リザルト ポイント
第15戦 日本GP 第15戦 日本GPview

ペドロサが3位で6戦ぶりの表彰台獲得。ヘイデンが5位でフィニッシュ

2008年9月28日(日)
決勝
会場:ツインリンクもてぎ
天候:曇り
コンディション:ドライ
気温:19℃
観客:5万7865人(3日間8万7315人)

日本GP決勝は、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)とケーシー・ストーナー(ドゥカティ)、そしてダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)の優勝争いとなり、中盤でトップに立ったロッシが優勝。2位にストーナー。序盤にトップを快走したペドロサが3位でチェッカーを受けた。以下、ニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)5位、中野真矢(Team San Carlo Honda Gresini)8位、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(JiR Team Scot MotoGP)9位とトップ10内でフィニッシュ。ランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)12位。アレックス・デ・アンジェリス(Team San Carlo Honda Gresini)は17位だった。

Honda勢で最上位の3位でチェッカーを受けたペドロサは、第9戦オランダGPで2位になって以来、6戦ぶりに表彰台に立った。第10戦ドイツGP決勝で左手と右足を負傷し、第11戦アメリカGPを欠場。第12戦チェコGPから復帰し、徐々に調子を上げていたが、ブリヂストンタイヤにスイッチして2戦目となる日本GPで、見事、表彰台を獲得した。

予選5番手から好スタートを切ったペドロサは、2周目にトップを走るストーナーをかわし首位に立った。しかし、6周目にストーナーとロッシにかわされ3番手にポジションを落とすも、この3台でトップグループを形成する。中盤に入ると前を走る2人にわずかに後れを取り、単独の3位。終盤にはホルヘ・ロレンゾ(ヤマハ)の猛追撃を受けるも、抑えきることに成功した。

その後方ではヘイデンを先頭に、ロリス・カピロッシ(スズキ)、コーリン・エドワーズ(ヤマハ)、中野、ドヴィツィオーゾが僅差で続く。終盤のバトルが注目され、ヘイデンが逃げきって5位。エドワーズを追撃した中野が8位、ドヴィツィオーゾ9位で次々にチェッカーを受けた。

予選8番手から決勝に挑んだデ・ピュニエは、スタートで出遅れて苦しい戦いとなり12位。予選18番手から決勝に挑んだデ・アンジェリスは、コースアウトを喫するなどペースを上げられず17位に終わった。

この大会でロッシが総合チャンピオンを獲得。残り3戦、ストーナーとペドロサの総合2位争いに注目が移った。

250ccクラスは、マルコ・シモンセリ(ジレラ)が優勝。高橋裕紀(JiR Team Scot 250)6位。ラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT SAG)13位、ワイルドカードの富沢祥也(Project μ FRS)が14位、高橋巧(Burning Blood Racing Team)は17位だった。

来季からのMotoGPクラス参戦が発表された高橋裕紀は、序盤から5台に膨れ上がった6位争いに加わった。中盤には9番手までポジションを落としたが、終盤ペースを上げてグループトップの6位でチェッカーを受けた。ウィライローは、ルーカス・ぺセック(アプリリア)、富沢とし烈な12位争いの末、13位、富沢14位でフィニッシュした。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 3位)

「3位という結果は悪くないけれど、本当はもっと速く走りたかった。しかし、最近はケガもあったし、いいレースができていなかったから、再びコンペティティブな走りができてよかった。スタート直後はもっと速く走りたかったけれど、ペースは期待していたほど上がらなかった。その後は一周ごとにペースも上がり、ラップタイムも速くなっていった。終盤、ピットサインでロレンゾが近づいていることは分かっていた。ずっと+0と出ていたからね。最終ラップに接触してきた。でも転倒しなくてよかった。Hondaとブリヂストンには感謝している。バレンティーノはすばらしいレースをした。チャンピオン獲得おめでとうと言いたい」

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 5位)

「スタートは悪くなくて、最初の2周はトップグループに入っていた。でも、その後、少しずつ遅れてしまった。ブレーキングでばん回しようとしたけれど、ペース自体が上がらなかった。マシンのセッティングをさらに煮詰めてレースに臨んだつもりだったので、がっかりしている。精一杯努力したけれど、タイヤが摩耗してからは追い上げが難しくなっていた。その後、集団が追いついてきたので、ミスしないでリズムをキープすることに集中した。2人ぐらい追いついてきたと思ったら、実際にはもっと大勢いて驚いた。鉢巻は昨日ファンがくれたものだ。予選の時にもつけていたら、フロントローが取れたので、レースの時にもつけてみた。今日、チャンピオンを決めたバレンティーノにはおめでとうと言いたい。タイトルを1回取るだけでも大変なのに、8回目のタイトルなんて、いかれた奴だと思う。本当に尊敬するよ」

