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リザルト
第17戦 マレーシアGP 第17戦 マレーシアGPview

中野が今季最高のスタートとなる4番手。接戦の中、ペドロサ6番手、ドヴィツィオーゾ8番手、デ・ピュニエ9番手、ヘイデン10番手につける

2008年10月17日(金)
1日目フリー走行
会場:セパン・サーキット
天候:晴れ時々雨
気温:35℃
コースコンディション:ドライ

マレーシアGP1日目は、午後になって一時小雨が降ったが、終日ドライコンディションの中で行われた。青空が広がった午前中は、熱帯の厳しい日差しが降り注ぎ、気温は35℃まで上昇した。セパンはシーズンオフに最もテストが行われるサーキット。ほとんどの選手が1回目の走行から快調にラップを刻み、トップから1秒差以内に10台が入るという接戦となった。

トップタイムをマークしたのは、コーリン・エドワーズ(ヤマハ)。以下、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、ケーシー・ストーナー(ドゥカティ)と続き、中野真矢(Team San Carlo Honda Gresini)が好調なスタートを切って4番手、ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)6番手、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(JiR Team Scot MotoGP)8番手、ランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)9番手、ニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)10番手と、トップ10に5台のHonda勢が名前を連ねた。

Honda勢トップとなる4番手につけた中野は、午前中の走行では8番手だったが、順調にセットアップが進んだ午後の走行では4番手までポジションを上げた。中野は後半戦の第12戦チェコGPからニューマシンに乗り換えた。今大会は、そのアドバンテージをきっちりと生かし、今季最高のスタート。2日目の予選に向けて期待が膨らむ。

ウインターテストの時点から、バイクもタイヤも変わったペドロサは、午前中は17番手と慎重な出だしとなった。しかし、午後の走行では着実にタイムを上げて、総合6番手につけた。最高峰クラスにスイッチしてからセパンでは2年連続で表彰台に立ち続けてきた。125cc、250ccクラスに続き、最高峰クラスでもセパン制覇を狙うペドロサにとっては、まずまずの初日となった。

ドヴィツィオーゾもセットアップに集中し、手応えのある一日となった。午前中の走行では9番手、午後の走行でも7番手と順調にセットアップを進めた。この日は、タイヤテストと車体のセッティングに集中。レースペースもよく、2日目のポジションアップに向けて自信を深めていた。

以下、デ・ピュニエ9番手、ヘイデン10番手と、ここまでがトップから1秒差以内。8月に負傷した右足がほぼ回復したヘイデンは、午後の走行でポジションを落としたが、日本GP、オーストラリアGPに続く3戦連続のフロントロー獲得が期待される。

250ccクラスは、青山博一(KTM)が暫定PPを獲得。ラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT SAG)は、今季最高のスタートとなる5番手、高橋裕紀(JiR Team Scot 250)は7番手だった。隣国のタイ出身のウィライローは、フリー走行で7番手と好調なスタートを切り、午後の予選では、さらにポジションを上げることに成功した。一方、高橋は車体のセッティングに苦戦して7番手となったが、2日目の巻き返しに自信をみなぎらせていた。

コメント

中野真矢(MotoGP 4番手)

「今日は走り出しからタイムが出て、一日、好調だった。午後のセッションは、走り出しにパラパラと雨が降ってきたが、コンディションはよく、順調にセットアップを進めることができた。今回はウインターテストで使ったバイクと違うので、不安はあったが、予想以上に順調だった。タイヤテストもこなせたし、決勝に向けてタイヤも決まった。セパンは好きなサーキット。ストレートでエンジンも走っていたし、車体もよかった。ニューマシンのアドバンテージをきっちりと生かすことができた。2日目もこの調子をキープしたい」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 6番手)

「午前中はあまりいいリズムで走れなかったが、午後のセッティングではリズムを取り戻し、ペースもよかった。今日はタイヤテストを行いながらセットアップに集中した。このサーキットではタイヤの選択がとても重要になる。2日目も引き続きタイヤテストに集中したいので、明日もドライコンディションで走りたい。このサーキットはテストが多く、データも豊富なので、みんな走り出しからペースが速かった。ウインターテストでは、ここで一日しか走れなかった。そのときとはバイクのパッケージも違うので着実にセットアップを進めた」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 8番手)

