ROUND 15
日本GP
ツインリンクもてぎ
2017.10.15(日)・決勝
Moto2クラスは、午前中に行われたMoto3クラスのウォームアップで、コース上にオイルが出たために進行が遅れ、23周の決勝レースが15周に短縮して行われました。この日は3日間を通じて最も雨量の多い一日となり、今季初のポールポジションから好スタートを切った中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)が10周目までトップを快走。その後、2番手を走行していたアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が首位に浮上すると、ハイペースな走行を続け15周のレースで真っ先にチェッカーを受けました。第13戦サンマリノGPで負傷したマルケス弟ですが、今大会は完全復調をアピールすることになりました。
2位には初フロントロー獲得となった3番手から挑んだチャビ・ビエルゲ(Tech3 Racing)が入り、厳しいコンディションとなったレースでシーズン初の表彰台を獲得。3位にはウエットレースを得意とするハフィズ・シャーリン(Petronas Raceline Malaysia)が入り、今季2度目の表彰台獲得を果たしました。
4位にはフランセスコ・バグナイア(SKY Racing Team VR46)。5位にマティア・パシーニ(Italtrans Racing Team)と続き、10周目までトップを走り、ツインリンクもてぎに集まったファンを喜ばせた中上は6位でレースを終えました。以下、ミゲル・オリベイラ(Red Bull KTM Ajo)、総合首位のフランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)、ドミニク・エガーター(Kiefer Racing)、ロレンソ・バルダッサーリ(Forward Racing Team)と続き、ここまでがトップ10フィニッシュとなりました。
総合2位のトーマス・ルティ(CarXpert Interwetten)は11位。この結果、チャンピオンを争うモルビデリとルティの差は24点へと開きました。
ワイルドカードで出場の榎戸育寛(Teluru MOTOBUM Racing Team)が14位でポイントを獲得しました。転倒後、再スタートを切った長島哲太(Teluru SAG Team)は20位。水野涼(MuSASHi RT HARC-PRO.)は22位でした。
アレックス・マルケス(Moto2 1位)
「この優勝は本当にうれしいです。土曜日の朝のFPでは転倒しましたが、こうなるポテンシャルがあるということは分かっていました。このような状況で、冷静さを保つことは容易ではありませんでしたが、前に行けるチャンスを待ち、とてもいいレース運びができました。最後にはギャップを広げて勝利することができました。チームに感謝しています。そして、ケガからの復帰に尽力してくれた医師をはじめ、みんなに感謝しています」
チャビ・ビエルゲ(Moto2 2位)
「本当にうれしいです。この週末は非常にチャレンジングで、トラックコンディションは難しいものでしたが、昨日はいい日になり、今日はさらにいい日になりました。すばらしいことに2位でレースを終えることができ、夢が実現しました。自分を信頼して懸命に作業してくれたチームに感謝しなくてはいけません。また、自分の支えになってくれた家族にも感謝を伝えたいです。最後にもちろん、スポンサーの皆さんにもお礼を言いたいです。彼らなしでは、今回の表彰台は実現できませんでした」
ハフィズ・シャーリン(Moto2 3位)
「2度目の表彰台を、残り3戦で獲得できたことをうれしく思いますし、誇りに思います。これはチームがレースで最善を尽くせるように本当に懸命に作業してくれた証です。コンディションは難しいものでしたし、刻一刻と変化していて、ほかのライダーたちとのバトルはタフなものとなりました。ライバルを上回るために、ものすごくプッシュしなくてはならず、それを成し遂げたときは本当にうれしかったです。このあとの数戦が楽しみです。特にセパンでは、ファンの前で走るのが楽しみです」
中上貴晶(Moto2 6位)
「ドライで走れることを望んでいましたが、ウエットのレースになったので、覚悟を決めてグリッドにつきました。ポールポジションを活かして、スタートから逃げられるところまで逃げようと考えていました。レースウイークの流れを考えると、抜かれたらなにもできないことは分かっていたので、できる限りプッシュしてトップを守りました。6位という結果は悔しいですが、ウエットレースでは自己ベストですし、レース内容としては最善を尽くしたので、やりきったという気持ちです。残り3戦、すべて勝ってシーズンを終えたいと思っています」
