モータースポーツ > ロードレース世界選手権 > 第14戦 インディアナポリスGP 予選
リザルト
第14戦インディアナポリスGP 第14戦インディアナポリスGPview

地元グランプリでヘイデンが4番手と好グリッドを獲得する

2008年9月13日(土)
予選
会場:インディアナポリス・モータースピードウェイ
天候:曇り/晴れ
気温:34℃
コンディション:ウエット/ドライ

アメリカ大陸を北上するハリケーンの影響で、大雨の中で開幕したインディアナポリスGP。2日目は一転、青空が広がり、最高気温も34℃を記録した。午前中のフリー走行は、ウエットからドライになるというコンディションたったが、午後の予選は晴れて完全なドライ。タイムも一気に向上し、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)がポールポジション(PP)を獲得。ケーシー・ストーナー(ドゥカティ)、ホルヘ・ロレンゾ(ヤマハ)と続き、地元インディアナポリスGPに闘志を燃やすニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)が4番手につけた。

トップから1秒差内に8台という接戦。Honda勢はランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)が6番手。アンドレア・ドヴィツィオーゾ(JiR Team Scot MotoGP)7番手。ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)8番手と続き、ここまでがトップから1秒差内。アレックス・デ・アンジェリス(Team San Carlo Honda Gresini)12番手、中野真矢(Team San Carlo Honda Gresini)17番手だった。

Honda勢トップのヘイデンは、インディアナポリスのスタンドを埋めた大観衆の声援に応えた。路面がところどころ濡れている午前中3回目のフリー走行では、豪快なスライド走法を披露して3番手。気温が34℃まで上昇した予選でも、ヘイデンらしい豪快な走りで4番手と好走した。8月上旬に右足のかかとを負傷。完ぺきな状態ではないが、痛みを押し、大声援に応える走りにファンも大満足だった。

デ・ピュニエは2戦連続、今季8回目の2列目を獲得した。雨になった初日は、セッティングが決まらず12番手に沈んだが、ドライになった2日目は、セットアップも進み、快調にラップを刻んだ。7番手のドヴィツィオーゾも順調だった。初日4番手。ドライになった2日目も、フリー走行で5番手、予選では7番手とややポジションを落としたが、ウエットもドライも快調な走りだった。

今大会、ニューバイクとブリヂストンタイヤで挑むペドロサも、成果の大きい一日となった。午前中のフリー走行では、何度もトップに立つ快走を見せて、僅差の4番手。午後の予選では、初めて使うブリヂストンの予選タイヤの感触をつかみきれず、8番手に終わった。しかし、レース用タイヤのアベレージでは、トップグループに遜色なし。決勝では、ニューバイク、ブリヂストンタイヤでの快走に期待が膨らむ。

初日2番手と好調なスタートを切ったデ・アンジェリスは、ドライになった2日目のフリー走行でも6番手とまずまずのポジション。午後の予選では、予選タイヤのアタックでクリアラップが取れず12番手まで順位を落としたが、手応えある一日となった。予選タイヤのアタックでは、コース途中まで大幅にタイムを更新、予選タイヤでタイムが出ないという課題克服に大きく前進。ドライもウエットも好調なだけに、追い上げのレースが期待される。

初日13番手。2日目のフリー走行で11番手へとポジションを上げた中野は、午後の予選で17番手へとポジションを落とした。セッション開始直後にコースアウトを喫し、グラベルで転倒した。これでリズムを崩した中野は、予選タイヤのアタックでもクリアラップが取れず順位を落とした。チームメートのデ・アンジェリスとともに、後方グリッドから決勝に挑む。

250ccクラスは、マルコ・シモンセリ(ジレラ)がPPを獲得。初日12番手の高橋裕紀(JiR Team Scot 250)は、1つポジションを上げて11番手だった。この日は、ドライのセッティングが決まらず、思うようにタイムを伸ばせなかった。ラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT SAG)は、リアのグリップに苦しみ13番手。ともに、追い上げのレースに挑む。

コメント

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 4番手)

「もう少しでフロントローに並べた。残念だが、2列目なので悪くない。今日は、ここ最近では一番気持ちよく走れた。同じようなグリッドは、今年になって何回かあったが、予選タイヤのアタックだけだった。今回は、フィーリングもよく楽しく乗れている。昨日の雨はまるで楽しめなかったが、今日は、楽しむことができた。バイクのセッティングも進んだ。ミシュランタイヤもかなりよかった。明日は雨の予報だが、できることならドライで走りたい。ドライならまだやれることがある。もし雨になったらセッティングを考えなくてはいけない」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 6番手)

「初めてのサーキットでセッティングを決めるのは簡単ではないが、予選で6番手になれてうれしい。午前中のフリー走行は、昨日の雨の影響で、まだ路面が濡れていた。しかし、午後の予選は完全にドライになり、気持ちよく乗ることができた。レースタイヤのペースも悪くない。いい状態に仕上げてくれたチームとミシュランに感謝したい。もし決勝が雨なら、2列目からのスタートはアドバンテージになる。しかし、ドライでもウエットでもいい状態に仕上がっているのでどちらでもよい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 7番手)

「ドライで走れたのは今日だけだったので、セッティングを完ぺきに決められなかった。しかし、決勝レースに向けていい状態を作り上げることができたと思う。レースは、すごい接戦になると思う。グリッドは3列目だが、2列目とはタイムがすごく接近しているので、いいレースができるはずだ。1コーナーから3コーナーまでの新しい部分は、グリップするラインが1本しかなく、タイトなコーナーが続くのでスタートを決めなくてはいけない」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 8番手)

