更されて4.655kmに短縮。さらに、昨年、最終セクションの安全性を高める改修工事が終了し、4.627kmに変更となりました。

Repsol Honda TeamにとってカタルニアGPは、スポンサーのRepsol、そして最高峰クラスで6回目のチャンピオンを狙うマルケスと、今季Repsol Honda Teamから出場しているホルヘ・ロレンソにとっては、スペインGPの開催されたヘレスに続き、今季2回目のホームGPとなります。

6戦を終えて3勝を含む5回の表彰台で総合首位に立つマルケスは、ホームGPで今季4勝目に挑みます。前戦イタリアGPでは、今季3回目のポールポジションから優勝争いを繰り広げますが、わずかの差で優勝を逃しました。14年の優勝以来、5年連続で優勝を逃したムジェロですが、優勝にあと一歩に迫った走りは、2019年型RC213Vが確実に仕上がっていることを感じさせました。

マルケスは、125cc時代の10年にカタルニアGP初制覇を達成しました。Moto2クラス時代は、11年に2位、12年に3位と表彰台に立ちました。そして、MotoGPクラスでは13年に3位、14年に優勝。15年は優勝争いに加わりながら転倒リタイア。16年、17年、18年と3年連続で2位になっています。今年は、5年ぶりの優勝を果たし、最高のかたちで地元ファンの期待に応える意気込みです。

6戦を終えて総合7位のカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)は、カタールGPで大会初の表彰台を獲得といいシーズンのスタートを切りましたが、第2戦アルゼンチンGPでジャンプスタートのペナルティーを科せられたことで13位、第3戦アメリカズGPで転倒リタイアと、いい流れに乗れず、ヨーロッパラウンドに入ってからも、なかなか表彰台争いに加われない厳しいレースが続いています。昨年の大会では、表彰台にあと一歩の4位。今年は今季2回目の表彰台獲得と今季初優勝に挑みます。

前戦イタリアGPでベストリザルトの5位でフィニッシュの中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が、カタルニアGPでさらに上位を目指します。バルセロナは、グランプリに参戦してからヨーロッパラウンドの活動の拠点にしており、中上にとっては第二のホームGPとなります。前戦イタリアGPでは、好スタートから前半はトップグループに加わる快走をみせました。中高速コーナーが連続するレイアウトはイタリアGPの開催されたムジェロに似ており、今大会も快走が期待されます。

地中海に浮かぶマヨルカ島で生まれ育ったホルヘ・ロレンソは、バルセロナを活動の拠点にしていた期間が長く、もっとも応援団が多いサーキットとなります。昨年は、地元ファンの期待に応えて優勝、最高峰クラスでは大会5勝目を挙げました。カタルニアは、シーズンを通して得意とするサーキットの一つ。今年はマシンの乗り換えにやや苦戦しており、ここまで表彰台には立っていませんが、今大会は今季ベストリザルトと初表彰台、初優勝の期待も膨らみます。

コメント

マルク・マルケス(MotoGP 総合1位)
「ムジェロを終えて、いい状態でホームGPを迎えることができます。マシンの仕上がりもよく、僕もいいポジションにいます。ムジェロを終えてから、カタルニアGPに向けてのインターバルで、少し休むことができました。体力は完全に戻りました。ホームグランプリは、いつもそうですが、とても興奮します。ファンの前で走れることは本当にうれしい気持ちでいっぱいです。カタルニアでも力強い結果を残したいと思います」

カル・クラッチロー(MotoGP 総合7位)
「ムジェロは満足のいかない結果に終わったので、今週のカタルニアGPがとても楽しみです。チームと一緒にいい仕事をして、いい走りをして、ライディングを楽しみたいです。いい週末になることを願っています。チームはいつも最高の仕事をしています。日曜日は高いポイントを獲得できることを願っています。昨年はここでいい結果を残しました。今年もすばらしい結果を残せることを願っています」

中上貴晶(MotoGP 総合9位)
「僕はモンメロにとても近いところに住んでいるので、カタルニアは第二の故郷のようなところです。ムジェロのレースウイークは最高でした。チームと一緒にがんばることができました。いい結果を残すことができました。今週末も初日から力強い走りをして、すべてのセッションでトップ10に入れるようにがんばります。週末の天気予報はよさそうなので、安定した週末になると思います。日曜日のレースでは、持てるポテンシャルを発揮して、6番手くらいでフィニッシュできたらうれしいです」

ホルヘ・ロレンソ(MotoGP 総合14位)
「ムジェロはいろいろありましたが、バルセロナではいい仕事ができることを願っています。トップとのギャップを縮められるように全力で仕事に取り組みます。レースの後にはテストもあります。それも楽しみです。日本への旅はとても興味深いものでした。いろいろなことに取り組むことができました。今週末はもちろん、これからのレースで役に立つと思います」

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