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リザルト
第16戦 オーストラリアGP 第15戦 日本GPview

ヘイデン3番手で2戦連続フロントロー獲得
デ・ピュニエとペドロサが2列目から決勝に挑む

2008年10月4日(土)
予選
会場:フィリップアイランド・サーキット
天候:晴れ
気温:18℃
コンディション:ドライ

オーストラリアGP予選は、地元グランプリに闘志を燃やすケーシー・ストーナー(ドゥカティ)がPPを獲得。2番手にホルヘ・ロレンゾ(ヤマハ)。3番手にニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)。4番手にランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)と続き、ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)6番手、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(JiR Team Scot MotoGP)8番手、中野真矢(Team San Carlo Honda Gresini)9番手、アレックス・デ・アンジェリス(Team San Carlo Honda Gresini)10番手とHonda勢すべてがトップ10入りを果たした。

Honda勢トップのヘイデンは、前戦の日本GPに続き2戦連続でフロントローを獲得した。8月に右足を負傷し、復帰を果たしたサンマリノGPでは、足の状態が悪化して決勝をキャンセルしたが、インディアナポリスGPでは地元の声援に応えて予選4番手、決勝2位と今季初表彰台を獲得。前戦の日本GPでは予選3番手、決勝5位。今大会も2日間を通じて快走を見せた。フィリップアイランド・サーキットはヘイデンが得意とするサーキットの一つ。足の状態も自力で歩けるまでに回復し、ウエットでもドライでも快速ランを見せているだけに、今季初優勝の期待が膨らんでいる。

今大会は、トップのストーナーから1秒差以内に8台という接戦となった。その中でもトップから4番手のデ・ピュニエまでは、わずか0.143秒という僅差。初日5番手と好調なスタートを切ったデ・ピュニエが、2日目も快調にラップを刻み4番手。今季9回目の2列目を獲得して、今季初の表彰台が狙える位置から決勝に臨む。

6番手にはペドロサがつけた。この日は、終日の快晴となったが、路面温度が上がらず、フリー走行では思うようにタイムを伸ばせなかった。しかし、午後の予選ではアベレージを上げることに成功、快調にラップを刻んだ。ブリヂストンタイヤにスイッチして、今大会が3戦目。予選用タイヤのアタックでも6番手と、まずまずの走りを披露。レース用タイヤでは、ヘイデンとともに優勝を争えるアベレージを刻み、Repsol Honda Teamの2人が、今大会、注目を集めることになりそうだ。

2日間を通じて快調な走りを見せたドヴィツィオーゾが8番手につけた。予選用タイヤのアタックではトップグループからやや後れを取ったが、レース用タイヤでは、初日のウエット、そして2日目のドライともに十分に優勝を狙えるアベレージを刻んだ。念願の初表彰台に向けて大きく前進したドヴィツィオーゾ。3列目からの猛烈な追い上げに期待される。

9番手につけた中野も、フリーから予選にかけて、セットアップが順調に進んだ。今大会はタイヤに厳しいサーキットということで、2日間を通じてタイヤのチョイスに時間をかけた。予選用タイヤのアタックでもまずまずの走りを見せているだけに追い上げのレースに期待される。チームメートのデ・アンジェリスも、フリー走行ではすばらしい走りを見せて総合5番手。予選用タイヤのアタックでは10番手へとポジションを落としたが、レース用タイヤのアベレージに自信を見せるだけに、MotoGP初表彰台に闘志を燃やしている。

250ccクラスは、マルコ・シモンセリ(ジレラ)がPPを獲得。高橋裕紀(JiR Team Scot 250)7番手、ラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT SAG)は12番手から決勝に挑む。この日は、Honda勢の2人が、ともにすばらしい走りを見せた。高橋は、予選開始早々から好タイムを刻んだ。コースアウトを喫して転倒し、途中からスペアマシンでのアタックとなり7番手に終わったが、好調な走りを見せているだけに本番での追い上げに期待される。ウィライローもセッション終盤までトップ5につける好走。最終的に12番手も今季最高の走りを披露、ベストリザルトの期待が膨らんだ。

コメント

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 3番手)

「フロントローに並ぶことができてうれしいが、ここでは2回PPを獲ったことがあるし、3番手に終わって少し残念だった。しかも、わずか0.091秒差。今年はPPがないので、PPを取りたかった。しかし、昨日のウエットでもトップタイムだったし調子はいい。レースは厳しいと思うが、2日間を通じて好調だったので決勝が楽しみだ。今回はミシュランタイヤがすばらしいパフォーマンスを見せている。決勝に向けてリアのトラクションをさらに改善したい。明日はトップグループで戦えると思う」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 4番手)

「今日のリザルトには満足している。予選用タイヤのパフォーマンスがとてもよく、わずかのタイム差でフロントローは逃してしまったが、4番手というのは自分にとってもチームにとっても大きな自信になった。今日はいくつかのレース用タイヤをテストしたが、ベストタイムもアベレージも悪くなかった。この走りを明日もできればトップ8でフィニッシュできるはず。いいレースをしたい」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 6番手)

