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リザルト
第12戦 チェコGP 第12戦 チェコGPview

中野真矢がニューマシンで4番手と好発進
デ・アンジェリスが5番手に続く

2008年8月15日(金)
1日目フリー走行
会場:ブルノ・サーキット
天候:曇り/雨
気温:28℃
コースコンディション:ドライ/ウエット

3週間の夏休みを経て開幕した第12戦チェコGPは、ブリヂストン勢が好調なスタートを切り、トップ10に9台入る圧倒的な強さを見せた。初日トップタイムはケーシー・ストーナー(ドゥカティ)。2番手にバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、3番手にロリス・カピロッシ(スズキ)。そして4番手に中野真矢(Team San Carlo Honda Gresini)、5番手にアレックス・デ・アンジェリス(Team San Carlo Honda Gresini)とHonda勢が続いた。

ミシュランタイヤを使用するHonda勢は、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(JiR Team Scot MotoGP)12番手、ランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)14番手。第10戦ドイツGPの決勝で転倒し、左手と右足を負傷して前戦アメリカGPの決勝をキャンセルしたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、復帰戦初日を16番手で終えた。ニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)は8月上旬、トレーニングを兼ねて出場したスーパーモタードの大会でのケガのため、今大会の出場を見合わせた。

Honda勢でトップタイムをマークした中野は今大会から、サテライトチームに供給される2009年型RC212Vの先行開発を兼ねたニューマシンで登場。1回目の走行で3番手につけると、2回目の走行でも4番手と好調な走りを見せた。シーズン前半戦は、フリー走行の速さを予選と決勝になかなかつなげることができなかった。しかし、エンジンと車体のポテンシャルを高めたニューマシンを手にモチベーションも高く、予選、決勝ともに今季ベストリザルトの期待が膨らんでいる。

デ・アンジェリスも順調なスタートを切った。午前中1回目の走行では、中野に続き4番手。午後の2回目の走行でも中野と僅差の5番手。前戦アメリカGPでは、フリー走行で快走を見せるも、予選の転倒と負傷で、決勝は不本意な13位に終わっているだけに、今大会はその雪辱を狙う。

今大会はブリヂストン勢が絶好調。1回目の走行では上位8位までを独占。2回目の走行でもトップ10に9台という圧倒的な強さを見せているだけに、ブリヂストン装着のHonda勢の好走に注目される。

一方、ミシュランを装着するHonda勢は厳しい出だしとなった。ドヴィツィオーゾは両セッションともに12番手。デ・ピュニエは両セッションともに14番手。ペドロサは3週間のサマーブレイクでケガも順調に回復していたが、依然として痛みがある厳しい状況で16番手。2日目の巻き返しに全力を注ぐことになった。

250ccクラスは予選セッション開始直後に雨となり、エクトル・バルベラ(アプリリア)が暫定PP。高橋裕紀は(JiR Team Scot 250)11番手。ラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT SAG)ほか5台は、107%の基準タイムをクリアできず、2日目の予選で基準タイム通過を狙う。この日は、終日、雲の多い天候となり、午後は125ccクラスの予選中盤に通り雨。MotoGPクラスはドライで行われたが、250ccクラスはウエットという不安定な天候だった。

コメント

中野真矢(MotoGP 4番手)

「午前中のフリー走行は3番手だったが、新しいバイクのフィーリングに戸惑っていた。順位はよかったが、乗りこなせるだろうかという不安もあった。しかし、午後のセッションは、セッティングも自分の好みになりペースも上げることができた。エンジンはこれまで乗っていたRC212Vとキャラクターは変わらないが、全域でパワーアップしている。車体はフロントの安定性が増して、自信を持ってコーナーに入っていけた。この調子で明日もセットアップを進め、ニューバイクのポテンシャルをさらに発揮したい」

アレックス・デ・アンジェリス(MotoGP 5番手)

