リザルト
第15戦 日本GP 第15戦 日本GPview

ペドロサ2番手。ドヴィツィオーゾ4番手と好調なスタートを切る

2008年9月26日(金)
1日目フリー走行
会場:ツインリンクもてぎ
天候:曇り時々雨
気温:21℃
コースコンディション:ウエット/ドライ

日本GP1日目は、厚い雲が空を覆い、時折り雨が降る不安定な天候となった。午前中のフリー走行は3クラスともにウエットコンディション。午後は、125ccクラスの予選がウエットからドライへ。続くMotoGPクラスのフリー走行2回目と250ccクラスの予選はドライコンディションで行われた。

MotoGPクラスは、ケーシー・ストーナー(ドゥカティ)がトップタイムをマーク。4年ぶりの日本GP制覇を目指すHonda勢は、ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が2番手、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(JiR Team Scot MotoGP)が4番手と好調なスタートを切った。以下、ニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)7番手、ランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)10番手、中野真矢(Team San Carlo Honda Gresini)11番手、アレックス・デ・アンジェリス(Team San Carlo Honda Gresini)18番手だった。

ニュウマチックバルブ仕様のニューエンジンとブリヂストン(BS)タイヤで2戦目を迎えるペドロサは、ウエットコンディションとなった午前中は慎重な走りで18番手だったが、ドライになった午後は一気にタイムを上げて2番手に浮上した。前戦インディアナポリスGPではハリケーン直撃の大荒れのレースで8位に終わった。しかし、インディアナポリスで得た貴重なデータを、今大会は初日から生かすことに成功した。昨年はPP獲得のペドロサ。2年連続PPへの期待が膨らんだ。

ルーキーながら、レースを追うごとに確実にトップグループとの差を縮めているドヴィツィオーゾが4番手と好調なスタートを切った。ウエットコンディションとなった午前中は9番手だったが、ドライになった午後の走行では快調にラップを刻んだ。セッション終了後には、来季の「Repsol Honda Team」入りが発表され、気力充実のドヴィツィオーゾ。2日目以降の快走が期待される。

ヘイデンも好調なスタートを切った。前戦インディアナポリスGPでは、今季初の表彰台獲得となる2位と上り調子。今大会はヘイデンにとって第2のホームGPとなる日本GPだけに、初日から気合の入った走行を見せた。午前中は、前戦インディアナポリスGPと同じウエットセッティングで挑み、トップタイムをマーク。ドライになった午後の走行では、セットアップとタイヤのチョイスに時間を割いて7番手。しかし、トップから1秒差以内に9台という接戦だけに2戦連続表彰台に向けて好調をアピールした。昨年は予選3番手。ペドロサとともに2年連続でフロントローを狙う。

前戦インディアナポリスGPで右手首を痛めているデ・ピュニエは、路面コンディションが不安定なこともあり、この日は、セットアップに集中した。ウエットコンディションでは17番手。ドライになった午後の走行では10番手までポジションを上げた。この数戦、初日にセットアップを決め、2日目に一気にポジションを上げているデ・ピュニエ。2年連続表彰台に向けて2日目のばん回に注目だ。

地元グランプリに闘志を燃やす中野も、まずまずのスタートを切った。ウエットコンディションの午前中は6番手。ドライコンディションとなった午後の走行では、タイヤの選択とセットアップに集中して11番手とポジションを落としたが、得意とするもてぎだけに2日目は一気に上位を狙う意気込みだ。チームメートのデ・アンジェリスは、午前中の走行で転倒を喫し11番手と出遅れた。午後の走行ではニューサスペンションのテストに集中したが、ブレーキのセッティングが決まらず18番手と不本意な一日に終わった。しかし、2日目のポジションばん回は必至。