フランコ・モルビデリ(Moto2 8位)
「非常に難しいレースだったので、15位からのスタートで8位を獲得できたことはうれしいです。今回のレースのようなウエットコンディションは、過去のレースでは速くもなく、そしてあまり賢いレースもしたことがないので、この結果はチャンピオンシップを考えれば、よかったです。ここではルティの前でフィニッシュすることが重要で、それが実現できました。レースでは確実なことはなに一つありません。引き続き、シーズン残りのレースでは、プッシュし続けなければならないと思います」
榎戸育寛(Moto2 14位)
「予選で自分の走りが全くできなくて、フラストレーションがたまっていました。その気持ちをぶつけるようにスタートに賭けて、いいスタートが切れて4から5コーナーでポジションを10番手以上、上げることができました。常に前に行くことだけ考えて走りきりました。目標は20位だったのに、14位になることができました。参戦できたことに感謝しています。そして、次のチャンスがあれば、もっと上を目指したいです」
長島哲太(Moto2 20位)
「レースウイークの流れはよく、ウエットでもドライでもいいレースがしたいと思っていました。予選グリッドが悪かったので、追い上げのレースしかないと思いました。オープニングラップに12台抜いて、トップグループと変わらないタイムで追い上げていきましたが、転倒してしまいました。そこから再スタートして、また、追い上げのレースになりました。次戦では結果が残る走りができるようにします」
水野涼(Moto2 22位)
「初めてのカレックスと、ダンロップタイヤでの初めてのMoto2のレースでした。ドライコンディションでは手応えがあったのですが、初日の雨の走行で、序盤に転倒してしまい、走行の機会を逃したことが響いたように思います。なにもできないままに終わってしまって、やりきれない気持ちしかありません。それでも、Moto2クラス参戦のために、たくさんの方に支援していただいたことに感謝しています。次は全日本ロードレースの最終戦なので、J-GP2チャンピオンにふさわしいレースをしたいと思っています」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 73 | アレックス・マルケス | KALEX | 32'08.901 |
2 | 97 | チャビ・ビエルゲ | TECH 3 | +1.465 |
3 | 55 | ハフィズ・シャーリン | KALEX | +3.134 |
4 | 42 | フランセスコ・バグナイア | KALEX | +5.415 |
5 | 54 | マティア・パシーニ | KALEX | +5.618 |
6 | 30 | 中上貴晶 | KALEX | +6.163 |
7 | 44 | ミゲル・オリベイラ | KTM | +7.597 |
8 | 21 | フランコ・モルビデリ | KALEX | +11.400 |
9 | 77 | ドミニク・エガーター | SUTER | +11.572 |
10 | 7 | ロレンソ・バルダッサーリ | KALEX | +14.310 |
11 | 12 | トーマス・ルティ | KALEX | +26.571 |
12 | 87 | レミー・ガードナー | TECH 3 | +30.183 |
13 | 23 | マルセル・シュローター | SUTER | +30.597 |
14 | 33 | 榎戸育寛 | KALEX | +32.037 |
15 | 6 | タラン・マッケンジー | SUTER | +35.252 |
16 | 37 | アウグスト・フェルナンデス | SPEED UP | +38.385 |
17 | 27 | イケル・レクオナ | KALEX | +40.934 |
18 | 49 | アクセル・ポンス | KALEX | +41.470 |
19 | 40 | ファビオ・クアルタラロ | KALEX | +42.757 |
20 | 45 | 長島哲太 | KALEX | +43.147 |
21 | 24 | シモーネ・コルシ | SPEED UP | +45.410 |
22 | 34 | 水野涼 | KALEX | +46.813 |
23 | 89 | カイルール・イダム・パウィ | KALEX | +50.531 |
24 | 32 | アイザック・ビニャーレス | KALEX | +51.898 |
25 | 2 | イェスコ・ラフィン | KALEX | +53.699 |