「ブリヂストンの予選タイヤを使うのは初めてだったので、完ぺきに攻めきることができなかった。3回目のアタックで何とかタイムを更新することができたが、初めて使う予選タイヤで3列目というのは、それほど悪くないと思う。レースタイヤも、ドライで走った時間が短く、連続で周回を刻めなかったこともあり、どのタイヤにするか決められなかった。しかし、全体的にフィーリングはよかった。セッションをこなすごとにバイクのセッティングもよくなっている。しかし、ニューマシンに慣れるには、もう少し時間が必要だ。とにかく明日も晴れてくれることを願っている」

アレックス・デ・アンジェリス(MotoGP 12番手)

「最後のアタックで遅いライダーにひっかかり、タイムを更新できなかった。最終的に12番手に終わったが、前回のサンマリノGPのあとに予選タイヤのテストを行い、その成果で、今回は予選タイヤで攻めることができた。途中までは、レースタイヤよりかなりペースが速かった。グリッドは4列目と厳しいが、ドライでもウエットでもいいペースで走ることができているので自信はある。明日はスタートを決めなくてはいけない」

中野真矢(MotoGP 17番手)

「予選が始まってすぐに第6コーナーの進入に失敗してオーバーラン、グラベルで転んでしまった。それからなかなかペースを上げられず、最後のアタックでも引っかかってしまった。予選タイヤのベストはレースタイヤとそれほど変わらなかった。今回は、いい流れを作れなかった。ついてない。しかし、2日間走ってコースを覚えたので、決勝はアグレッシブにいきたい」

山野一彦|Repsol Honda Team 監督

「ニッキーは、まだ足の痛みを抱えている状態だが、ファンの声援を受けて気合が入っている。できればフロントローに並んで欲しかったが、決勝に向けてアベレージは悪くない。明日は100%以上の走りを見せてくれると思う。ダニは、バイクもタイヤも初めて尽くし。初日がウエット。今日がドライと厳しい条件となった。それでもダニらしく着実にペースを上げた。しかし、予選タイヤのアタックは、タイヤのフィーリングに慣れるのに精一杯で完ぺきなアタックにはほど遠かった。それでも8番手。ダニは満足していないだろうが、次のレースでステップアップしてくれたら言うことはない。今日のフラストレーションを明日のレースにぶつけてもらいたい」

高橋裕紀(250cc 11番手)

「あまり順調ではなかった。バイクの動きが全体的に神経質で自由度がない感じだった。神経質なので、楽に走ろうとすると遅れてしまうし、がんばればがんばるほど乗りにくくなるという状態だった。いまの状態で、決勝がドライになったら厳しいレースになるのでウオームアップで何とかしたい。天気がどうなるのかわからないので、日曜日の天気を見て、対策を考えたい」

ラタパーク・ウィライロー(250cc 13番手)

「初めてのサーキットでドライコンディションで走れたのが1日だけだったので、完全に攻略できなかった。しかも今回はリアのグリップが悪く、いろいろセッティングしたのだが、リアのスライドを解決することができなかった。そのほかの部分、エンジン、タイヤはよかった」

予選リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 46 V.ロッシ ヤマハ B 1:40.776
2 1 C.ストーナー ドゥカティ B +0.084
3 48 J.ロレンゾ ヤマハ M +0.401
4 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +0.495
5 11 B.スピーズ スズキ B +0.688
6 14 ランディ・デ・ピュニエ Honda M +0.716
7 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda M +0.968
8 2 ダニ・ペドロサ Honda B +0.978
9 24 T.エリアス ドゥカティ B +1.110
10 52 J.トーズランド ヤマハ M +1.121
11 5 C.エドワーズ ヤマハ M +1.158
12 15 アレックス・デ・アンジェリス Honda B +1.193
13 65 L.カピロッシ スズキ B +1.529
14 50 S.ギュントーリ ドゥカティ B +1.629
15 7 C.バーミューレン スズキ B +1.775
16 21 J.ホプキンス カワサキ B +1.897
17 56 中野真矢 Honda B +1.956
18 33 M.メランドリ ドゥカティ B +3.031
19 13 A.ウェスト カワサキ B +3.155

250cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 58 M.シモンセリ ジレラ 1:45.168
2 21 H.バルベラ アプリリア +0.369
3 36 M.カリオ KTM +0.395
4 6 A.デボン アプリリア +0.433
5 4 青山博一 KTM +0.682
6 19 A.バウティスタ アプリリア +1.006
7 75 M.パシーニ アプリリア +1.154
8 55 H.ファウベル アプリリア +1.192
9 52 L.ペセック アプリリア +1.202
10 60 J.シモン KTM +1.519
11 72 高橋裕紀 Honda +1.571
13 14 ラタパーク・ウィライロー Honda +1.679

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 44 P.エスパルガロ デルビ 1:50.475
2 63 M.ディ・ミリオ デルビ +0.369
3 17 S.ブラドル アプリリア +0.403
4 99 D.ウェッブ アプリリア +0.525
5 29 A.イアンノーネ アプリリア +0.556
6 18 N.テロール アプリリア +0.704
7 24 S.コルシ アプリリア +0.736
8 77 D.エジャーター デルビ +0.785
9 45 S.レディング アプリリア +0.799
10 11 S.コルテセ アプリリア +1.076