リザルト
第15戦 日本GP 第15戦 日本GPview

ヘイデンが2年連続フロントロー獲得となる3番手
ペドロサは5番手と絶好のグリッドから決勝に挑む

2008年9月27日(土)
予選
会場:ツインリンクもてぎ
天候:晴れ
気温:25℃
コンディション:ドライ

日本GPの予選は、青空が広がる絶好のコンディションの中で行われた。MotoGPクラスは、上位7台が1秒差、16位までが2秒差という接戦となり、ホルヘ・ロレンゾ(ヤマハ)がPPを獲得。2番手にケーシー・ストーナー(ドゥカティ)、3番手には2年連続のフロントロー獲得となるニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)がつけた。初日のフリー走行で2番手と好調なスタートを切ったダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)も5番手と絶好のグリッドを獲得。以下、ランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)8番手、中野真矢(Team San Carlo Honda Gresini)9番手と、トップ10に4台のHonda勢が名前を連ねた。アンドレア・ドヴィツィオーゾ(JiR Team Scot MotoGP)は13番手、アレックス・デ・アンジェリス(Team San Carlo Honda Gresini)は18番手だった。

ヘイデンはこの日、順調にセットアップが進んだ。フリー走行では、初日に課題となったドライセッティングの改善に成功。良好なバランスを見つけたヘイデンは、予選でも快調にラップを刻み、フロントローを獲得した。今シーズンを最後にHondaを離れるヘイデンにとって今大会は、Hondaのマシンで挑む最後の日本GP。今季3回目のフロントローから、日本GP初優勝を目指す。

初日2番手と好調なスタートを切ったペドロサは、2日目のフリー走行でも順調にセットアップを進めて4番手。午後の予選でも5番手と絶好のポジションを獲得した。ペドロサは、前戦インディアナポリスGPからブリヂストン(BS)にタイヤをスイッチしている。インディアナポリスでは、初めて使うBSの予選タイヤのパフォーマンスを100%発揮できず8番手に終わっていたが、BSでの参戦2戦目となる今大会は5番手までグリッドを上げた。レース用タイヤでは快調にラップを刻んでいるだけに、ヘイデンとともに優勝の期待が寄せられる。

初日10番手のデ・ピュニエは、2日目の予選で8番手につけた。この日はリアのトラクション不足に苦しんだ。しかし、フリー走行から予選にかけて着実にタイムを上げることに成功した。中野も3列目9番手につけた。予選の目標を2列目以上としていただけに、目標こそ果たせなかったものの、ベストは尽くせたと納得の表情だった。レース用タイヤでは、トップから10番手までが1秒差以内という大接戦だった。追い上げのレースに注目したい。

初日4番手だったドヴィツィオーゾは、セッティングが決まらず苦戦。午後の予選では13番手へと大きくポジションを落とした。決勝日の朝のウオームアップでセッティングを改善し、5列目という厳しいグリッドから、ばん回のレースに挑む。初日転倒を喫して出遅れたデ・アンジェリスは、2日目も転倒を喫し18番手。厳しいグリッドからの決勝となった。

250ccクラスは、マルコ・シモンセリ(ジレラ)がPPを獲得。Honda勢は高橋裕紀(JiR Team Scot 250)8番手、ラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT SAG)15番手。ワイルドカードで出場の富沢祥也(Project μ FRS)は14番手、高橋巧(Burning Blood Racing Team)は17番手だった。

初日6番手の高橋は2日目のフリー走行でセッティングが決まり、タイヤの選択も順調に進んだ。午後の予選も快調にタイムを短縮したが、最後のアタックでクリアラップが取れず8番手に終わった。しかし、トップから1秒差に11台という混戦だっただけに、追い上げのレースに闘志を燃やす。ウィライローは15番手をキープ。ワイルドカードで出場の富沢が14番手と健闘した。

コメント

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 3番手)

