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リザルト
第18戦 バレンシアGP 第18戦 バレンシアGPview

ペドロサ2番手、ヘイデン3番手
Repsol Honda Teamの2人がフロントローから決勝に挑む

2008年10月25日(土)
予選
会場:バレンシア・サーキット
天候:雨/曇り
気温:19℃
コースコンディション:ウエット/ドライ

最終戦バレンシアGP予選は、これまでの2日間4セッションで初めてドライコンディションとなり、ケーシー・ストーナー(ドゥカティ)がPPを獲得。わずか0.053秒差でダニ・ペドロサが2番手、0.201秒差でニッキー・ヘイデンが3番手と、Repsol Honda Teamの両選手が絶好のグリッドを獲得した。以下、ランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)6番手、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(JiR Team Scot MotoGP)9番手、中野真矢(Team San Carlo Honda Gresini)15番手、アレックス・デ・アンジェリス(Team San Carlo Honda Gresini)16番手という結果だった。

2番手につけたペドロサは、2戦連続のPPこそ逃したが、地元ファンの声援に見事に応えた。初日のフリー走行では2番手。午前中のフリー走行では、徐々にライン上が乾いていくという微妙な路面コンディションとなり、慎重な走りで8番手へとポジションを落としたが、予選では一気に2番手に浮上した。昨年のバレンシア大会に続き、今年はスペインGPとカタルニアGPを制し、ここまでスペインの大会で3連勝中。今大会は、その記録の更新と今季3勝目に挑む。

Repsol Honda Teamでの最後のレースを迎えるヘイデンもすばらしい走りで3番手。今季初優勝に向けて絶好のグリッドを獲得した。ウエットコンディションで行われた3回のフリー走行では、すべてトップタイムをマークした。ドライコンディションで始まった午後の予選では、小雨が断続的に降り続けたことから、早めにアタックを行った。狙っていた今季初PPを逃し、悔しそうだったが、決勝ではRepsol Honda Teamでの最後のレースを優勝で飾る意気込みだ。

初日7番手とまずまずのスタートを切ったデ・ピュニエ。2日目のフリー走行で13番手へとポジションを落としたが、予選では6番手へポジションを上げた。デ・ピュニエはセッション前半に転倒を喫したために時間をロスしたが、2号車でアタックを行い2列目を確保した。

午前中のフリー走行で5番手と好調だったドヴィツィオーゾは、不安定な天候の中で早めのアタックを行い9番手だった。2日間で初めてのドライコンディション。スリックタイヤで十分な走り込みができないままのアタックとなったが、ウエット、ドライともに確実にセットアップを進めただけに、2戦連続表彰台への期待が膨らむ。

午前中のフリー走行で2番手とすばらしい走りを見せた中野は、2回目の予選タイヤのアタックで痛恨の転倒。2号車でアタックを続けたが、15番手へと大きくポジションを落とした。しかし、決勝レースに向けてマシンの仕上がりはよく、前戦マレーシアGP同様、追い上げのレースが期待される。チームメートのデ・アンジェリスは、不安定な天候に翻弄されて思うようにタイムを伸ばせず16番手に終わった。

250ccクラスは、マルコ・シモンセリ(ジレラ)がPPを獲得。ラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT SAG)が7番手。高橋裕紀(JiR Team Scot 250)は10番手だった。前戦マレーシアGPで、ベストグリッドとなる5番手を獲得したウィライローは、今大会も好調な走りを見せた。ライン上が乾いていく微妙なコンディションとなった午前中のフリー走行では思うようにタイムを伸ばせず16番手。しかし、ドライコンディションになった予選では一気にタイムを短縮した。一方、午前中のフリー走行で5番手につけた高橋は、予選ではアタックのタイミングを逃し10番手へとポジションを落とした。来季MotoGPクラスにスイッチする高橋は今大会が250ccクラスでのラストレース。得意のサーキットで今季3度目の表彰台と、今季初優勝を狙う。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 2番手)

「午後の予選は、セッション終盤に向けて完全なドライになると思っていた。しかし、雨が降り始めて微妙なコンディションとなり、予定していた通りにメニューをこなせなかった。決勝に向けて、最初にレースタイヤでセットアップを進めたかったが、本格的に雨が降るかも知れなかったので、いいグリッドを得るためにも、早めに予選タイヤでアタックしなければならなかった。レースタイヤのテストも1種類しかできず、すべてが中途半端だった。しかし、フロントローに並べてよかった。明日のウオームアップで決勝に向けて、さらにタイヤのチョイスをしたい」

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 3番手)

「今日はPPを狙っていた。最終的に3番手だったが、フロントローに並べたのでよかった。フリー走行では、バイクの状態もよく、常にトップタイムをマークすることができた。ドライになった予選も自信はあったのだが、雨が降り始めたので早い段階でアタックしなければならず、それからレースタイヤを試すという、すべてが難しいセッションとなった。レースタイヤでは、想定していたラップを刻めずフラストレーションがたまった。今日は、最後のレースとなるミシュランのためにPPを取ろうと思っていた。それを果たせなかったことが残念だった」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 6番手)

「シーズン最後の予選セッションとしては悪くないポジションだが、正直、もっといいグリッドを予想していた。セッション前半に転倒して時間をロスした。それからレースタイヤのテストを行い、予選タイヤでアタックすることになったが、思ったよりもいいラップを刻めたと思う。決勝がどんな天気になるかわからないが、2列目からスタートできるのはうれしい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 9番手)

