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リザルト
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ペドロサ、今季4回目のフロントローとなる2番手
ヘイデンも6番手と好グリッドから決勝に挑む

2008年5月31日(土)
予選
会場:ムジェロ・サーキット
天候:晴れ
気温:24℃
コースコンディション:ドライ/ウエット

第6戦イタリアGP予選は、午前中こそ雲の多い天候だったが、午後は青空が広がる絶好のコンディションの下、激しい戦いが繰り広げられた。ポールポジション(PP)を獲得したのは、ムジェロで圧倒的な強さを誇るバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)。そのロッシに、わずか0.167秒差でダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が続き、ロリス・カピロッシ(スズキ)が3番手だった。

地元グランプリに闘志を燃やす2人のイタリア人選手とPP争いを繰り広げたペドロサは、午前中のフリー走行でトップタイムをマーク。午後の予選でも快調にラップを刻み、今季2勝目への期待を膨らませた。終日、雨となった1日目は、ウエットコンディションのセットアップを行い、レースシミュレーションも行った。ドライになった2日目は、PPこそ逃したが、順調にセットアップを進め、決勝に向けて万全の態勢を整えた。昨年の大会もロッシとの一騎打ちとなり、惜しくも2位に終わっている。今年はその雪辱に闘志を燃やす。

雨となった1日目のフリー走行で快調にラップを刻んだニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)は、ドライコンディションとなった2日目も順調な仕上がりを見せた。午前中のフリー走行では、ドライからウエット、さらにドライになるという難しいコンディションの中で10番手だったが、午後の予選ではアベレージを上げ、予選タイヤのアタックでも、トップから0.536秒差の6番手につけた。

中野真矢(Team San Carlo Honda Gresini)が今季ベストグリッドとなる9番手。10番手にアレックス・デ・アンジェリス(Team San Carlo Honda Gresini)とトップ10に4台のHonda勢が名前を連ね、ランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)12番手、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(JiR Team Scot MotoGP)13番手、ワイルドカードで出場の岡田忠之(Repsol Honda Team)は15番手だった。

初日5番手と好ポジションでスタートを切った中野は、2日目のフリー走行でも7番手と好調をキープ。予選でもトップから1秒差以内の9番手と今季ベストグリッドを獲得。今季、予選タイヤのアタックでタイムを出せないという課題を抱えていたが、それをクリアすることに成功した。中野のチームメートのデ・アンジェリスも、フリー走行で4番手、予選でも今季ベストグリッドとなる10番手を獲得した。

初日11番手のデ・ピュニエは12番手。初日6番手と好調なスタートを切ったドヴィツィオーゾは、ドライコンディションで思ったほどタイムを伸ばせず13番手。ニューマシンの実戦テストのためにワイルドカードで出場した岡田は、午前中のフリー走行で電気系のトラブルを抱え、思うように周回を刻めなかったが、予選では15番手につけた。

250ccクラスは、エクトル・バルベラ(アプリリア)がPPを獲得。初日15番手と出遅れた高橋裕紀(JiR Team Scot 250)は、アタックのタイミングを逃し11番手。しかし、マシンのセットアップは大幅に進み、追い上げのレースに期待が膨らんだ。ラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT SAG)は初日19番手から17番手へとポジションを上げた。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 2番手)

「午前中のフリー走行はコンディションが不安定で、セットアップを進めるのが大変だった。午後の予選は完全なドライとなり、セットアップも順調に進んだ。しかし、まだまだ改良の余地があるので、明日のウオームアップでトライしたい。レースは長いし、このサーキットは、アグレッシブに攻めなくてはいけないコーナーがある。タイヤにも厳しい。強敵がたくさんいてハードなレースになる。フロントローからスタートするのがとても重要になるし、今日の結果には満足している」

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 6番手)

「完全なドライコンディションで走れたのは、午後の予選セッションだけだった。レインタイヤ、インターミディエイト、予選タイヤと、この2日間でいろいろなタイヤを使ったけれど、レースタイヤは2種類しか試せなかった。決勝に向けてどのタイヤをチョイスしたらいいのか、今の時点では分からない。午後のセッションではセッティングが進んだが、2列目に終わり残念だった。しかし、明日のウオームアップでさらによいセッティングを見つけてトップグループで戦いたい」

中野真矢(MotoGP 9番手)

「今年の課題のひとつ、予選タイヤでタイムを上げられないという問題を今日は解決することができた。ブリヂストンが持ってきてくれた新しい予選タイヤがよくて、今日は久しぶりにタイムを上げることができた。グリッドは3列目だが、これまでよりはひとつ抜け出せた。レースタイヤのセットアップは完全ではないが、それはみんな同じだと思う。明日はドライでレースをしたい。目標のトップ6を狙っていく」

アレックス・デ・アンジェリス(MotoGP 10番手)