「今日は転倒してしまったが、とてもよかった。午後の走行は最もフィーリングのいいタイヤで走り、アベレージもベストタイムもよかった。ブルノは路面が改修されているので、どうなるかと思っていたが、とりあえず順調なスタートが切れた。この調子で2日目のフリーと予選に挑みたい」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 16番手)

「今日は、午前、午後ともに難しいセッションとなった。ドイツGPでケガをした左手の手首と人差し指はまだ痛みがあり、この状況をタイヤが助けてくれることもなかった。今日はいくつか異なるセッティングを試みたが、決勝に向けてよい状態を見つけることができなかった。明日もできることならドライコンディションになって欲しい。タイヤの選択を決めてよい状態を見つけたい」

山野一彦|Repsol Honda Team 監督

「ダニは依然として左手に痛みを感じている状態で、完ぺきではない。しかし、乗ることは可能で、手が回復していくことを願っている。今日はタイヤの選択に集中したが、ベストなタイヤを見つけることができなかった。特にフロントタイヤの接地感がなく厳しい一日となった。車体のセッティングにも集中したが、大きな前進はなかった。とにかく、明日のフリーと予選で、トップグループで戦えるようなセットアップを見つけたい」

高橋裕紀(250cc 11番手)

「午前中のフリー走行は、8耐マシンからの乗り換えのために、とにかく周回を重ねた。最初はハンドリングが軽く跳ねる感じがして変だったが、感覚は徐々に戻っていった。午後はペースを上げていこうと思ったのだが、コースインしてすぐに雨になった。11番手だったが、結果的に午後の走行も周回を重ねられたので、250ccの感覚に戻れたような気がする。とにかく、2日目から250ccの走りをしたい」

1日目総合リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 1 C.ストーナー ドゥカティ B 1:57.231
2 46 V.ロッシ ヤマハ B +0.179
3 65 L.カピロッシ スズキ B +0.769
4 56 中野真矢 Honda B +0.997
5 15 アレックス・デ・アンジェリス Honda B +1.033
6 7 C.バーミューレン スズキ B +1.231
7 5 C.エドワーズ ヤマハ M +1.441
8 21 J.ホプキンス カワサキ B +1.599
9 24 T.エリアス ドゥカティ B +1.650
10 50 S.ギュントーリ ドゥカティ B +1.692
11 48 J.ロレンゾ ヤマハ M +1.746
12 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda M +1.863
13 52 J.トーズランド ヤマハ M +2.097
14 14 ランディ・デ・ピュニエ Honda M +2.174
15 33 M.メランドリ ドゥカティ B +2.712
16 2 ダニ・ペドロサ Honda M +3.309
17 13 A.ウェスト カワサキ B +3.390

予選1リザルト

250cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 21 H.バルベラ アプリリア 2:16.210
2 36 M.カリオ KTM +0.686
3 58 M.シモンセリ ジレラ +1.096
4 6 A.デボン アプリリア +1.549
5 4 青山博一 KTM +2.738
6 75 M.パシーニ アプリリア +2.876
7 50 E.ラバティ アプリリア +3.586
8 60 J.シモン KTM +3.778
9 52 L.ペセック アプリリア +3.945
10 19 A.バウティスタ アプリリア +4.060
11 72 高橋裕紀 Honda +4.259
DNQ 14 ラタパーク・ウィライロー Honda +9.979

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 1 G.タルマクシ アプリリア 2:09.870
2 18 N.テロール アプリリア +0.718
3 29 A.イアンノーネ アプリリア +0.719
4 38 B.スミス アプリリア +0.782
5 63 M.ディ・ミリオ デルビ +0.921
6 11 S.コルテセ アプリリア +1.154
7 44 P.エスパルガロ デルビ +1.160
8 24 S.コルシ アプリリア +1.357
9 33 S.ガデア アプリリア +1.406
10 6 J.オリベ デルビ +1.471

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