round 2

April 1/2/3 2011 MotoGP Gran Premio bwin de Espana 第2戦 スペイン

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スペインGPプレビュー

第2戦スペインGPが、4月1日から3日までの3日間、ヘレス・サーキットで開催される。スペインの南西端に位置し、一年を通じて温暖な気候のヘレスは、1987年に初めてグランプリが開催されて以来、スペインGPの舞台として定着した。大小13のコーナーを配しパッシングポイントの多いコースレイアウトは、選手にもファンにも好評だ。シーズンを通じて、最も観客を集めるグランプリの1つであり、昨年は12万人を超える大観衆がサーキットを取り囲む山々を埋め尽くした。

スペインGPプレビュー

ヘレスは、マレーシアのセパン、カタールのロサイルと並んで、ウインターテストが最も行われてきたが、この数年はカレンダーの都合上、MotoGPクラスのテストはなく、ぶっつけ本番の大会となっている。しかし、このサーキットを得意とする選手は多く、チームもまた豊富にデータを持っている。今年も初日からハイレベルな戦いが繰り広げられそうだ。

開幕戦カタールGPでは、Repsol Honda Team入りしたばかりのケーシー・ストーナーがすばらしい走りで優勝した。ウインターテストで最多の最速タイムを刻んだ走りを、きっちりと結果につなげた。予選では3年連続でポールポジションを獲得。決勝では2年ぶり4回目のカタールGP優勝を果たし、2度目のタイトル獲得に向けて絶好のスタートを切った。スペインGPが開催されるヘレスでは、125cc、250ccを通じて、これまで優勝経験のないサーキット。初のスペインGP制覇を目指すことになる。

開幕戦カタールGPで3位のダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、ホームGPとなるスペインGPで今季初優勝を目指す。125ccクラスでデビューを飾って以来、常に地元ファンを沸かせてきた。最高峰クラスでは、デビューした06年から10年まで、5年連続で表彰台に立ち地元ファンの期待に応えてきた。今年は08年以来、2度目のスペインGP制覇を狙っている。開幕戦では、好スタートからストーナーとトップグループを形成した。中盤までストーナーを従えてレースの主導権を握ったが、終盤は昨年傷めた左肩の影響で力が出せずペースダウンして3位。悔しい結果に終わっていた。今大会はその雪辱を期す戦いとなる。

開幕戦で惜しくも表彰台を逃したアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)は、今季初表彰台を狙う。最高峰クラスにスイッチして過去3年、ヘレスでは表彰台に立っていない。今年はウインターテストから好調で、チームメートのストーナーとペドロサに続いている。開幕戦カタールGPでも、トップグループからやや遅れたが、表彰台にあと一歩の4位でフィニッシュ。今大会は今季初の表彰台に闘志を燃やす。

昨年の大会でPP、決勝2位のペドロサは、スペインGP2度目の制覇に闘志満々。開幕から2連勝を狙うストーナーも初制覇に気合。その2人の走りに大いに刺激を受けるドヴィツィオーゾが今季初表彰台を狙うなど、今大会は、Repsol Honda Teamの2連勝はもちろんのこと、表彰台独占も期待される。開幕前には、3選手そろって、スペイン・プエルトリャノにあるレプソルのコンビナートを見学。Repsol Honda Teamにとっては重要なレースとなるだけに、初日から気合の入った走りが見られそうだ。

開幕戦カタールGPで、ドヴィツィオーゾとし烈な4位争いを繰り広げたマルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)が、今季初表彰台に闘志を燃やす。ヘレスは、シモンチェリが得意とするサーキットの1つ。開幕戦カタールGPでは、フロントローにあと一歩に迫る予選4番手から決勝5位と大きな成長を感じさせた。Repsol Honda Teamの3選手とともにワークスサポートを受けるシモンチェリの走りに注目だ。

一昨年、250ccクラスで優勝するなど、ヘレスを得意とする青山博一(Team San Carlo Honda Gresini)もワークス勢4人に割って入る意気込みだ。開幕戦カタールGPでは大接戦の中で予選12番手。決勝では序盤の混戦でポジションを落として追い上げのレースとなり10位と悔しい結果に終わった。昨年の大会も序盤の混戦でコースアウトを喫して14位。今大会は今年の開幕戦カタールGPと昨年の大会の雪辱に挑むことになる。

開幕戦カタールGPで転倒リタイアに終わっているトニ・エリアス(LCR Honda MotoGP)も、ホームGPから復活する意気込みだ。昨年のMoto2チャンピオンのエリアスは、今年、MotoGPクラスにスイッチするも、マシンのセットアップが決まらず苦戦が続いている。開幕戦では予選16番手、決勝転倒といいところがなかったが、昨年はMoto2クラスで優勝して地元ファンを沸かせているだけに、一気に上位を狙っている。