250ccクラスは、アレックス・デボン(アプリリア)が暫定PPを獲得。セッション終了後に来季のMotoGP参戦が発表された高橋裕紀(JiR Team Scot 250)が6番手。全日本選手権からGP参戦を果たしたラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT SAG)は15番手だった。ワイルドカードで出場の富沢祥也(Project μ FRS)は16番手、高橋巧(Burning Blood Racing Team)は17番手だった。

この日6番手の高橋裕紀は、ウエットコンディションとなったフリー走行で2番手と好調なスタートを切った。ドライになった午後の予選でもセッション終盤にトップに立つ快走を見せた。最終的に6番手だったが、この日はトップから1秒差以内に10台という大接戦。日本GP初優勝に闘志を燃やす高橋裕紀の2日目の走りに注目したい。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 2番手)

「今朝の路面コンディションはとても難しかったので苦戦した。午後は路面も乾き、状況が改善した。日曜日の決勝に向けてセッティングを進めることができた。特にタイヤを選べたのがよかった。グリップのよいタイヤもあったが、もう少しいろいろ試してこのコースに一番合ったタイヤをみつけたい。まだブリヂストンタイヤの限界を探っている状態だが、どんどん調子は上がっている。今回の日本GPは、僕にとってとても重要なレースなので、最高の状態で決勝レースに臨めるようにしたい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 4番手)

「今日は不安定な天候で難しいコンディションとなったが、好スタートを切ることができた。午前中はウエットだったので、レインタイヤで走行した。午後のセッションは、路面に水たまりがあるもののドライ用タイヤで走行することができた。午後のセッションは新しいフロントフォークのテストに集中した。フィーリングもよく、明日もセッティングを進めていく。手の調子もよくてロングランも問題ない。しかし、低速コーナーからの立ち上がりの加速が十分ではないので、明日も天候次第でセッティングを考えていきたい」

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 7番手)

「今年はどのレースも雨に見舞われている。ウエットコンディションの午前中は、タイヤも含めてインディのときとまったく同じ状態で走り、調子はよかった。ドライになった午後は、まだ濡れているようだったので、1周だけインターミディエートタイヤをはいて走った。その後、路面がどんどん乾き、スリックで走った。ドライの状態ではマシンのセッティングがいまいちだった。あとコンマ数秒詰めることができれば、もっと上位にいけたが、マシンのバランスが悪かった。コーナーでのピッチングがひどかった。これからチームとミーティングを行い、明日はもっとよい状態で走れるようにしたい」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 10番手)

「今日はドライコンディションが1セッションのみで、皆にとっても難しい一日になったと思う。午前は、路面に水たまりがあるなど、路面状況を感じ取るのに若干時間がかかった。その後、ベースのセットアップを整えることができた。明日はシャシーのセッティングを進め、エンジンのマッピングも調整しなくてはならない。午後は、後半に2回のロングランを行った。リアタイヤはよく機能した。ケガの影響で手首は100%ではないが、明日の予選には自信がある。今日の走行でマシンを含めたトータルの限界を把握できた。明日は痛み止めを外して、思うような走りができると思う」

中野真矢(MotoGP 11番手)

「今日は、あまり天気がよくなく、難しい一日だった。午前中はウエットだったが、午後はドライで走ることができた。ウエット時は、マシンの感触もよく6番手だったが、ドライでは、あまりいいリズムで走れず11番手までポジションを落としてしまった。しかし、決勝に向けてフロント2本、リア3本のタイヤをテストすることができた。天気予報によると、恐らく決勝はドライになりそうなので、さらにドライのセットアップを進めたい。過去2戦はあまりいい走りができなかったが、今回は調子を戻すことができた。明日は全体的に1秒はタイムが上がると思う。予選でいいグリッドを獲得できるように全力を尽くしたい」

アレックス・デ・アンジェリス(MotoGP 18番手)

「今日は、ショーワ製の新しいサスペンションをテストした。しかし、もてぎはハードなブレーキングエリアが多く、天候が安定しないことから、思うようにセッティングを進めることができなかった。全体的にセットアップの方向性を見つけにくかった。そのために、思うようにタイムも出せなかった。メカニックとともにデータを分析し、セッティングの方向性を決めたい」