中野真矢(MotoGP 8位)

「いいスタートは切れなかったが、1周目から攻める走りができて、順位を少し上げることができた。しかしミスをしたり、リアのグリップが厳しくなり順位を下げてしまった。エドワーズにパスされてからは、ずっと彼の後ろを走ることになった。その後、エドワーズをパスしようとしたが、彼はブレーキングがうまく、パスできなかった。終盤、カピロッシをパスして順位を上げようとしたが、ドヴィツィオーゾが接近してきたため、どのようなレース展開をするのか判断に迫られた。最終的には、アタックするよりはポジションをキープすることにした。8位は望んでいた結果ではないが、最近のレース成績を見るとよくなってきている。日本GPで自信を取り戻すことができ、残り3戦はポジティブな姿勢で臨むことができる」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 9位)

「今日は、トップグループに追いつくつもりでがんばった。レースは9位に終わったが、レースペースは5位を獲得するに値する速さだった。スタート後の1コーナーはスペースがなくて順位を上げられなかった。その後、激しく攻めてポジションを上げるためにリスクも冒さなければならず、タフなレースだった。一度は中野と接触しそうになったし、僕と同じようにブレーキングが得意なホプキンス(カワサキ)やトーズランド(ヤマハ)を抜くのに何周もかかってしまい、かなり疲れた。もし、序盤にニッキーの後ろにつくことができれば、結果は違ったものになっただろう。彼は一人旅で5位に入ったが、それもレースだ」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 12位)

「正直、もっといい結果を得られると思っていた。いいスタートを切ったものの、第1コーナーでドヴィツィオーゾのブレーキングが遅く、前車との差が少し開いてしまった。彼をインからパスしようとしたが、十分なスピードで進入できず、ほかのライダーにパスされてしまった。これで1周目は順位を落とし14位で通過した。その後はレースに集中したが、マシンがスライドし始めた。残り4周でホプキンスとトーズランドに近づいたが、手首が痛み始めたこともあり、パスできずに終わってしまった。しかし自分のベストは尽くした」

アレックス・デ・アンジェリス(MotoGP 17位)

「チームはとても努力してくれたが、いいセッティングが見つからず、満足なライディングができなかった。日本GPはとても厳しいレースになった。3回も転倒したにもかかわらず、常に状態のいいマシンに仕上げてくれた。いい結果を得られずに残念だった。メカニックにはとても感謝している。オープニングラップでプッシュしようとしたが、コーナーで膨らんでしまい、自分のリズムをつかむことができなかった。次のフィリップアイランドは自分の好きなコースなので、それを機に巻き返しを図りたい。もてぎでのレースは、とても厳しい経験をしたが、今後につながるだろう」

山野一彦|Repsol Honda Team 監督

「今週末のダニはどんどんペースを上げていった。最終的に決勝レースで序盤はトップを走り、3位に入るところまでもってきた。ダニがニューパッケージでドライレースを走るのは初めてだから、すばらしい結果といえるだろう。次は優勝を目指していく。今週末、ニッキーはがんばった。予選でフロントローを獲得し、インディ以来、モチベーションが高いことを示してくれた。今日はハードな走りをしたけれど、トップグループほど速いペースでは走れなかった。来週のフィリップアイランドはニッキーが大好きなコースなので、また表彰台を目指してくれるだろう。バレンティーノ、チャンピオンおめでとう」

高橋裕紀(250cc 6位)

「決勝は、8番目のグリッドからスタートし、とにかくポジションを1つでも上げることに集中した。ポールポジションのシモンセリが速いので、離されないようにしたかった。序盤、マシンのスライドが激しくなり、集団の中で走ることを強いられてしまった。中盤からマシンの状況はよくなり、順位を上げることができた。グランプリの期間中に努力を惜しまずにマシンを仕上げてくれたチームと、応援してくれたファンの方々に感謝します」

ラタパーク・ウィライロー(250cc 13位)

「WGPの日本GPは今回で2回目です。第2の故郷に戻ってきたような気分です。スタートはよく、3、4周目まではトップグループで走行できましたが、スロットルの不具合が発生し、その後、リアのコントロールがうまくできず、リアがスライドし、徐々に順位を落としてしまった。このところ、体調とマシンの状態もいいので、次戦のフィリップアイランドはセッティングが決まればいい成績を残せると思います。今後とも応援をよろしくお願いします」

