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リザルト
第5戦 フランスGP 第5戦 フランスGPview

ペドロサが快調な走りでトップタイム。中野は7番手で初日を終える

2008年5月16日(金)
1日目フリー走行
会場:ル・マン・サーキット
天候:曇り
気温:19℃
コースコンディション:ドライ

第5戦フランスGPのフリー走行は、このコースを得意とするダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が快調にラップを刻み、トップタイムをマーク。ケーシー・ストーナー(ドゥカティ)、コーリン・エドワーズ(ヤマハ)、ホルへ・ロレンゾ(ヤマハ)、クリス・バーミューレン(スズキ)、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)までが1分34秒台で続いた。Honda勢は、中野真矢(Team San Carlo Honda Gresini)が7番手、地元グランプリに気合満点のランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)が8番手。アレックス・デ・アンジェリス(Team San Carlo Honda Gresini)10番手、ニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)12番手、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(JiR Team Scot MotoGP)13番手だった。

一周4.185kmのル・マン・サーキット。今年はコースの一部分が改修されて、昨年までの4.180kmからわずかに距離が長くなった。改修されたのは、バックストレートに出る右ヘアピン。タイム的には昨年までとほぼ変わらないが、1分34秒台に6台、1分35秒台に10台という大接戦となった。

この日は、朝から雲の多い天候。午前中は15℃とやや寒いコンディションだったが、125cc、250ccでル・マンを制し、MotoGPクラスにデビューした一昨年は3位になっているペドロサが、順調にタイムを更新して首位に浮上。19℃まで気温が上がった午後の走行でも、1回目より0.419秒タイムを短縮して2セッション連続のトップタイム。今季2勝目と、バレンシアに続く同一サーキット3クラス制覇に向けて大きく前進した。

中野は、午前中の走行で8番手。午後の走行では0.625秒タイムを短縮し、7番手へとポジションを上げた。第3戦ポルトガルGP、第4戦中国GPと調子を上げ、確実にポジションアップしてきた中野。今大会は、シーズン序盤の目標であるトップ6入りに向けて順調なスタートを切った。

8番手には、地元グランプリに闘志を燃やすデ・ピュニエ。午前中の走行では13番手とやや出遅れたが、午後の走行で8番手までポジションを上げ、2日目は地元ファンの声援に応える意気込み。そして、デ・アンジェリスが10番手と続き、トップ10に4台のHonda勢が名前を連ねた。

ヘイデンは、車体のセッティングに集中したが、1回目14番手、2回目12番手と思うようにタイムを短縮することができなかった。しかし、午後の走行では問題点がクリアになり、2日目のポジションアップが期待される。午前中7番手と好調なスタートを切ったドヴィツィオーゾも、午後の走行ではレースセッティングに集中。13番手へとポジションを落とすも、2日目に向けて自信を見せていた。

ル・マンは、中低速コーナーを短いストレートで結ぶサーキット。リズムある走りが要求される。昨年の予選は1秒差以内に12台という大接戦。今大会も大接戦が予想され、ペドロサの今季初のポールポジション(PP)獲得と、Honda勢のポジションアップが注目される。

250ccクラスは、アルバロ・バウティスタ(アプリリア)が暫定PPを獲得。2年ぶりのフランスGP制覇に気合を入れる高橋裕紀(JiR Team Scot 250)は、予選で転倒を喫し11番手も、得意とするサーキットだけに2日目のばん回は必至。ラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT SAG)も14番手からポジションアップを狙う。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 1番手)

「土曜日の天候が心配なので、今日はセットアップに集中した。午前、午後の2時間、車体のセッティング、タイヤのチョイスに専念。日曜日がドライになっても、今日のセッティングを生かせるはずだ。改修された部分は、思ったよりバンピーで、ほかのライダー同様、何度もオーバーランしてしまった。今日はすべてが順調だったが、トップグループのタイムは接近している。今日の結果には満足しているが、明日がどんな天候になっても、決勝に向けてさらにバイクのセッティングに集中したい」

中野真矢(MotoGP 7番手)