Moto2クラスは、ヘレスで合同テストを行っているため、初日から激しいタイム争いが期待される。開幕戦カタールGPでは、ステファン・ブラドル(Viessmann Kiefer Racing)が独走優勝。2位にアンドレア・イアンノーネ(Speed Master)、3位にトーマス・ルティ(Interwetten Paddock Moto2)とウインターテストで好調だった選手が上位につけた。今季タイトル獲得が期待される高橋裕紀(Gresini Racing Moto2)は、予選4番手から4台の2位争いに加わり5位。今大会は、その雪辱に闘志を燃やす。開幕戦カタールGPで転倒リタイアのマルク・マルケス(Team Catalunya Caixa Repsol)、開幕戦カタールGPで10位のフリアン・シモン(Mapfre Aspar Team Moto2)などホームGP制覇に気合を入れる選手が多いだけに、今大会も熱い戦いになりそうだ。

コメント

ケーシー・ストーナー(MotoGP ランキング1位) 「過去数年、ヘレスではあまりいい結果を残せていない。予選ではまずまず速いタイムを刻んでも、決勝レースはいつも、自分の思うようにいかなかった。しかし、今年はカタールでいいシーズンのスタートを切った。それだけに、今大会もいい結果を残したい。チャンピオンシップは始まったばかり。やることはたくさんあるので引き続き集中していきたい」

ダニ・ペドロサ(MotoGP ランキング3位) 「ヘレスはいつも特別なレース。ファンのサポートがモチベーションを上げてくれる。このサーキットは大好きだ。常にいい結果を残すことができた。でも昨シーズンは、いろいろ問題を抱えて優勝できなかった。だから、今年は初日から集中しなければならない。マシンのセットアップとタイヤチョイスにできる限り力を入れたい。そして、どの位置に自分がいるのかを見たい。左肩は、今週もメディカルチェックを受けた。開幕前にも見てもらうことになっている。ベストを尽くしたい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP ランキング4位) 「今晩、レースのためにヘレスへ向かう。今年のRC212Vはすばらしいパッケージを実現しているので、いいパフォーマンスが発揮できると思うし、モチベーションも高い。ヘレスは自分にとって、決して、楽なサーキットではないけれど、自信はある。チームと一緒にいい仕事をしたい」

マルコ・シモンチェリ(MotoGP ランキング5位) 「カタールのレースはうれしかった。MotoGPクラスで最高のパフォーマンスだったからね。表彰台に近いポジションでレースを終えることができたこともうれしかった。ヘレスではもっとがんばれるはずだ。カタールでは小さな問題はあったが、昨年から今年にかけて、チーム一丸となって前進するできた。でもシーズンはこれから。ヘレスは大好きなサーキットの1つ。2004年には125ccクラスで初めての優勝をした。今週末はいいレースがしたい」

青山博一(MotoGP ランキング10位) 「カタールの10位は期待していた結果ではないが、チームと一緒にがんばれたと思う。追い上げたレースの内容には満足している。とにかく、ヘレスとこれから始まるヨーロッパラウンドに向けてたくさんのデータを集めることができた。今週末のスペインではもっとうまくいくと思う。ロサイルではいいスタートが決まらず混戦で順位を落とした。自分のペースをつかんだのはレースの後半になってからだった。ヘレスは難しいサーキットだけれど、大好きなサーキット。一昨年は、バウティスタ(スズキ)と今のチームメートのシモンチェリとバトルして勝っている。今年も思い出に残るような戦いにしたい」

トニ・エリアス(MotoGP ポイント無し) 「ヘレスはいつも気合の入るレースになる。すばらしい雰囲気とスペインのファンのおかげで、ここは自分にとってもシーズンを通じて最高のグランプリになる。カタールGPはとても大変な週末だったので、ヘレスから再スタートを切りたい。一生懸命がんばってきたがマシンのセットアップに苦労している。問題はリアをもっと安定させるためのシャシーのセットアップだが、なんとかヘレスに合ったマシン作りをしたい」

高橋裕紀(Moto2 ランキング5位) 「開幕戦カタールGPは何とか表彰台に立とうとがんばったが、セッティングを詰めきれなかったことで5位に終わった。その原因もわかっているし、そういう点では、大きな収穫があるレースだった。ヘレスは、ウインターテストで十分に走り込んでいるしデータも十分にある。テストの走りができればいい結果を残せると信じている。昨年は予選4位決勝4位と悔しいレース。今年は表彰台を狙っていく」