「今日は思ったより順調だった。まだ改善しなくてはいけない部分はあるが、予選タイヤのアタックはうまくいった。もっといいグリッドに並びたかったが、10番手は今年のベストグリッドなので満足している。レースタイヤでのアベレージタイムは悪くない。いいレースができると信じている」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 12番手)

「2回のセッションだけで、ドライのセッティングを決めるのは難しく、リアのセットアップに問題を残したまま一日を終えてしまった。今日は、いくつか違うタイヤにトライしたが、ベストな状態を見つけられなかった。予選タイヤでのアタックでは、ホルヘ・ロレンゾ(ヤマハ)に引っかかってタイムを更新するチャンスを失った。自分としては3列目には並べると思っていただけに残念だった。明日のウオームアップでリアのセットアップに全力を尽くしたい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 13番手)

「バレンティーノはレースタイヤでもいいラップを刻んでいたし、彼の予選タイムを見たときも信じられなかった。その状況を考えれば、優勝争いからはほど遠いし、明日のウオームアップで全力を尽くさなければならない。予選タイヤのアタックでは、ブレーキングポイントもライン取りも変えなければならず、リズムに乗れなかった。13番手というのは厳しいグリッドだが、明日は地元ファンのために全力を尽くす」

岡田忠之(MotoGP 15番手)

「午前中のフリー走行で周回できず、予選はほとんどぶっつけ本番でのアタックになってしまった。予選タイヤのパフォーマンスを生かすまでには、ほど遠い状態で、レース用のセッティングもできなかった。それでも15番手だったので、悔しい一日だった。しかし、明日は完走を目指し、次のエンジンにつながるデータを残したい」

山野一彦|Repsol Honda Team 監督

「ドライコンディションは1日だけだったが、レースに向けての仕様はほぼ決めることができた。完全ではないが、昨日のレイン、今日のドライともに、ほぼ準備は整った。このサーキットはタイヤに厳しいので、いかにタイヤを温存してペースをキープするかがキーになる。ダニ、ニッキーともに準備はできたと思う。決勝は2人ともに表彰台を獲得できるようにしたい。岡田は、この厳しいコンディションの中で、よくやってくれたと思う。明日の決勝に向けて全面的にバックアップしてきたい」

高橋裕紀(250cc 11番手)

「今日は順調にセッティングが進んだ。予選では、ほぼ完ぺきな状態になったのだが、アタックするタイミングが悪く、11番手に終わってしまった。しかし、マシンのフィーリングはいい。3列目スタートだが、チームの地元なので、優勝争いに加わりたい」

予選リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 46 V.ロッシ ヤマハ B 1:48.130
2 2 ダニ・ペドロサ Honda M +0.167
3 65 L.カピロッシ スズキ B +0.183
4 1 C.ストーナー ドゥカティ B +0.245
5 5 C.エドワーズ ヤマハ M +0.253
6 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +0.536
7 48 J.ロレンゾ ヤマハ M +0.775
8 52 J.トーズランド ヤマハ M +0.895
9 56 中野真矢 Honda B +0.965
10 15 アレックス・デ・アンジェリス Honda B +1.015
11 7 C.バーミューレン スズキ B +1.090
12 14 ランディ・デ・ピュニエ Honda M +1.116
13 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda M +1.435
14 21 J.ホプキンス カワサキ B +1.471
15 8 岡田忠之 Honda M +1.699
16 24 T.エリアス ドゥカティ B +1.721
17 50 S.ギュントーリ ドゥカティ B +2.145
18 33 M.メランドリ ドゥカティ B +2.335
19 13 A.ウェスト カワサキ B +2.759

250cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 21 H.バルベラ アプリリア 1:52.675
2 19 A.バウティスタ アプリリア +0.772
3 58 M.シモンセリ ジレラ +0.936
4 36 M.カリオ KTM +0.960
5 52 L.ペセック アプリリア +1.253
6 54 M.ポジャーリ ジレラ +1.469
7 6 A.デボン アプリリア +1.596
8 12 T.ルティ アプリリア +1.701
9 75 M.パシーニ アプリリア +1.814
10 4 青山博一 KTM +1.841
11 72 高橋裕紀 Honda +1.871
17 14 ラタパーク・ウィライロー Honda +2.874

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 35 R.デ・ローザ KTM 1:58.302
2 1 G.タルマクシ アプリリア +0.165
3 63 M.ディ・ミリオ デルビ +0.188
4 44 P.エスパルガロ デルビ +0.270
5 33 S.ガデア アプリリア +0.329
6 11 S.コルテセ アプリリア +0.356
7 38 B.スミス アプリリア +0.514
8 24 S.コルシ アプリリア +0.593
9 18 N.テロール アプリリア +0.763
10 71 小山知良 KTM +1.026

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