リザルト ポイント
第4戦 中国GP 第4戦 中国GPview

ペドロサが開幕から4戦連続表彰台獲得となる2位。総合ポイントで再び首位に浮上

2008年5月4日(日)
決勝
会場:上海国際サーキット
天候:雨/曇り
気温:21℃
コースコンディション:ウエット/ドライ
観客:2万379人(3日間2万7470人)

青空が広がった2日間のフリー走行、予選日から一転、中国GP決勝は不安定な天候の下で行われた。決勝前のウオームアップはウエットコンディションとなったが、午後3時にスタートが切られたMotoGPクラスの決勝は、雨も上がりドライコンディションへ。しかし、気温も路面温度も予選日より低く、タイヤ選択が難しいレースとなった。

その中で、予選5番手から決勝に挑んだダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、好スタートから序盤にトップに浮上、その後、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)に首位を奪われるが、最終ラップまで優勝争いを繰り広げて2位でフィニッシュした。今季2勝目を逃すも、総合ポイントで首位に浮上し、念願のタイトル取りに一歩前進した。

以下、Honda勢は、ニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)6位。中野真矢(Team San Carlo Honda Gresini)が10位でチェッカーを受け、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(JiR Team Scot MotoGP)が11位、ランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)も13位でポイントを獲得。アレックス・デ・アンジェリス(Team San Carlo Honda Gresini)は16位完走で、ポイント獲得は果たせなかった。

この日は、先に行われた125cc、250ccクラスの決勝レースがウエット。最後の決勝レースとなったMotoGPクラスは、ところどころウエットパッチが残る難しい路面コンディションの中でスタートが切られた。予選5番手から好スタートを切ったペドロサは、オープニングラップこそ路面の状況を見極めるために慎重な走りに徹したが、2周目には3番手から一気に首位に浮上、後続にややリードを広げた。

その後、追い上げてきたロッシが5周目で首位に立ち、ペドロサがピタリとマークするマッチレースとなった。最終的にロッシが逃げきって優勝。「今日は、ファステストラップを更新するハイペースの戦いとなった。チャンピオンシップを考えて最後は2位をキープすることにした」というペドロサが2位でチェッカーを受けた。

その後方では、ケーシー・ストーナー(ドゥカティ)が3位でフィニッシュ。6台前後が激しく争った4位争いのグループの中でヘイデンが6位でチェッカーを受け、そのグループを視界に収めながら追撃した中野が10位でフィニッシュした。中盤まで、4位争いのグループの中で熱走を見せたドヴィツィオーゾは、終盤にペースを落として11位。序盤に出遅れたデ・ピュニエが13位と、難しいレースとなった中国GPで、5台のHonda勢がポイントを獲得した。

250ccクラスは、ミカ・カリオ(KTM)が優勝。2位に青山博一(KTM)という結果だった。その2人を最終ラップまで僅差で追撃した高橋裕紀(JiR Team Scot 250)は、最終ラップの最終コーナーでスローダウン。今季2回目の表彰台を目前にして、惜しくも7位に終わった。ラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT SAG)は、昨年のイギリスGP以来となる自己ベストタイの8位でフィニッシュした。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 2位)

「今日の結果にはとても満足している。今日は雨のレースになると思っていたが、レースはドライで行われ、20ポイントを獲得することができた。序盤は、路面の状態がよく分からないので慎重に走っていた。そのあと、バレンティーノ(ロッシ)とのバトルになり、予想以上のハイペースでラップを重ねることになった。今日は、コース中盤でアドバンテージがあったが、バレンティーノはコース前半と後半で速かった。タイヤの選択が難しかったが、選んだタイヤはよかった。ただ、ストレートが追い風だったのでエンジンがオーバレブしていた。終盤、バレンティーノのペースが速かったので、チャンピオンシップを考えて2位でフィニッシュすることを決めた」

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 6位)

「10番グリッドからのレースだったので、厳しい戦いになることは予想していた。雨になった朝のウオームアップは、予選で転倒した1号車ではなく2号車で走った。決勝は1号車で挑むことにしたが、バイクの状態はよかった。スタートもよかった。1コーナーではいいポジションにつけたが、トップグループについていくことができなかった。ストレートが強い追い風で、ブレーキングで止まりきれずラインを外す選手も多かった。レース中盤、ちょっと雨が落ちてきたのと、ロングコーナーでうまく走れなかったのが影響した。しかし、終盤は再びペースを上げることができた」

中野真矢(MotoGP 10位)

「朝のウオームアップは雨だったが、決勝はドライになった。気温も路面温度も金曜日、土曜日と比べるとかなり低かったが、タイヤの選択は悪くなかった。スタートもよかったのだが、混戦の中で序盤にペースを上げられなかった。ペースは自分の方が速いのだが、なかなか前の選手を抜ききれず、思うようにポジションを上げられなかった。予選グリッドが悪かったことが影響した。しかし、前回のポルトガルでは、ウエットでいい走りができた。今回はドライでいいフィーリングで走ることができた。次のフランスは好きなコースなので、いい結果を残したい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 11位)

「天候が目まぐるしく変わり、難しいレースになった。しかし、今日はいいスタートを切ることができたし、中盤まではトップグループの後方で走ることができた。しかし、後半はタイヤのグリップが低下してペースをキープできなかった。ヘイデンとメランドリ(ドゥカティ)と激しく戦ったが、次第に遅れてしまった。最後はさらにペースを上げられず、最終的に11位でフィニッシュすることになった。不本意な結果に終わり、本当に残念だった」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 13位)