「途中から雨が降り始め、難しいセッションだった。そのために予定していた通りにタイヤテストができず、早めにアタックしなければならなかった。ウエットコンディションだった午前中のフリー走行では、まずまずの走りができたと思う。2日連続で不安定な天候が続き、明日がどんなレースになるのか予想もつかない。どんな天候になっても、いいスタートを切ってトップグループで戦いたい」

中野真矢(MotoGP 15番手)

「難しい一日だった。予選は雨が強くなりそうだったので、早いタイミングでアタックをした。最初のアタックは、タイヤの温度が上がりにくく、あまりタイムを伸ばせず、2本目のアタックは4コーナーで転んでしまった。コースマーシャルのバイクに乗せてもらいピットに戻り、2号車で走行を続けたが、思ったようにタイムを出せなかった。転んでしまったバイクの方がセッティングが出ていたので、明日のウオームアップでは、そのバイクでできるだけ周回したい。フリーまではいい状態だった。前回のマレーシアと同様に予選でチャンスを逃してしまったが、マレーシアのような追い上げのレースをしたい」

アレックス・デ・アンジェリス(MotoGP 16番手)

「今日はバイクのセッティングが決まらず、天候も不安定だったので、思うようにいかなかった。予選タイヤのパフォーマンスを発揮できず、レースタイヤのペースも決してよくなかった。フラストレーションのたまる一日だったが、明日のウオームアップで少しでもセットアップを進めたい。明日はスタートを決めて、序盤にポジションを上げたい」

山野一彦|Repsol Honda Team 監督

「今日も難しいコンディションだった。午前中はウエット。午後の予選はウエットパッチが残り、時折り小雨が降るという微妙な状況だった。そんな中で、ダニはいいタイミングで予選タイヤでアタックできたと思う。僅差でPPは逃したが、フロントローを獲得。優勝に向けて好位置を獲得できた。みんな同じ状況だと思うが、心配なのはレースタイヤでロングランができなかったことだ。しかし、最終戦なので勝ちにいくという強い気持ちで戦いたい。ニッキーも難しいコンディションの中で、いいタイミングでアタックできた。今日はいい仕事をしてくれた。フリー走行では、3セッションともにトップタイム。予選では3番手。上々の結果だ。とりあえず、明日はRepsol Honda Teamで最後のレースとなるので、勝ってくれればハッピーだ。これから、大きく羽ばたいてほしい」

ラタパーク・ウィライロー(250cc 7番手)

「昨日は2回も転んでしまったが、フィーリングは悪くなかった。今日も、バイクのセッティングはよく、決勝に向けてタイヤの選択も決まった。ドライコンディションでは、午後の予選セッションしか走れなかったが、去年より0.4秒も速かった。今日は、ポジションも内容もよく、うれしかった。明日の決勝は接戦になると思う。トップグループについていくのも厳しいと思うが、何とかついていきたい」

高橋裕紀(250cc 10番手)

「完全に作戦のミス。終盤、いいペースの選手を見つけてタイムを出そうと思ったのだがうまくいかず、仕方なく最後にアタックしたら今度はクリアラップが取れなかった。単独で走っても5〜6番手にはいけたと思うし、残念な結果だった。昨日から、フロントの接地感が十分ではなく、思いきり攻めることができない。予選では、路面に残るウエットパッチを避けて走っていたので、いいライン取りができなかったことも原因だった。最低でも2列目に並びたかった。明日はドライでレースを戦いたい。ドライなら、ウオームアップでもう一度、違うセッティングにトライしてみたい」

予選リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 1 C.ストーナー ドゥカティ B 1:31.502
2 2 ダニ・ペドロサ Honda B +0.053
3 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +0.201
4 5 C.エドワーズ ヤマハ M +0.710
5 52 J.トーズランド ヤマハ M +1.016
6 14 ランディ・デ・ピュニエ Honda M +1.070
7 48 J.ロレンゾ ヤマハ M +1.092
8 65 L.カピロッシ スズキ B +1.112
9 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda M +1.232
10 46 V.ロッシ ヤマハ B +1.460
11 24 T.エリアス ドゥカティ B +1.481
12 7 C.バーミューレン スズキ B +1.515
13 50 S.ギュントーリ ドゥカティ B +1.850
14 21 J.ホプキンス カワサキ B +2.179
15 56 中野真矢 Honda B +2.265
16 15 アレックス・デ・アンジェリス Honda B +2.346
17 13 A.ウェスト カワサキ B +2.377
18 33 M.メランドリ ドゥカティ B +2.672

250cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 58 M.シモンセリ ジレラ 1:35.408
2 6 A.デボン アプリリア +0.010
3 60 J.シモン KTM +0.556
4 36 M.カリオ KTM +0.786
5 4 青山博一 KTM +0.859
6 19 A.バウティスタ アプリリア +1.011
7 14 ラタパーク・ウィライロー Honda +1.160
8 15 R.ロカテッリ ジレラ +1.165
9 55 H.ファウベル アプリリア +1.227
10 72 高橋裕紀 Honda +1.246

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 1 G.タルマクシ アプリリア 1:41.451
2 33 S.ガデア アプリリア +0.190
3 24 S.コルシ アプリリア +0.500
4 18 N.テロール アプリリア +0.598
5 38 B.スミス アプリリア +0.644
6 51 S.ボンジー アプリリア +0.648
7 63 M.ディ・ミリオ デルビ +0.712
8 29 A.イアンノーネ アプリリア +0.786
9 77 D.エジャーター デルビ +1.052
10 17 S.ブラドル アプリリア +1.138

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