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June 1/2/3 2012 MotoGP Gran Premi Aperol de Catalunya 第5戦 カタルニアGP

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カタルニアGPプレビュー

第5戦カタルニアGPが、6月1日から3日までの3日間、スペイン・バルセロナ郊外のカタルニア・サーキットで開催されます。カタルニアGPは今年で21回目(1992年〜93年のヨーロッパGPを含む)を迎えます。シーズンを通じて、最も熱気あふれる大会の1つとして知られ、今年はバルセロナ出身のダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が2年ぶりの出場となるため、これまでにない盛り上がりが予想されます。

カタルニアGPプレビュー

昨年は直前のフランスGPで右鎖骨を骨折、ホームGPを欠場するという悔しい大会となりました。しかし、今年は体調も万全、開幕戦から3戦連続で表彰台に立ち、ランキングでも総合3位とチャンピオン争いに加わっています。雨になった前戦フランスGPでは4位と表彰台を逃しましたが、2年ぶりの出場となるカタルニアGPでは、その雪辱に闘志満々。125cc、250ccクラスに続いて3クラス制覇を成し遂げた2008年以来となる、カタルニアGP最高峰クラス2勝目に闘志を燃やしています。

チームメートで昨年からの2連覇と今季3勝目を狙うケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)が、得意のコースに闘志を燃やしています。ストーナーはドゥカティ時代の07年にカタルニアGPを制し、08年から2010年まで3年連続3位に立っています。Repsol Honda Teamに移籍した昨年は、予選2番手から好スタートを切ると、ライバルを圧倒、25周のレースを制しました。今年は開幕から4戦を終えて2勝、3位2回というリザルトで総合2位。前戦フランスGPは不安定な天候を味方につけられず優勝を逃しましたが、今大会はその雪辱に挑みます。

カタルニアGPは、バルセロナ出身のライダーが多く、例年、30℃を超える猛暑の中で熱戦が繰り広げられます。昨年は不安定な天候で最高気温も22℃でしたが、2009年は37℃、2010年は34℃まで最高気温が上昇しています。暑くなればなるほど大観衆の熱気も上昇することは確実で、天気がよくなれば、今季最高の熱い戦いが予想されます。

今年、Team San Carlo Honda GresiniからMotoGPに参戦しているアルバロ・バウティスタも、第2戦スペインGPに続いて今季2回目のホームGPを迎えます。この数戦、確実にRC213Vのパフォーマンスを引き出しているバウティスタ。前戦フランスGPは、不安定な天候となった決勝では10位と、フリー走行、予選の走りを発揮できませんでした。ホームGPとなる今大会は、地元ファンの声援の中で、第2戦スペインGP、第3戦ポルトガルGPの6位をしのぐベストリザルトに闘志を燃やします。

ルーキーのステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、前戦フランスGPで自己ベストとなる5位でフィニッシュしました。ブラドルは、ベストリザルトを残すだけでなく、レース中盤までペドロサを追撃する走りを見せて、大きな自信を得ました。Moto2クラスに出場していた昨年の大会では、PPから優勝を達成。最高峰クラスに挑む今年は、フランスGPの好走をキープする意気込みにあふれています。

カタルニアGPの開催されるバルセロナは、1961年にHondaがグランプリ初優勝を飾った記念すべき街です。当時は、市内のモンジュイック・サーキット(公道コース)でグランプリが行われていました。現在は、1992年、バルセロナ・オリンピックの年に完成したカタルニア・サーキットが舞台となっていますが、Honda RC213Vに乗る4選手の活躍に大きな注目が集まっています。

激しい戦いを繰り広げるMoto2クラスも、今大会は今季最高のレースが予想されます。雨になった前戦フランスGPで6位。サバイバルレースとなった厳しい戦いで我慢のレースをしたポル・エスパルガロ(Pons 40 HP Tuenti)が総合首位でホームGPを迎えます。また、フランスGPで転倒リタイアに終わるも、エスパルガロと1点差で総合2位につけるマルク・マルケス(Team CatalunyaCaixa Repsol)も、カタルニアGPでMoto2クラス初制覇を狙います。125ccクラスに出場していた一昨年の大会では、見事に優勝、地元ファンの声援に応えました。昨年の大会はブラドルにわずかに後れて2位。今年の大会は、125cクラスに続くMoto2クラス制覇と、今季3勝目に闘志満々。地元スペイン勢の2人が地元ファンを沸かせることは間違いありません。

