第2戦日本GP2日目は、朝から断続的に降った雨のために、午後に予定されていた予選が中止となり、3クラスともにフリー走行の総合順位でグリッドが確定した。MotoGPクラスは、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)がPPを獲得。2番手にケーシー・ストーナー(ドゥカティ)。3番手にホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)。Honda勢は、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)が7番手。トニー・エリアス(Team San Carlo Honda Gresini)9番手、ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)11番手、高橋裕紀(Scot Racing Team MotoGP)13番手、アレックス・デ・アンジェリス(Team San Carlo Honda Gresini)15番手、ランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)16番手。Honda勢にとっては、ポジションをばん回するチャンスを逃し、悔しい一日となったが、追い上げのレースに闘志を燃やしていた。
ウエットコンディションで行われた午前中のフリー走行では、コーリン・エドワーズ(ヤマハ)がトップタイムを記録。以下、ロッシ、ストーナー、ロレンソ、クリス・バーミューレン(スズキ)、ニッキー・ヘイデン(ドゥカティ)と続いた。
Honda勢は、デ・アンジェリスが7番手。9番手にデ・ピュニエ。ペドロサ10番手。ドヴィツィオーゾ11番手、高橋12番手、エリアス15番手と、午後の予選に向けて着実にセットアップを進めていた。しかし、雨のために予選は中止になり、それぞれ初日の順位のままでグリッドが確定。前戦カタールGP決勝も雨のために1日順延。今大会は予選がキャンセルと、開幕から2戦連続で天候に翻弄された。
250ccクラスも、初日の順位でグリッドが確定した。マルコ・シモンセリ(ジレラ)がPPを獲得。青山博一(Scot Racing Team 250cc)が2戦連続のフロントロー獲得となる2番手。ラファエレ・デ・ロサ(Scot Racing Team 250cc)6番手。ラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT SAG)12番手。ヘクトル・ファウベル(VALENCIA C.F. HONDA SAG)15番手。ワイルドカードで出場の青山周平(HARC-PRO.)が17番手。ルーキー富沢祥也(CIP Moto-GP250)は25番手だった。
この日、午前中のフリー走行では、ファウベルがトップタイムと好走をみせた。初日、トラブルのためにわずか2周で終わっていた富沢も14番手と一気にポジションを上げていただけに、悔しい一日となった。
予選がキャンセルされたことで、決勝日朝のウオームアップ走行が延長されることになった。125ccと250ccは30分間。MotoGPクラスは40分間で行われる。
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム |
1 | 46 | V.ロッシ | ヤマハ | 1:48.545 |
2 | 27 | C.ストーナー | ドゥカティ | 1:48.601 |
3 | 99 | J.ロレンソ | ヤマハ | 1:48.965 |
4 | 7 | C.バーミューレン | スズキ | 1:49.382 |
5 | 5 | C.エドワーズ | ヤマハ | 1:49.697 |
6 | 65 | L.カピロッシ | スズキ | 1:49.980 |
7 | 4 | アンドレア・ドヴィツィオーゾ | Honda | 1:50.030 |
8 | 33 | M.メランドリ | カワサキ | 1:50.123 |
9 | 24 | トニー・エリアス | Honda | 1:50.209 |
10 | 52 | J.トーズランド | ヤマハ | 1:50.342 |
11 | 3 | ダニ・ペドロサ | Honda | 1:50.391 |
12 | 69 | N.ヘイデン | ドゥカティ | 1:50.393 |
13 | 72 | 高橋裕紀 | Honda | 1:50.404 |
14 | 59 | S.ジベルノー | ドゥカティ | 1:50.538 |
15 | 15 | アレックス・デ・アンジェリス | Honda | 1:50.601 |
16 | 14 | ランディ・デ・ピュニエ | Honda | 1:50.669 |
17 | 36 | M.カリオ | ドゥカティ | 1:51.643 |
18 | 88 | N.カネパ | ドゥカティ | 1:51.929 |
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム |
1 | 58 | M.シモンセリ | ジレラ | 1:53.093 |
2 | 4 | 青山博一 | Honda | 1:53.695 |
3 | 19 | A.バウティスタ | アプリリア | 1:53.836 |
4 | 75 | M.パシーニ | アプリリア | 1:53.940 |
5 | 40 | H.バルベラ | アプリリア | 1:54.497 |
6 | 35 | ラファエレ・デ・ロサ | Honda | 1:54.584 |
7 | 28 | G.タルマクシ | アプリリア | 1:54.594 |
8 | 63 | M.ディ・ミリオ | アプリリア | 1:54.595 |
9 | 15 | R.ロカテリ | ジレラ | 1:54.757 |
10 | 6 | A.デボン | アプリリア | 1:55.103 |
12 | 14 | ラタパーク・ウィライロー | Honda | 1:55.208 |
15 | 55 | ヘクトル・ファウベル | Honda | 1:55.588 |
17 | 73 | 青山周平 | Honda | 1:55.929 |
23 | 8 | バスティン・シェゾー | Honda | 2:01.953 |
25 | 48 | 富沢祥也 | Honda | 2:03.878 |
