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リザルト
第7戦 カタルニアGP 第7戦 カタルニアGPview

ペドロサ、地元グランプリでトップタイム。デ・アンジェリス、中野、ヘイデンもトップ10に入る

2008年6月6日(金)
1日目フリー走行
会場:カタルニア・サーキット
天候:晴れ
気温:26℃
コースコンディション:ドライ

今季初の2週連続開催となった第7戦カタルニアGPのフリー走行は、地元Vに闘志を燃やすダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、1回目、2回目ともに最速タイムを刻み、順調なスタートを切った。2番手にロリス・カピロッシ(スズキ)、3番手にバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、4番手にケーシー・ストーナー(ドゥカティ)と続き、5番手にアレックス・デ・アンジェリス(Team San Carlo Honda Gresini)、7番手に中野真矢(Team San Carlo Honda Gresini)、9番手にニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)と、トップ10内に4台のHonda勢が名前を連ねた。この日は、トップのペドロサから1秒差以内に13台という接戦となり、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(JiR Team Scot MotoGP)11番手、ランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)12番手と、すべてのHonda勢が1秒差以内につける好走を見せた。

朝方まで降った雨の影響で、1回目の走行は、路面こそドライだったが、滑りやすいコンディションとなった。そのために、トニ・エリアス(ドゥカティ)、ストーナー、デ・ピュニエの3選手が転倒するという難しいコンディションとなった。地元Vに燃えるペドロサは、この難しいコンディションの中で着実にタイムを上げてトップタイム。気温が26℃まで上昇した午後の走行でも、ライバルを寄せつけない快走で、サーキットに駆けつけた地元ファンの期待に応えた。

今大会は、前戦イタリアGPにワイルドカードで参戦した岡田忠之(Repsol Honda Team)が使った、ニュウマチックバルブを使用するニューエンジン搭載のRC212Vが登場するかどうかに大きな注目が集まった。今大会の投入は見送られたが、スタンダードエンジンも、今大会はニュースペックが投入され、その効果がしっかりとリザルトに反映された。

前戦イタリアGPで今季ベストリザルトとなる4位でフィニッシュしたデ・アンジェリスも、初日から好調な走りを見せた。チームメートの中野真矢もトップのペドロサから0.425秒差の7番手。午前中1回目のセッションは、滑りやすい路面で12番手と慎重なスタートだったが、気温も路面温度も上がった2回目は一気にタイムを上げた。

この日は、2番手のカピロッシから7番手の中野までブリヂストン勢。それだけに、トップタイムをマークしたペドロサの健闘ぶりが際立つ一日となった。

8番手にジェームス・トーズランド(ヤマハ)。9番手にはヘイデンで、ミシュラン勢では3番手。ヘイデンは、チームメートのペドロサからはやや遅れたが、その差は0.597秒。2日目の巻き返しが期待される。

ドヴィツィオーゾはフロントのセッティングが決まらず11番手。デ・ピュニエは1回目、2回目ともに転倒を喫し12番手。しかし、両選手ともにトップから1秒差以内だけに、2日目のタイム短縮に期待したい。

250ccクラスは、アルバロ・バウティスタ(アプリリア)が暫定ポールポジション。高橋裕紀(JiR Team Scot 250)8番手、ラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT SAG)11番手。250ccクラスもトップからウィライローまでが1秒差以内という接戦だった。高橋は、セッション中には2番手までポジションを上げたが、終盤、アタックのタイミングを逃してポジションを落とした。ウィライローも一時は7番手まで浮上。最終的に11番手も、チームの地元大会で好走を見せた。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 1番手)

「先週のムジェロの状態でスタート。それからいろんなセッティングにトライし、決勝に向けて何本かのタイヤのテストも行った。午前中は路面が汚れていてコンディションがよくなかった。このコースはF1テストの影響で路面がバンピーだが、午後の走行ではそのギャップに乗って転んでしまった。しかし、ケガもなく走行を続けることができた。今日は2回ともドライコンディションで走れてよかった。明日もセットアップに集中したい」

アレックス・デ・アンジェリス(MotoGP 5番手)

「バイクの状態はムジェロほどよくはないし、トラクションにも課題を抱えている。しかし、ほかのライダーも同じ状況のようだ。今回は、ブリヂストンがすばらしいタイヤを用意してくれた。難しい路面コンディションだったが、気持ちよく走ることができた。ラップタイムを伸ばすために、まだまだやらなければいけないが、トップとの差はない。それを思えば、今日の内容は悪くないし、ハッピーだ」