決勝リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 46 V.ロッシ ヤマハ B 43:09.599
2 1 C.ストーナー ドゥカティ B +1.943
3 2 ダニ・ペドロサ Honda B +4.866
4 48 J.ロレンゾ ヤマハ M +6.165
5 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +24.593
6 65 L.カピロッシ スズキ B +25.685
7 5 C.エドワーズ ヤマハ M +25.918
8 56 中野真矢 Honda B +26.003
9 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda M +26.219
10 21 J.ホプキンス カワサキ B +37.131
11 52 J.トーズランド ヤマハ M +37.574
12 14 ランディ・デ・ピュニエ Honda M +38.020
13 33 M.メランドリ ドゥカティ B +39.768
14 50 S.ギュントーリ ドゥカティ B +45.846
15 13 A.ウェスト カワサキ B +55.748
16 24 T.エリアス ドゥカティ B +59.320
17 15 アレックス・デ・アンジェリス Honda B +1:12.398
RT 7 C.バーミューレン スズキ B +8Laps
RT 64 秋吉耕佑 スズキ B -

250cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 58 M.シモンセリ ジレラ 43:09.385
2 19 A.バウティスタ アプリリア +0.348
3 6 A.デボン アプリリア +8.414
4 60 J.シモン KTM +9.151
5 36 M.カリオ KTM +17.041
6 72 高橋裕紀 Honda +19.632
7 41 A.エスパルガロ アプリリア +19.892
8 75 M.パシーニ アプリリア +20.442
9 4 青山博一 KTM +22.303
10 15 R.ロカテッリ ジレラ +22.387
13 14 ラタパーク・ウィライロー Honda +48.803
14 66 富沢祥也 Honda +49.572
17 65 高橋巧 Honda +1:15.062

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 17 S.ブラドル アプリリア 39:57.228
2 63 M.ディ・ミリオ デルビ +0.151
3 1 G.タルマクシ アプリリア +0.281
4 6 J.オリベ デルビ +5.945
5 18 N.テロール アプリリア +6.072
6 11 S.コルテセ アプリリア +6.135
7 24 S.コルシ アプリリア +6.455
8 45 S.レディング アプリリア +25.393
9 33 S.ガデア アプリリア +25.537
10 99 D.ウェッブ アプリリア +26.192
22 58 柳沢祐一 Honda +59.926
24 59 尾野弘樹 Honda +1:14.883
26 36 C.カリロ Honda +1:29.130
RT 62 渡辺一馬 Honda +4Laps
RT 57 浪平伊織 Honda +9Laps
RT 50 岩田裕臣 Honda +10Laps

ポイントスタンディング

ライダー:MotoGP

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 V.ロッシ ヤマハ 312
2 C.ストーナー ドゥカティ 220
3 ダニ・ペドロサ Honda 209
4 J.ロレンゾ ヤマハ 169
5 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda 136
6 C.エドワーズ ヤマハ 118
7 C.バーミューレン スズキ 117
8 ニッキー・ヘイデン Honda 115
9 L.カピロッシ スズキ 96
10 中野真矢 Honda 95
14 アレックス・デ・アンジェリス Honda 55
17 ランディ・デ・ピュニエ Honda 47
21 岡田忠之 Honda 2

コンストラクター:MotoGP

順位 コンストラクター 総合ポイント
1 ヤマハ 341
2 ドゥカティ 261
3 Honda 259
4 スズキ 159
5 カワサキ 77

ライダー:250cc

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 M.シモンセリ ジレラ 215
2 A.バウティスタ アプリリア 183
3 M.カリオ KTM 175
4 A.デボン アプリリア 155
5 H.バルベラ アプリリア 142
6 M.パシーニ アプリリア 125
7 高橋裕紀 Honda 125
8 青山博一 KTM 108
9 J.シモン KTM 96
10 T.ルティ アプリリア 95
14 ラタパーク・ウィライロー Honda 50

コンストラクター:250cc

順位 コンストラクター 総合ポイント
1 アプリリア 282
2 ジレラ 234
3 KTM 198
4 Honda 132
5 ヤマハ 1

ライダー:125cc

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 M.ディ・ミリオ デルビ 212
2 S.コルシ アプリリア 176
3 S.ブラドル アプリリア 167
4 G.タルマクシ アプリリア 165
5 N.テロール アプリリア 149
6 J.オリベ デルビ 131
7 B.スミス アプリリア 117
8 S.コルテセ アプリリア 107
9 P.エスパルガロ デルビ 103
10 S.レディング アプリリア 91

コンストラクター:125cc

順位 コンストラクター 総合ポイント
1 アプリリア 331
2 デルビ 267
3 KTM 100
4 Honda 3
5 ロンシン 2

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