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム |
1 | 29 | A.イアンノーネ | アプリリア | 2:00.685 |
2 | 60 | J.シモン | アプリリア | 2:00.864 |
3 | 17 | S.ブラドル | アプリリア | 2:01.029 |
4 | 12 | E.ラバト | アプリリア | 2:01.372 |
5 | 18 | N.テロール | アプリリア | 2:01.549 |
6 | 77 | D.エジャーター | デルビ | 2:01.565 |
7 | 38 | B.スミス | アプリリア | 2:01.608 |
8 | 44 | P.エスパルガロ | デルビ | 2:01.781 |
9 | 11 | S.コルテセ | デルビ | 2:01.797 |
10 | 93 | M.マルケス | KTM | 2:01.868 |
コメント
アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 7番手)
「ドライセッションで走りたかった。新しいパーツをテストしてセットアップを進めたかっただけに、本当に残念。明日は7番グリッドからのスタートになる。目標にしていた順位ではないし、残念だった。決勝前のウオームアップでよりよいセッティングができるよう、これからチームと準備していく。今朝のフリー走行は、マシンの調子があまりよくなかった。明日の天候が重要になる。今回はHondaのホームレースなので、チームのため、Hondaファンのためにもいい結果を出せるようにがんばる」
トニー・エリアス(MotoGP 9番手)
「まるで雨雲が我々を世界中から追いかけてきているような状態だが、今回ドライとウエットの両方をテストできたのはよかった。明日の決勝は、どちらのコンディションにも対応できるデータを収集できたと思う。9番手というのはあまりよくはないが、昨日の走行でいいセットアップが見つけられたので、決勝前のウオームアップでテストしてみたい。3列目からのスタートになるので、チャンスは残されている。ファンや自分たちのためにも天候が回復することを願っている。晴れれば、今抱えている問題が解消するし、リアのハードタイヤのグリップも向上する」
ダニ・ペドロサ(MotoGP 11番手)
「開幕戦のカタールに続き、今回も悪天候になって、不思議な感じだ。今朝の雨の中でのフリー走行では、レインタイヤで徐々にラップタイムを上げていった。マシンのフィーリングもよくなってきたし、とても意義のあるセッションだった。明日は11番グリッドからのスタートになるが、ライバルたちのほとんどがフロントローに並んでいる。いいスタートを切って、トップグループに食い込まなければならない。ドライでのマシンのセットアップはまだ完ぺきではないので、明日のウオームアップ走行でベストな状態に仕上げなくてはならない」
高橋裕紀(MotoGP 13番手)
「昨日ドライで1セッション。今日もウエットで1セッション。みんな同じ条件だが、もっと走りたかった。昨日から今日にかけてミッションを変更した。どのくらいよくなったのか、ウエットコンディションになったので、正直よくわからない。RC212Vでウエットをちゃんと走るのは、今回が初めてだったし、どんな感じなのだろうと不安はあった。走ってみたら、思っていた以上に安定感があって乗りやすかった。本当に短いセッションだったけれど、走り慣れているもてぎということで得られることは多かった。決勝でも自分の限界を高められるようにがんばりたい」
アレックス・デ・アンジェリス(MotoGP 15番手)
「今朝のフリー走行では、まずまずの走りができた。しかし、予選がキャンセルになってしまい、運が悪いとしか言いようが無い。今の自分たちの可能性を考えると、決勝のグリッドがこのような形で決まったことはとても残念だ。もし明日も雨が降れば、長くて難しいレースの中でポジションを上げることは可能になるだろう。もしドライになれば、セッティングを大きく変えたので、とてもチャレンジングなレースになる。明日のウオームアップがとても重要になる」
ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 16番手)
「キャンセルした判断は正しいと思うが、予選がキャンセルになったことにはがっかりした。16番手、6列目からのスタートなので、厳しい戦いになる。今日のウエットでは、まずまずの走りができた。午後のセッションに向けていろいろ調整していたし、それだけに残念だった」
山野一彦|Repsol Honda Team 監督
「前戦カタールに続き、今回も雨の影響を受けるレースになってしまった。もし、ドライで走れていたなら、昨日の問題を解消してセットアップも進んだと思うだけに残念。明日のウオームアップでセットアップに全力を尽くしたい。明日は大勢のHondaファンが応援に来てくれるので、いい結果を残したい」
青山博一(250cc 2番手)
「午前中のフィーリングはいまひとつで、午後の予選でセッティングをつめようと思っていた。結局、キャンセルになり、雨用のセットアップができないまま終わってしまった。昨日のドライも完ぺきにはほど遠かったし、今回はコンディションがどっちになっても難しいレースになる。どちらがいいかといえば、地元のレースなので、観客のためにもドライでレースができればいいかなと思う。昨日のドライも、今日のウエットもコースに慣れるだけという状態だった。ウオームアップで少しでもベストな状態に近づけたい」
青山周平(250cc 17番手)
「予選に向けてセッティングを進めていたし、午後の予選ではバーンとタイムを出して2列目以内を狙っていた。それだけに予選がキャンセルされて悔しい。250ccの感覚もだんだん戻ってきていたし、もっとたくさん走りたかった。久しぶりに使うブリヂストンタイヤのフィーリングも戻ってきた。決勝は、ドライでもウエットでもベストを尽くしたい」
富沢祥也(250cc 25番手)
「昨日ほとんど走れなかったので、今日は一周でも多く走ろうと思った。走り出しはよくて、順調にタイムを上げることができた。最後にセッティングを変えてコースに出たのだが、これがあまりよくなくてタイムを伸ばせなかった。2日目のフリーだけなら14番手。明日はスタートを決めて、一つでも上のポジションでフィニッシュしたい」