中野真矢(MotoGP 7番手)

「午前中は、路面が滑りやすく気持ちよく乗れなかったが、午後のセッションは、いくらか攻めて走れるようになった。今日は予想より気温も路面温度も上がり、ムジェロより2ランクほどハードのタイヤで走ったが、順調にタイムを上げることができた。後半のセクションでタイムをロスしているので、ギアボックスなど、セッティングを見直して2日目に挑みたい」

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 9番手)

「ロングコーナーのリアのトラクションを改善するためのセットアップに努めた。2台のバイクを使っていくつかのテストをしたが、午後の走行ではセカンドバイクのセットアップが思うように進まず、時間をロスしてしまった。カタルニアは、開幕までの2日間、かなりの雨が降ったことで、午前中は路面も縁石も滑りやすく、通常のラインを外して走った。午後はよい天気になったが、それでも路面はちょっと滑りやすかった」

山野一彦|Repsol Honda Team 監督

「今日は2セッションともにドライで走ることができたので、レースに向けてのセットアップは順調だった。ここはタイヤに厳しいサーキットで、午後は気温も路面温度も上がり、レースタイヤのチョイスがシビアになることを実感した。レースに向けてのセットアップができるのは、明日の午前中と午後の半分だけ。レースに向けて準備に専念したい。ダニは、午後の走行で路面のギャップに乗り、転んでしまった。攻めすぎての転倒だったが、ライダー、マシンともに影響はない。ニッキーも順調にセットアップは進んでいる。2日目も、この調子でセットアップを進めていきたい」

高橋裕紀(250cc 8番手)

「今日はサスのセッティングをほとんど変えず、走りこみが中心だった。セッティングは走り出しから悪くなく、午後の予選でも、バルベラ(アプリリア)の後ろで簡単にタイムを出すことができた。セッション終盤にもう一度アタックしたが、ブレーキングでミスをしたり、クリアラップが取れなかったりで、タイムを更新できなかった。調子はいい。2日目はフロントローを狙いたい」

ラタパーク・ウィライロー(250cc 11番手)

「午前中のセッションで転倒して左手をちょっと痛めてしまった。しかし、午後の予選は順調で、最終ラップに高橋裕紀の後ろでベストタイムを出すことができた。明日はもっといいリザルトを残せるようにがんばりたい」

1日目総合リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 2 ダニ・ペドロサ Honda M 1:43.017
2 65 L.カピロッシ スズキ B +0.006
3 46 V.ロッシ ヤマハ B +0.073
4 1 C.ストーナー ドゥカティ B +0.082
5 15 アレックス・デ・アンジェリス Honda B +0.216
6 7 C.バーミューレン スズキ B +0.351
7 56 中野真矢 Honda B +0.425
8 52 J.トーズランド ヤマハ M +0.462
9 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +0.597
10 5 C.エドワーズ ヤマハ M +0.651
11 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda M +0.690
12 14 ランディ・デ・ピュニエ Honda M +0.725
13 48 J.ロレンゾ ヤマハ M +0.944
14 21 J.ホプキンス カワサキ B +1.026
15 24 T.エリアス ドゥカティ B +1.593
16 33 M.メランドリ ドゥカティ B +1.632
17 50 S.ギュントーリ ドゥカティ B +1.661
18 13 A.ウェスト カワサキ B +1.848

予選1リザルト

250cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 19 A.バウティスタ アプリリア 1:46.547
2 58 M.シモンセリ ジレラ +0.208
3 21 H.バルベラ アプリリア +0.217
4 75 M.パシーニ アプリリア +0.237
5 4 青山博一 KTM +0.309
6 6 A.デボン アプリリア +0.375
7 36 M.カリオ KTM +0.673
8 72 高橋裕紀 Honda +0.745
9 55 H.ファウベル アプリリア +0.799
10 41 A.エスパルガロ アプリリア +0.875
11 14 ラタパーク・ウィライロー Honda +0.963
24 92 ダニエル・アルカス Honda +4.298

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 44 P.エスパルガロ デルビ 1:51.103
2 63 M.ディ・ミリオ デルビ +0.208
3 1 G.タルマクシ アプリリア +0.333
4 33 S.ガデア アプリリア +0.339
5 35 R.デ・ローザ KTM +0.618
6 51 S.ボンジー アプリリア +0.829
7 77 D.エジャーター デルビ +0.873
8 38 B.スミス アプリリア +0.885
9 11 S.コルテセ アプリリア +1.008
10 45 S.レディング アプリリア +1.124

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