26 | 62 | ステファノ・マンシィ | KALEX | +1'01.051 |
27 | 57 | エドガー・ポンス | KALEX | +1'04.776 |
28 | 9 | ホルヘ・ナバロ | KALEX | +1'07.423 |
RT | 41 | ブラッド・ビンダー | KTM | +8Laps |
RT | 5 | アンドレア・ロカテリ | KALEX | +9Laps |
RT | 11 | サンドロ・コルテセ | SUTER | +9Laps |
RT | 19 | ザビエル・シメオン | KALEX | +10Laps |
RT | 10 | ルカ・マリーニ | KALEX | +14Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 21 | フランコ・モルビデリ | KALEX | 256 |
2 | 12 | トーマス・ルティ | KALEX | 232 |
3 | 73 | アレックス・マルケス | KALEX | 180 |
4 | 44 | ミゲル・オリベイラ | KTM | 166 |
5 | 42 | フランセスコ・バグナイア | KALEX | 143 |
6 | 54 | マティア・パシーニ | KALEX | 135 |
7 | 30 | 中上貴晶 | KALEX | 127 |
8 | 77 | ドミニク・エガーター | SUTER | 99 |
9 | 24 | シモーネ・コルシ | SPEED UP | 95 |
10 | 55 | ハフィズ・シャーリン | KALEX | 82 |
11 | 97 | チャビ・ビエルゲ | TECH 3 | 78 |
12 | 41 | ブラッド・ビンダー | KTM | 67 |
13 | 9 | ホルヘ・ナバロ | KALEX | 60 |
14 | 10 | ルカ・マリーニ | KALEX | 59 |
15 | 7 | ロレンソ・バルダッサーリ | KALEX | 48 |
16 | 23 | マルセル・シュローター | SUTER | 47 |
17 | 40 | ファビオ・クアルタラロ | KALEX | 46 |
18 | 11 | サンドロ・コルテセ | SUTER | 35 |
19 | 87 | レミー・ガードナー | TECH 3 | 21 |
20 | 49 | アクセル・ポンス | KALEX | 17 |
21 | 19 | ザビエル・シメオン | KALEX | 16 |
22 | 68 | ヨニー・ヘルナンデス | KALEX | 16 |
23 | 62 | ステファノ・マンシィ | KALEX | 11 |
24 | 2 | イェスコ・ラフィン | KALEX | 11 |
25 | 89 | カイルール・イダム・パウィ | KALEX | 9 |
26 | 32 | アイザック・ビニャーレス | KALEX | 7 |
27 | 45 | 長島哲太 | KALEX | 7 |
28 | 88 | リカルド・カルダス | KTM | 7 |
29 | 20 | ジョー・ロバーツ | KALEX | 6 |
30 | 5 | アンドレア・ロカテリ | KALEX | 5 |
31 | 15 | アレックス・デ・アンジェリス | SUTER | 4 |
32 | 52 | ダニー・ケント | SUTER | 3 |
33 | 57 | エドガー・ポンス | KALEX | 2 |
34 | 33 | 榎戸育寛 | KALEX | 2 |
35 | 6 | タラン・マッケンジー | SUTER | 1 |
36 | 37 | アウグスト・フェルナンデス | SPEED UP | 0 |
37 | 22 | フェデリコ・フェリーニ | KALEX | 0 |
38 | 27 | イケル・レクオナ | KALEX | 0 |
39 | 60 | フリアン・シモン | TECH 3 | 0 |
40 | 34 | 水野涼 | KALEX | 0 |
41 | 98 | カレル・ハニカ | KALEX | 0 |
42 | 47 | アクセル・バッサーニ | SPEED UP | 0 |
43 | 4 | スティーブン・オーデンダール | NTS | 0 |
44 | 94 | ジェイク・ディクソン | SUTER | 0 |
順位 | コンストラクター | 総合ポイント |
---|---|---|
1 | KALEX | 370 |
2 | KTM | 189 |
3 | SUTER | 118 |
4 | SPEED UP | 95 |
5 | TECH 3 | 87 |