「今日のフリー走行は、セットアップに集中することができたし、結果もよかった。午前中は路面のコンディションがあまりよくなかったので、それに合うタイヤを見つけ、セットアップを行った。そのおかげでセッティングの方向性も見つけることができた。このサーキットはテクニカルな部分があり、スピードも要求されるが、満足できる一日だった」

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 10番手)

「午後のセッションでポジションを落とし、残念だった。午前中は路面がすごく汚れていたが、次第にコンディションはよくなった。午後のセッションは、小雨が降り続けたが、気温も路面温度も高いのでトラックが濡れることはなかった。それでも時折り、降りが強くなったので、注意深く走行しなければならなかった。これがレースだったらおもしろかったと思う。足の状態はかなりよくなったし、今日はバイクの乗り換えも容易だった」

山野一彦|Repsol Honda Team 監督

「今日は順調にメニューをこなせた。ダニはいつも通り、確実にセットアップを進め、午前から午後にかけてペースを上げていった。ポジション的には決していいとはいえないが、2日目に向けて準備はできた感じだ。ニッキーも、マシンの挙動にやや課題を抱えていたが、セットアップの方向も決まり、2日目に向けて準備は整った。両選手ともにウインターテストとマシンのスペックが変わり、ダニはタイヤも変わっていることを思えば、まずまずの結果だ。2日目のセッションを楽しみにしている」

ラタパーク・ウィライロー(250cc 5番手)

「前回のオーストラリア同様、走り出しからフィーリングはよく、気持ちよく乗ることができた。オーストラリアでは、バウティスタ(アプリリア)の後ろについてタイムを出したが、彼のペースをキープすることはできなかった。今回は、午前中のフリー走行でバウティスタを追いかけ、ついていくことができた。エンジンも車体もすごくいい状態。明日の予選では、さらにセッティングを進めてタイムを更新したい」

高橋裕紀(250cc 7番手)

「全体的にマシンのセットアップが決まらず、思うように走れなかった。アクセルを開けていくコーナーでリアのセッティングが決まらず、ブレーキングではフロントの安定性に欠けた。バランスの問題だと思うので、2日目に向けていい状態を見つけたい。前回のオーストラリアと今回のセパンは、どちらかといえば苦手にしていたサーキットだが、そういう意識を持っていることもよくないのかも知れない。2日目はフロントローを狙っていきたい」

1日目総合リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 5 C.エドワーズ ヤマハ M 2:02.667
2 46 V.ロッシ ヤマハ B +0.026
3 1 C.ストーナー ドゥカティ B +0.303
4 56 中野真矢 Honda B +0.383
5 48 J.ロレンゾ ヤマハ M +0.512
6 2 ダニ・ペドロサ Honda B +0.565
7 65 L.カピロッシ スズキ B +0.679
8 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda M +0.763
9 14 ランディ・デ・ピュニエ Honda M +0.807
10 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +0.883
11 7 C.バーミューレン スズキ B +1.056
12 13 A.ウェスト カワサキ B +1.258
13 52 J.トーズランド ヤマハ M +1.297
14 33 M.メランドリ ドゥカティ B +1.502
15 24 T.エリアス ドゥカティ B +1.516
16 50 S.ギュントーリ ドゥカティ B +1.537
17 15 アレックス・デ・アンジェリス Honda B +1.589
18 21 J.ホプキンス カワサキ B +1.600
19 9 青木宣篤 スズキ B +3.331

予選1リザルト

250cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 4 青山博一 KTM 2:06.893
2 19 A.バウティスタ アプリリア +0.180
3 36 M.カリオ KTM +0.225
4 58 M.シモンセリ ジレラ +0.466
5 14 ラタパーク・ウィライロー Honda +0.517
6 41 A.エスパルガロ アプリリア +0.562
7 72 高橋裕紀 Honda +0.965
8 6 A.デボン アプリリア +1.027
9 55 H.ファウベル アプリリア +1.116
10 75 M.パシーニ アプリリア +1.524

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 29 A.イアンノーネ アプリリア 2:14.676
2 1 G.タルマクシ アプリリア +0.530
3 99 D.ウェッブ アプリリア +0.689
4 44 P.エスパルガロ デルビ +1.000
5 33 S.ガデア アプリリア +1.008
6 6 J.オリベ デルビ +1.184
7 71 小山知良 KTM +1.246
8 24 S.コルシ アプリリア +1.325
9 63 M.ディ・ミリオ デルビ +1.354
10 17 S.ブラドル アプリリア +1.587

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