「今日のベストタイムは、セッションの最後に出した一発のタイムだった。全体的にコーナーの旋回性が悪く、今日は気持ちよく乗ることができなかった。アベレージも決して満足のいくものではなく、2日目はアベレージをもっと上げなくてはいけない。改修された右のヘアピンは思っていたよりタイトで難しく、今日は攻略できなかった。ただ、コースの安全性は高まったと思う。2日目の天候が心配だが、予選も決勝もドライで走りたい」

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 12番手)

「このサーキットは、ブレーキングがとても重要なのだが、今日はフロントのフィーリングがあまりよくなかった。その原因はわからないが、前回の中国GPでも同じようなフィーリングのコーナーがあった。トップから1秒も遅れているし、明日に向けて何か打開策を練らなくてはいけない。今日は最後までいいセッティングを見つけることができなかった。明日、雨にならないことを祈るばかりだ」

山野一彦|Repsol Honda Team 監督

「予定通り、決勝に向けてセッティングに集中した。ダニはすべてが順調で、ドライのセッティングもほぼ決まり、レース用タイヤもほぼ絞り込めた。アベレージもよく、ミシュランもすばらしい仕事をしてくれている。明日、雨になればウエットのセッティングに集中するだけ。日曜日がどんな天候になっても対応できる状態を作りたい。ニッキーは、コース後半部分でスピニングに苦しんでいた。ミッションも合っていなかったようなので、明日は、今日問題になった部分をモディファイしていきたい。もし雨になっても、明日の走行で今日の問題を解決できるはずだ」

高橋裕紀(250cc 11番手)

「ル・マンを走るのは2年ぶりになるので、午前中はコースに慣れることに集中した。午後の予選は、新しいスイングアームを試したのだが、転倒したことでセッティングを詰めきれなかった。しかし、精神的に転倒の影響はないし、明日は今日できなかった車体のセットアップを進め、気持ちよく走れるようにしたい」

1日目総合リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 2 ダニ・ペドロサ Honda M 1:34.227
2 1 C.ストーナー ドゥカティ B +0.049
3 5 C.エドワーズ ヤマハ M +0.060
4 48 J.ロレンゾ ヤマハ M +0.260
5 7 C.バーミューレン スズキ B +0.403
6 46 V.ロッシ ヤマハ B +0.659
7 56 中野真矢 Honda B +0.820
8 14 ランディ・デ・ピュニエ Honda M +0.846
9 21 J.ホプキンス カワサキ B +0.906
10 15 アレックス・デ・アンジェリス Honda B +1.012
11 65 L.カピロッシ スズキ B +1.029
12 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +1.151
13 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda M +1.223
14 33 M.メランドリ ドゥカティ B +1.451
15 52 J.トーズランド ヤマハ M +1.621
16 13 A.ウェスト カワサキ B +1.650
17 24 T.エリアス ドゥカティ B +1.812
18 50 S.ギュントーリ ドゥカティ B +2.187

予選1リザルト

250cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 19 A.バウティスタ アプリリア 1:38.479
2 6 A.デボン アプリリア +0.106
3 58 M.シモンセリ ジレラ +0.200
4 75 M.パシーニ アプリリア +0.309
5 12 T.ルティ アプリリア +0.463
6 60 J.シモン KTM +0.572
7 54 M.ポジャーリ ジレラ +0.585
8 41 A.エスパルガロ アプリリア +0.705
9 4 青山博一 KTM +0.718
10 36 M.カリオ KTM +0.881
11 72 高橋裕紀 Honda +0.967
14 14 ラタパーク・ウィライロー Honda +1.486

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 33 S.ガデア アプリリア 1:43.515
2 38 B.スミス アプリリア +0.099
3 17 S.ブラドル アプリリア +0.195
4 24 S.コルシ アプリリア +0.196
5 63 M.ディ・ミリオ デルビ +0.441
6 12 E.ラバト KTM +0.829
7 44 P.エスパルガロ デルビ +0.970
8 6 J.オリベ デルビ +1.017
9 18 N.テロール アプリリア +1.088
10 11 S.コルテセ アプリリア +1.222

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