リザルト
第10戦 ドイツGP 第10戦 ドイツGPview

ペドロサ2番手で今季7回目のフロントロー獲得。4番手にドヴィツィオーゾ。トップ10にHonda勢6台が名を連ねる

2008年7月12日(土)
予選
会場:ザクセンリンク
天候:曇り
気温:20℃
コースコンディション:ウエット/ドライ

ドイツGP予選は、Honda勢が初日の好調をキープ。優勝候補の筆頭ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が2番手と好グリッドを獲得した。ペドロサは今季7回目のフロントローから今季3勝目を狙う。4番手にはアンドレア・ドヴィツィオーゾ(JiR Team Scot MotoGP)で今季ベストグリッドを獲得。以下、ランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)が6番手、8番手ニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)、9番手中野真矢(Team San Carlo Honda Gresini)、10番手にアレックス・デ・アンジェリス(Team San Carlo Honda Gresini)と、Honda勢すべてがトップ10入りを果たした。PPはケーシー・ストーナー(ドゥカティ)だった。

ストーナーから1秒差以内に10台という大接戦となった予選。ペドロサは、ウエットからドライに変化した午前中のフリー走行でトップタイムをマーク。このセッションでセットアップを一気に進め、午後の予選でも2番手と好走を見せた。昨年のドイツGPは予選2番手から優勝を果たしている。今年もレース用タイヤで安定したラップタイムを刻み、優勝候補の筆頭に浮上した。

初日、転倒を喫して9番手に終わっていたドヴィツィオーゾは、予選で一気にポジションを上げ、今季ベストグリッドとなる4番手につけた。ウエットからドライへと変化した午前中のフリー走行では、安定したラップタイムで5番手につけ、午後の予選では、これまで課題になっていた予選用タイヤのアタックを見事に攻略した。過去3戦、4位、5位、5位と安定した速さを身につけてきているだけに、今季初の表彰台への期待が膨らむ。

前戦オランダGPで、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)と接触して転倒リタイアに終わっているデ・ピュニエが、今大会も6番手と好グリッドを獲得した。2日目になってセットアップが一気に進み、レース用タイヤ、予選用タイヤともに好走を見せた。予選5番手から無念のリタイアに終わった前戦の雪辱に向けて準備は万端。ドヴィツィオーゾとともに今季ベストリザルトが期待される。 

ニュウマチックバルブ・エンジン搭載のRC212Vで3戦目を迎えるヘイデンは、午前中のフリー走行では3番手と好調だった。レース用タイヤのアベレージも上がり、得意とする予選用タイヤのアタックに注目されたものの、後半の高速セクションでタイムをロスし、不完全燃焼のまま8番手に終わった。しかし、レース用タイヤのセットアップは万全。スタートを得意とするだけに追い上げのレースに注目される。

9番手には中野。今大会、予選ではストーナーがPPを獲得したが、2番手のペドロサから6番手のデ・ピュニエまでミシュラン勢が占めた。ブリヂストン勢では、PPのストーナー、そして7番手のロッシに続く3番手となるタイムをマーク。レース用タイヤでは順調にラップタイムを刻んでいるだけに、前戦オランダGPの8位をしのぐベストリザルトに期待される。

初日好走を見せたデ・アンジェリス。この日もレース用タイヤでは、トップグループに迫る好走を見せたが、予選では予選用タイヤのアタックが思うようにいかず、10番手に終わった。しかし、安定した速さは上位グループに十分加われるもので、追い上げのレースは必至。ドイツGPは、トップ10に入ったすべてのHonda勢の走りに注目される大会となりそうだ。

250ccクラスは、マルコ・シモンセリ(ジレラ)がPPを獲得。初日8番手の高橋裕紀(JiR Team Scot 250)は、惜しくも10番手へとポジションを落とした。一方、初日19番手のラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT SAG)は17番手へとグリッドを上げた。初日から2つグリッドを落とした高橋は、この日も車体のセッティングに苦しんだ。2年ぶりの優勝に向けて厳しいグリッドとなったが、追い上げのレースに期待される。ウィライローもシングルフィニッシュを目標に全力を尽くす。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 2番手)

「2番グリッドを得ることができたし、今日は順調な一日だった。正直、予選用タイヤのアタックでは、コース終盤でタイヤを使い果たし、ここまでの好結果を予想していなかった。フロントローからレースに挑むのは、このサーキットでは特に重要なこと。一日を通じて、よい日だった。バイクのセットアップもほぼ決まり、フィーリングもよかった。とにかく、今回はフロントローに並ぶことが最初の目標だったし、それを達成できてうれしい。明日のウオームアップで、さらにレース用タイヤのアベレージを上げるためにセットアップを進めたい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 4番手)

「今日の予選結果は大きな自信になった。レース用のフロントタイヤと、リアの予選用タイヤをうまくバランスさせる走り方を見つけたからね。それで予選用タイヤのアタックでは4番手につけることができた。明日の決勝は2列目からスタートできるし、大きなアドバンテージになる。トップグループでよいレースをしたい。ザクセンリンクは、滑らかなエンジンパワーが必要なサーキット。我々のRC212Vは、このコースに合っていると思う。すごい接戦になると思う。表彰台に立つのは厳しいが、不可能ではないと思っている」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 6番手)

「今日はバイクのセットアップが進み、とてもよかった。レース用タイヤのアベレージもよく、予選用タイヤのアタックにも満足している。昨日と比べて、レース用タイヤで0.6秒アベレージを上げた。午前中のフリーは、路面が乾くのを待って、違うセットアップにした2台を乗り比べた。そのよい方で午後の予選に挑んだ。予選用タイヤのアタックでは、クリアラップが取れればフロントローに並べたと思う。前に中野がいて0.3秒ほどロスしてしまった。明日のレースは接戦になると思う。トップグループで戦うためにはスタートが重要になる」