「Hondaのホームでフロントローからスタートできるというのはうれしい。明日のレースでは絶対にいい結果を残したい。昨日はマシンのバランスがあまりよくなかったけれど、昨日の夜に行った変更が効果的だった。今回はメカニックのがんばりのおかげですごくよくなった。レースペースは完ぺきではないが、明日のウオームアップで最後の調整をしたい。予選タイヤのアタックは4回。最後にベストを出せたが、3コーナーの進入のところで遅いライダーの一団がいて、スロットルを戻さなくてはならなかった。最後のラップは右サイドが滑り始めていた。今日はミシュランの予選タイヤがとてもよかったので全力で走ることができた。もてぎでは、過去に1コーナーでクラッシュがたくさん起こっているのでフロントローからのスタートは重要だ」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 5番手)

「インディの公式予選より、ずっとハッピーだった。予選タイヤのアタックは、アタックするごとにタイムが上がった。しかし、最後のタイムアタックは、1個所、コーナーでミスしてすごくタイムロスしてしまった。2列目からのスタートでも大丈夫だが、このコースは1コーナーまでが近いので、いいスタートを切らなくてはいけない。今日は何種類かレースタイヤを試した。でも、まだ向上させなくてはいけない部分がいくつかある。ここはHondaの地元。明日はいい成績を残せるよう全力を尽くす」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 8番手)

「いい日だったが完ぺきではなかった。レースセッティングでは今朝よりもグリップ感が向上したが、リアのグリップに関しては完全に満足したわけではない。かなり滑るので初期での良好なグリップが必要だ。改良しようといくつかのセッティングを試したが十分ではない。しかし、決勝用タイヤのペースにはかなり満足している。予選アタックは9コーナーで少し失敗して、0.3秒ほどロス、2列目を逃してしまった。3列目というのは悪くはないが、残念だ。明日の朝のウオームアップでリアタイヤのグリップを上げるためのセッティングが必要だ。手首はまだかなり痛むので、24周の決勝レースには痛み止めを処方してもらうつもりだ」

中野真矢(MotoGP 9番手)

「今日は昨日に比べて午前、午後ともに天気がよく、気温も高かったため、コンディションはよかった。午前中はマシンのセットアップとタイヤの選択に集中し、予選の序盤では、もういくつかのタイヤを試した。今日は順調にセッティングが進みうれしかった。9番手という結果には満足していないが、3列目からのスタートというのは悪くない。このサーキットは、追い抜くことが難しいので、明日はいいスタートを切ることが大切になる。順調にセットアップも進んでいるので、明日はいいレースをしたい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 13番手)

「明日はスタートがカギを握る。5列目のグリッドなので絶好のスタートを決めなければならないが、スタートはいつもいいので、明日もポジションを上げることができると思う。もてぎの1コーナーは難しいので、集団になった場合は注意して進入しなければならない。もてぎは低速コーナーを全開で立ち上がらなければならない区間が多い。ブレーキングで抜くのは、マシンにとってもストレスが多く、かなり厳しい。しかし、オーバーテイクは僕の得意とするところなので全力を尽くす。トップの4人が抜け出してくると思うが、次のグループの先頭を争うことはできる」

アレックス・デ・アンジェリス(MotoGP 18番手)

「今日はとても厳しい一日だった。レース用のセットアップは順調に進んだと思うが、予選では思うようにタイムを上げられなかった。残念ながら最終ラップに転倒して、順位を上げることができなかった。しかし、セットアップは順調に進んだので、明日のレースには自信がある」

山野一彦|Repsol Honda Team 監督

「ニッキーとニッキーのチームはとてもいい仕事をしてくれた。彼のマシンとミシュランタイヤはとても調子がよかったのでフロントローを獲得することができた。もてぎではフロントローからスタートすることが重要だ。ニッキーはレース用タイヤでのペースも悪くない。インディアナポリスで表彰台に上がって以来、ニッキーのモチベーションはとても高く、明日は優勝を狙っていくだろう。ダニの調子はとてもいい。レースペースも昨日より速くなっている。明日の朝はもう少しセッティングを煮詰める必要がある。ダニは、ブリヂストンタイヤを使って公式予選に臨むのは今回で2回目だが、タイヤの特性を理解し始めている。次のGPではもっと速いタイムを出せるだろう。状況を考えれば2列目スタートはいいと思う。ラップタイムが似通っているので、明日はタフなレースになるだろう」