日本人勢もカタルニアGPでは今季ベストリザルトに気合を入れます。高橋裕紀(NGM Mobile Forward Racing)は、一昨年の大会で優勝しているサーキット。昨年は序盤に転倒リタイアを喫しています。今年はその雪辱に燃えるレース。開幕から4戦を終えてノーポイントと悔しいレースが続いているだけに、今大会は一気に上位を狙います。前戦フランスGPで好走も転倒リタイアの中上貴晶(Italtrans Racing Team)も、スペイン選手権時代と125cc時代に走り慣れているカタルニアGPで今季ベストを狙います。第2戦スペインGPでは、初のフロントロー獲得となる予選2番手から決勝5位。念願の初表彰台に闘志を燃やしています。

Moto3クラスも、4戦を終えて総合2位につけるマーベリック・ビニャーレス(Blusens Avintia)が、ホームGPで今季2勝目を狙います。昨年の大会は2位表彰台に立って地元ファンを喜ばせました。前戦フランスGPはトップを快走するも痛恨の転倒を喫してリタイア。その雪辱に闘志を燃やしています。サバイバルレースとなった前戦フランスGPで3位初表彰台に立ったアレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)も、ホームGPで2戦連続表彰台と今季初優勝を狙います。ルーキー藤井謙汰(Technomag-CIP-TSR)は初経験となるサーキット。初のポイント獲得と今季ベストリザルトを狙います。

コメント

ケーシー・ストーナー(MotoGP ランキング2位) 「カタルニアは大好きなレースの1つ。ここは初めてテストをした本格的なサーキットでした。それ以来、このサーキットが大好きになりました。大きな高速コーナーがあって、コーナー出口でグリップを得るために、コーナリング中のコントロールがすごく重要になります。このサーキットとHondaの相性はよく、うまく走れることがわかっています。昨年はいいレースができました。今週末は、ドライコンディションでレースができることを願っています。そうなったらすばらしいですね。レース後の月曜日にはテストがあります。シーズン後半に向けて、さらに前進するために重要なテストとなるので、テストも天気がよくなることを願っています」

ダニ・ペドロサ(MotoGP ランキング3位) 「カタルニアは得意なレースの1つ。ここでもいつも、家族や友人、ファンが僕をサポートしてくれます。シーズンを通じてとても特別なレースになります。昨年、ここでレースができなかったので、本当に楽しみです。また、あの雰囲気を感じたいです。とても興奮しているし、モチベーションも上がっています。優勝するためにうまく戦いたいですね。この時期のカタルニアは暑くなるので、難しいレースになります。でも、いい天気になって欲しい。また翌月曜日のテストは、チームにとってとても大事です。新しいスペックのタイヤをテストするのにカタルニアはとてもいいサーキットです。このサーキットはタイヤのエッジグリップがとても重要。フロントのいい感触も必要です。次のシルバーストーンへ向かうためにも、月曜日のテストでは、できる限りいいセッティングを見つけたいです」

ステファン・ブラドル(MotoGP ランキング7位) 「カタルニアはよく知っています。スペイン選手権で走り込んでいるし、何度もレースをしました。ここは自分にとって得意なサーキットの1つで、重要なサーキットの1つでもあります。レイアウトは、高速セクターがあってそれほどハードブレーキングエリアがないので好きです。ストレートが長いので、MotoGPのマシンで走っても、ル・マンやエストリルのように小さく感じないと思います。シーズン序盤としては、かなりポジティブな結果を残してきたので、今はすべてのレースが楽しみです。毎戦、学ぶことがたくさんあります。昨年はMoto2でポールポジションを獲得して優勝しました。RC213Vでどんなレースができるのか楽しみです」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP ランキング8位) 「前戦フランスGPのドライコンディションでは、いい仕事ができたと思います。マシンの感触がとてもよくなったし、トップのライダーたちとのギャップも縮めることができました。残念ながら、ウエットコンディションになった決勝では、あまり感触がよくなかったです。グリップにとても苦しみました。あのようなコンディションになったら、改善しなければならないことがたくさんあります。また、ヘルメットのバイザーにも問題がありました。カタルニアは大好きなサーキットなので、トップとのギャップをさらに縮めたいです。天気がどうなるか分かりませんが、天気がよければ、フランスのドライコンディションのような走りができると思います。ここは、高速でテクニカルで、長いコーナーがあってリアをスライドさせることができます。また、大きなブレーキングゾーンがあるし、右側のタイヤを酷使することになります。安定したセッティングと正しいタイヤが必要です」