「トップグループについていくためにも、2列目に並べてよかった。ブリヂストンの予選用タイヤはよかったが、まだ完全にパフォーマンスを引き出せていない。午前中のフリー走行は、路面温度が低くグリップに苦しんだが、路面温度が上がった午後の予選は順調だった。レース用タイヤのペースもよかったし、明日の決勝に向けて手応えを感じた。明日はよいスタートを切ること。1周目の走りが大きなカギを握る。タイヤにも体力的にも厳しいレースになりそうだ」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 8番手)

「昨日に続き今日も順調だった。レースに向けてセットアップは進み、いい状態を作り上げることができた。あとは決勝で、この2日間やってきたことを結果につなげるだけだ。今回は、ミシュランが準備してくれたタイヤのパフォーマンスをうまく引き出すことができた。レース用タイヤでは、1分31秒前半で走ることができたし、トップグループについていけるはずだ。明日は3列目からよいスタートを切ってトップグループについていきたい」

中野真矢(MotoGP 9番手)

「昨日から引き続き、今日の午前中もセットアップに集中した。フリー走行ではなかなかタイムが出なかったけれど、午後の予選では、セッティングを変更してタイムを上げることができた。今日のようなコンディションなら、決勝はハードでいくことになる。温度が上がりにくいので、それを改善するために朝のウオームアップでセッティングを詰めたい。今日は新しい予選用タイヤを使ったが、レース用タイヤに比べて大幅にタイムを上げることができてよかった。明日はスタートを決めて前のグループについていきたい」

アレックス・デ・アンジェリス(MotoGP 10番手)

「レース用タイヤではセッティングも進み、ペースもよかった。予選用タイヤのアタックは、決してよくはなかったけれど、悪くもなかった。明日は、よいスタートを切って、少しでも前に出たい。明日はトップ10内でチェッカーを受けたい」

山野一彦|Repsol Honda Team 監督

「ニッキーは、足の状態がよくなっていることもあって、かなり乗れている。ミシュランの予選用タイヤのパフォーマンスもうまく引き出していたし、積極的な走りを見せてくれた。レース用タイヤのアベレージも悪くない。明日は、スタートで前に出て、自分のリズムで走ってもらいたい。ダニも、今回はブリヂストンの予選用タイヤの使い方をわかってきたようで、前回より前進することができた。レース用タイヤのペースもよく、とてもよい状態を作り上げることができた。ニッキーもダニも、明日はいいレースをしてくれると信じている」

高橋裕紀(250cc 7番手)

「フリーから午後の予選にかけてセッティングがすごく決まり、走り出しからフィーリングがよかった。すぐにタイムも出て、さあ、これからというときに転倒してしまった。コーナーで止まりきれずオーバーランしたのだが、芝生が濡れていて転んでしまった。その後、スペアのバイクでタイムを出したが、調子のいい方のバイクで走れれば、もっといけたと思う。今日は苦手だったフィリップアイランドを攻略することができた。明日はトップグループについていって表彰台を狙いたい」

ラタパーク・ウィライロー(250cc 12番手)

「今日は、フリー、予選ともに速くて安定したラップを刻めたし、とても満足している。車体とタイヤのバランスがよく、ほとんどのライダーについていくことができた。明日はスタートを決めてトップグループについていきたい。そのためにも、スタートから2周は、前のグループに遅れないように全力を尽くしたい」

予選リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 1 C.ストーナー ドゥカティ B 1:28.665
2 48 J.ロレンゾ ヤマハ M +0.069
3 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +0.091
4 14 ランディ・デ・ピュニエ Honda M +0.143
5 52 J.トーズランド ヤマハ M +0.366
6 2 ダニ・ペドロサ Honda B +0.612
7 5 C.エドワーズ ヤマハ M +0.848
8 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda M +0.893
9 56 中野真矢 Honda B +1.045
10 15 アレックス・デ・アンジェリス Honda B +1.260
11 65 L.カピロッシ スズキ B +1.277
12 46 V.ロッシ ヤマハ B +1.349
13 24 T.エリアス ドゥカティ B +1.537
14 50 S.ギュントーリ ドゥカティ B +1.632
15 7 C.バーミューレン スズキ B +1.880
16 21 J.ホプキンス カワサキ B +2.492
17 33 M.メランドリ ドゥカティ B +3.274
18 13 A.ウェスト カワサキ B +3.330

250cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 58 M.シモンセリ ジレラ 1:32.075
2 36 M.カリオ KTM +0.787
3 19 A.バウティスタ アプリリア +0.842
4 4 青山博一 KTM +0.973
5 55 H.ファウベル アプリリア +1.092
6 60 J.シモン KTM +1.175
7 72 高橋裕紀 Honda +1.219
8 6 A.デボン アプリリア +1.274
9 41 A.エスパルガロ アプリリア +1.293
10 75 M.パシーニ アプリリア +1.301
12 14 ラタパーク・ウィライロー Honda +1.463

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 63 M.ディ・ミリオ デルビ 1:37.553
2 38 B.スミス アプリリア +0.238
3 17 S.ブラドル アプリリア +0.481
4 18 N.テロール アプリリア +0.557
5 29 A.イアンノーネ アプリリア +0.689
6 11 S.コルテセ アプリリア +0.808
7 35 R.デ・ローザ KTM +0.920
8 24 S.コルシ アプリリア +0.923
9 1 G.タルマクシ アプリリア +0.948
10 77 D.エジャーター デルビ +1.047

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