高橋裕紀(250cc 8番手)

「午前中のフリー走行では、セッティングに満足していなかったのでTカーを使用したが、あまり進歩が見られなかった。午後の予選では、サスペンションと電気系の調整を行い、レース用マシンに切り替えたところ、進歩が見られた。メカニックにはとても感謝している。そのおかげで、2列目のグリッドを確保することができた。予選では、トップ4に入れると思っていたが、最終ラップで攻めすぎて、前を行くライダーに接近しすぎてしまいタイムを上げることができなかった。明日は、いいレースができる準備は整っている。いいスタートを切って、ポールのシモンセリに近づきたい。決勝は、5名か6名での表彰台争いが展開されると思う」

ラタパーク・ウィライロー(250cc 15番手)

「4列目に終わり残念だった。昨日の順位からさらにポジションを上げようと全力を尽くしたが、クリアラップを取れなかった。4列目というのは厳しいグリッドだが、セカンドグループにはついて行きたい。自分にとってはここがホームGPとなるのでベストリザルトを目指したい」

予選リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 48 J.ロレンゾ ヤマハ M 1:45.543
2 1 C.ストーナー ドゥカティ B +0.288
3 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +0.428
4 46 V.ロッシ ヤマハ B +0.517
5 2 ダニ・ペドロサ Honda B +0.760
6 65 L.カピロッシ スズキ B +0.907
7 5 C.エドワーズ ヤマハ M +0.953
8 14 ランディ・デ・ピュニエ Honda M +1.011
9 56 中野真矢 Honda B +1.073
10 52 J.トーズランド ヤマハ M +1.320
11 21 J.ホプキンス カワサキ B +1.345
12 7 C.バーミューレン スズキ B +1.361
13 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda M +1.364
14 24 T.エリアス ドゥカティ B +1.415
15 50 S.ギュントーリ ドゥカティ B +1.857
16 33 M.メランドリ ドゥカティ B +1.932
17 13 A.ウェスト カワサキ B +2.126
18 15 アレックス・デ・アンジェリス Honda B +2.137
19 64 秋吉耕佑 スズキ B +3.128

250cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 58 M.シモンセリ ジレラ 1:51.473
2 4 青山博一 KTM +0.246
3 6 A.デボン アプリリア +0.285
4 36 M.カリオ KTM +0.292
5 19 A.バウティスタ アプリリア +0.348
6 55 H.ファウベル アプリリア +0.500
7 60 J.シモン KTM +0.560
8 72 高橋裕紀 Honda +0.724
9 41 A.エスパルガロ アプリリア +0.755
10 15 R.ロカテッリ ジレラ +0.786
14 66 富沢祥也 Honda +1.816
15 14 ラタパーク・ウィライロー Honda +1.883
17 65 高橋巧 Honda +2.187

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 63 M.ディ・ミリオ デルビ 1:58.678
2 17 S.ブラドル アプリリア +0.381
3 18 N.テロール アプリリア +0.426
4 11 S.コルテセ アプリリア +0.454
5 1 G.タルマクシ アプリリア +0.501
6 45 S.レディング アプリリア +0.673
7 77 D.エジャーター デルビ +0.785
8 44 P.エスパルガロ デルビ +0.884
9 29 A.イアンノーネ アプリリア +0.887
10 33 S.ガデア アプリリア +1.017
26 57 浪平伊織 Honda +3.266
27 50 岩田裕臣 Honda +3.268
32 58 柳沢祐一 Honda +3.810
34 62 渡辺一馬 Honda +4.030
35 59 尾野弘樹 Honda +4.155
37 36 C.カリロ Honda +4.748

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