ミケーレ・ピロ(MotoGP ランキング18位) 「ル・マンのレースは残念でした。ウエットコンディションになって、とても苦しみました。ドライコンディションだったら、トップでフィニッシュしたCRTのマシンと戦えたと思います。どれくらい走れるか楽しみだったので本当に残念でした。今はただ、バルセロナの天候がよくなることを願っています。そしてポジティブな気持ちを取り戻したいです。今週末は新しく試すことがあるので、コースに出るのが楽しみ。すばらしいサーキットだし、マシンにも合っているはずです。今週末はいいレースができると思います」

ポル・エスパルガロ(Moto2 ランキング1位) 「カタルニアは大好きなサーキット。サーキットの隣町に家があるし、僕の家族や、ファンや友人が大勢、応援に来てくれます。太陽が出て暑くなって、ライダーもファンもレースが楽しめたらと思います。とにかく、いい天気でレースができることを願っています」

マルク・マルケス(Moto2 ランキング2位) 「今週はとても特別なレースになります。今大会は弟もMoto3のワイルドカードで参戦します。ホームグランプリなので、いい結果を残したいです。ル・マンでは、調子は悪くなかったのですが、転倒してしまいました。総合ポイントでは、またゼロからのスタートになって、厳しくなってしまいました。3日間、レースに集中したいです。最初のプラクティスからレースのことだけを考えたいです。カタルニアはとても好きなサーキット。昨年は表彰台に上がれました。その前は125ccで優勝しています。チームと一緒になって、ファンの声援に応えたいです」

トーマス・ルティ(Moto2 ランキング3位) 「カタルニアでは今まで優勝はないですが、125cc時代とMoto2で表彰台に立っていて、大好きなサーキットです。ル・マンでは125ccクラスで2回優勝していました。そしてMoto2でも初優勝を達成できたので今週はモチベーションも高いです。今週末はいい天気になることを願っています。そうなればとても楽しいと思います」

中上貴晶(Moto2 ランキング13位) 「スペイン選手権時代から走っているサーキットですが、125cc時代までは、特別好きなサーキットではありませんでした。しかし、今年はどのサーキットでも、結果にはつながらなかったけれど、いい走りができているので、どんな走りができるのか楽しみにしています。ル・マンではいいところまで追い上げて転んでしまいました。今回はチームの応援団がたくさん駆けつけるので、いいレースを見てもらいたいです。初日からトップグループにからんで、決勝では表彰台を狙います」

高橋裕紀(Moto2 ノーポイント) 「カタルニアGPは、一昨年の大会で優勝しています。昨年の大会も調子は悪くなかったのですが、他車の転倒に巻き込まれて転んでしまいました。今年は、前戦フランスまでポイントを獲得していないので、なんとかポイントを獲得したいです。前戦フランスの予選日から、2012年型のスッターの車体になりました。フランスでは、セッティングもできないまま雨の決勝レースを戦いました。今回は、ベースのセッティングを早くみつけて、戦える状態に仕上げていきたいです」

マーベリック・ビニャーレス(Moto3 ランキング2位) 「スペインのグランプリはいつも特別ですが、その中でもカタルニアGPは、住んでいるところから最も近くて、家族や友人がたくさん来てくれるので、最も気合の入る大会になります。前回のル・マンはあまり運がありませんでした。それだけに、今週末のレースを楽しみにしています。いいレースをして、ル・マンのことを忘れたいです。カタルニアは好きなサーキット。これまでも速く走ることもできたし、モチベーションはとても高いです。マシンは戦闘的だし、ホームのサポートもたくさんあります。だからポジティブに考えていい結果を残したいです」

アレックス・リンス(Moto3 ランキング5位) 「ル・マンの3位という結果にはとても満足しています。でも、こうしたリザルトを維持するためにも、いままで以上にがんばらなければなりません。フランスで痛めた手は、順調に回復しています。次はバイクに乗って様子を見たいです。カタルニアはとても好きなサーキットで、隅々まで知り尽くしています。ホームGPは特別。コースに出て楽しみたいです」

藤井謙汰(Moto3 ノーポイント) 「今回、初めてのサーキットになるので、少しでも早く、コースを攻略したいです。フランスはスタートしてすぐに転んでしまいました。悔しいレースでしたが、だんだん攻められるようになってきたことを感じています。今回はポイント獲得を目標に全力を尽くします」