山野一彦|Repsol Honda Team 監督

「今日はダニと彼のチームスタッフがとてもよい仕事をしてくれた。ウエットコンディションになった午前中は、あまり順調ではなかったが、午後のドライコンディションでは、マシンのセッティングを進めることができた。タイヤのチョイスも行いながら、なおかつすばらしいタイムを出してくれた。ニッキーは、午前、午後ともに悪くはなかった。右足はまだ痛みが残っている状態だが、前回のインディアナポリスに続き、日本でも好結果を残そうとがんばってくれている。明日も引き続きセットアップを進め、両選手ともにさらに上のポジションを狙いたい」

高橋裕紀(250cc 6番手)

「予選初日のリザルトとしては満足している。6位のポジションだが、トップからは0.3秒しか差が無い。明日の天候が悪くならない限り、もっと上位にいけると思っている。今日の天候はとても不安定で、予選では雨が降る可能性が高かったが、よいポジションを獲得できるようがんばった。マシンのセッティングに集中した結果、とてもよい状態にある。明日に向けて、あらゆる天候にも対応できるように万全の態勢を整えている」

1日目総合リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 1 C.ストーナー ドゥカティ B 1:48.121
2 2 ダニ・ペドロサ Honda B +0.073
3 46 V.ロッシ ヤマハ B +0.389
4 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda M +0.649
5 65 L.カピロッシ スズキ B +0.658
6 50 S.ギュントーリ ドゥカティ B +0.673
7 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +0.679
8 33 M.メランドリ ドゥカティ B +0.824
9 24 T.エリアス ドゥカティ B +0.853
10 14 ランディ・デ・ピュニエ Honda M +1.028
11 56 中野真矢 Honda B +1.069
12 21 J.ホプキンス カワサキ B +1.076
13 5 C.エドワーズ ヤマハ M +1.223
14 52 J.トーズランド ヤマハ M +1.303
15 48 J.ロレンゾ ヤマハ M +1.384
16 7 C.バーミューレン スズキ B +1.543
17 13 A.ウェスト カワサキ B +2.010
18 15 アレックス・デ・アンジェリス Honda B +2.037
19 64 秋吉耕佑 スズキ B +2.758

予選1リザルト

250cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 6 A.デボン アプリリア 1:52.807
2 58 M.シモンセリ ジレラ +0.026
3 21 H.バルベラ アプリリア +0.054
4 4 青山博一 KTM +0.095
5 19 A.バウティスタ アプリリア +0.318
6 72 高橋裕紀 Honda +0.350
7 55 H.ファウベル アプリリア +0.630
8 60 J.シモン KTM +0.767
9 15 R.ロカテッリ ジレラ +0.825
10 41 A.エスパルガロ アプリリア +0.851
15 14 ラタパーク・ウィライロー Honda +2.118
16 66 富沢祥也 Honda +2.192
17 65 高橋巧 Honda +2.224

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 6 J.オリベ デルビ 2:02.296
2 38 B.スミス アプリリア +0.126
3 63 M.ディ・ミリオ デルビ +0.277
4 77 D.エジャーター デルビ +0.559
5 44 P.エスパルガロ デルビ +0.588
6 18 N.テロール アプリリア +0.709
7 1 G.タルマクシ アプリリア +1.030
8 11 S.コルテセ アプリリア +1.198
9 17 S.ブラドル アプリリア +1.211
10 29 A.イアンノーネ アプリリア +1.238
28 36 C.カリロ Honda +5.554
31 58 柳沢祐一 Honda +5.886
33 50 岩田裕臣 Honda +6.445
- 57 浪平伊織 Honda +8.787
- 62 渡辺一馬 Honda +9.771
- 59 尾野弘樹 Honda +10.743

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