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 8番手)

「午前中のフリー走行は、コンディションはよくなかったが、マシンのセットアップは進み、ラップタイムのアベレージも上げることができた。午後の予選でも、レース用タイヤのフィーリングはよく、ロングランもこなせた。しかし、予選用タイヤのアタックでは、マイナートラブルが出て、時間をロスし、リズムも崩してしまった。予選用タイヤのアタックではT1、T2まではよかったが、後半のT3とT4でタイムをロスした。前後のバランスの問題かも知れない。しかし、レース用タイヤではよいペースで走れているので決勝が楽しみだ。明日は3列目の真ん中からのスタートとなる。今年はスタートがよいので、よいスタートを切って前に出たい」

中野真矢(MotoGP 9番手)

「ウエットからドライになったフリー走行では、あまりセットアップは進まなかった。午後の予選では、昨日よりかなり路面温度が低かったが、昨日と同じハードコンパウンドでセッティングを進めた。アベレージも上がり、予選用タイヤのアタックも最後にベストを出すことができた。今回も混戦になる。ここはパッシングポイントが少ないのでスタートが本当に重要になる。よいスタートを切って少しでも上のポジションでレースをしたい。明日に向けての作戦はない。とにかく、スタートから全力で飛ばすだけだ」

アレックス・デ・アンジェリス(MotoGP 10番手)

「10番手というのは今年の自己ベストタイのグリッドだが、とても残念だった。フリー走行では3セッションとも速いペースで走れたし、予選も期待していた。しかし、今回も予選用タイヤのパフォーマンスを生かすことができなかった。この課題に取り組まなければならない」

山野一彦|Repsol Honda Team 監督

「昨日のフリー走行では、あまりいい流れを作れなかったが、今日はまずまず順調だった。午前中はウエットからドライになっていくという状況の中で、午後の予選に向けていい方向を見つけることができた。レース用タイヤのペースも、ほぼ満足いくアベレージで走ることができた。午後の予選では、予選用タイヤもよく機能して、ダニもよくがんばってくれた。このサーキットは、フロントローに並ぶことが目標の1つだったし、いいグリッドから決勝に挑めることは重要だ。しかし、レース用タイヤのアベレージは非常に接近しているし、厳しいレースになると思う。いつも通りベストを尽くしたい。ニッキーも、昨日から今日にかけてステップアップすることができた。レース用タイヤのアベレージも上げることができた。予選用タイヤのアタックは、タイミングが悪く3列目に終わったが、好スタートを切ってポジションを上げてもらいたい。前回のオランダGPでは表彰台を逃しているので、今回は表彰台を目指したい。両選手ともに、がんばれるベースはできていると思う。どんな天候でも、みんなが喜んでくれるレースにしたい」

高橋裕紀(250cc 10番手)

「昨日、課題になったフロントの問題は解決したが、今度はコーナーの旋回性が悪く、その対策に一日を費やしてしまった。結局、昨日から大きな進展がなくて、決勝に向けて課題を残してしまった。明日のウオームアップで、ビッグチェンジをして方向性を確かめたい」

ラタパーク・ウィライロー(250cc 17番手)

「去年より250ccクラスのレベルは上がっていると思うが、その中で今年は去年より予選グリッドを2つ上げることができた。3列目までに並ぶのはとても難しいけれど、目標に向けて全力を尽くしたい。明日はよいスタートを切って、いいペースで走ることが必要だ。できるだけ上位でフィニッシュしたい」

予選リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 1 C.ストーナー ドゥカティ B 1:21.067
2 2 ダニ・ペドロサ Honda M +0.353
3 5 C.エドワーズ ヤマハ M +0.452
4 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda M +0.589
5 48 J.ロレンゾ ヤマハ M +0.728
6 14 ランディ・デ・ピュニエ Honda M +0.754
7 46 V.ロッシ ヤマハ B +0.778
8 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +0.809
9 56 中野真矢 Honda B +0.853
10 15 アレックス・デ・アンジェリス Honda B +0.910
11 52 J.トーズランド ヤマハ M +1.059
12 24 T.エリアス ドゥカティ B +1.189
13 65 L.カピロッシ スズキ B +1.475
14 7 C.バーミューレン スズキ B +1.534
15 50 S.ギュントーリ ドゥカティ B +1.871
16 33 M.メランドリ ドゥカティ B +2.064
17 13 A.ウェスト カワサキ B +2.091

250cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 58 M.シモンセリ ジレラ 1:23.399
2 60 J.シモン KTM +0.658
3 21 H.バルベラ アプリリア +0.678
4 36 M.カリオ KTM +0.685
5 19 A.バウティスタ アプリリア +0.854
6 6 A.デボン アプリリア +0.999
7 32 F.ライ ジレラ +1.061
8 15 R.ロカテッリ ジレラ +1.103
9 4 青山博一 KTM +1.145
10 72 高橋裕紀 Honda +1.253
17 14 ラタパーク・ウィライロー Honda +1.932
25 94 トニ・ビルジング Honda +4.437
26 93 アレン・ジョルフィ Honda +5.735

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 1 G.タルマクシ アプリリア 1:27.552
2 38 B.スミス アプリリア +0.093
3 17 S.ブラドル アプリリア +0.369
4 24 S.コルシ アプリリア +0.486
5 6 J.オリベ デルビ +0.493
6 63 M.ディ・ミリオ デルビ +0.571
7 71 小山知良 KTM +0.811
8 35 R.デ・ローザ KTM +0.858
9 11 S.コルテセ アプリリア +0.913
10 12 E.ラバト KTM +0.947

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