「今日の結果にはがっかりしている。スタートに失敗したが、すぐにリカバーすることができた。バックストレートではホプキンス(カワサキ)のすぐ後ろにつくことができたのだが、彼がブレーキングに失敗して、一緒にラインを外し、大きく遅れてしまった。それから追い上げようとしたが、フロントのフィーリングがよくなく、思うようにペースを上げられなかった。終盤、トーズランド(ヤマハ)を抜きたかったが、わずかに届かなかった。正直、こんなリザルトは予想していなかった。次のルマンではいいレースをしたい」

アレックス・デ・アンジェリス(MotoGP 16位)

「スタート直後の1コーナーでホプキンスと接触して、転ばなかったのはよかったが、大きく遅れてしまった。そこから追い上げるのは難しかった。今回は、ドライになれば厳しいレースになると思っていたが、予想以上に悪い結果だった。この数戦、悪い流れになっている。シーズン開幕前は調子がよかったし、その状態に一日も早く戻したい」

山野一彦|Repsol Honda Team 監督

「勝てなかったことは悔しいが、チャンピオンシップを考えればいいレースだった。チームとしては、ダニに感謝している。今回のレースは、難しいコンディションだったが、タイヤの選択は悪くなかった。我々の課題はより明確になったし、さらにバイクの改良を進めていきたい。ニッキーは6位だったが、前回のような転倒もなく、確実にゴールしてくれた。6位というリザルトには満足していないが、優勝、表彰台を狙えるライダーであり、これからも強力にサポートしていきたい。次のレースに向けて全力を尽くしていく」

高橋裕紀(250cc 7位)

「路面がどんどん乾いていく難しく厳しいレースだった。レース中盤の3位争いはペースがどんどん上がり、エンジンにも厳しい状態だった。終盤は、トップの2人に追いつくペースだったが、その2人もペースを上げたので3位でフィニッシュしようと決めた。しかし、最終ラップの最終コーナーでエンジンが止まってしまった。それから惰性でチェッカーを受けた。あのまま走っていれば表彰台に立てたと思うし、残念だった。次のフランスは、一昨年に優勝しているサーキットなので、この調子をキープして、優勝を狙っていきたい」

決勝リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 46 V.ロッシ ヤマハ B 44:08.061
2 2 ダニ・ペドロサ Honda M +3.890
3 1 C.ストーナー ドゥカティ B +15.928
4 48 J.ロレンゾ ヤマハ M +22.494
5 33 M.メランドリ ドゥカティ B +26.957
6 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +28.369
7 5 C.エドワーズ ヤマハ M +29.780
8 24 T.エリアス ドゥカティ B +30.225
9 65 L.カピロッシ スズキ B +31.440
10 56 中野真矢 Honda B +35.969
11 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda M +36.246
12 52 J.トーズランド ヤマハ M +43.191
13 14 ランディ・デ・ピュニエ Honda M +43.442
14 21 J.ホプキンス カワサキ B +45.855
15 50 S.ギュントーリ ドゥカティ B +46.330
16 15 アレックス・デ・アンジェリス Honda B +50.593
17 13 A.ウェスト カワサキ B +1:05.593
RT 7 C.バーミューレン スズキ B +16Laps

250cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 36 M.カリオ KTM 48:12.217
2 4 青山博一 KTM +3.238
3 75 M.パシーニ アプリリア +13.811
4 58 M.シモンセリ ジレラ +18.474
5 6 A.デボン アプリリア +21.066
6 21 H.バルベラ アプリリア +25.158
7 72 高橋裕紀 Honda +29.990
8 14 ラタパーク・ウィライロー Honda +39.871
9 41 A.エスパルガロ アプリリア +48.344
10 55 H.ファウベル アプリリア +55.470

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 29 A.イアンノーネ アプリリア 46:02.275
2 63 M.ディ・ミリオ デルビ +3.355
3 1 G.タルマクシ アプリリア +3.451
4 44 P.エスパルガロ デルビ +14.028
5 17 S.ブラドル アプリリア +23.853
6 6 J.オリベ デルビ +31.962
7 60 M.ランセダー アプリリア +33.758
8 18 N.テロール アプリリア +34.696
9 35 R.デ・ローザ KTM +34.838
10 7 E.バスケス アプリリア +41.011

ポイントスタンディング

ライダー:MotoGP

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 ダニ・ペドロサ Honda 81
2 J.ロレンゾ ヤマハ 74
3 V.ロッシ ヤマハ 72
4 C.ストーナー ドゥカティ 56
5 L.カピロッシ スズキ 33
6 J.トーズランド ヤマハ 33
7 C.エドワーズ ヤマハ 31
8 ニッキー・ヘイデン Honda 29
9 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda 26
10 J.ホプキンス カワサキ 26
12 中野真矢 Honda 22
15 ランディ・デ・ピュニエ Honda 11
16 アレックス・デ・アンジェリス Honda 7

コンストラクター:MotoGP

順位 コンストラクター 総合ポイント
1 ヤマハ 90
2 Honda 81
3 ドゥカティ 56
4 スズキ 34
5 カワサキ 26

ライダー:250cc

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 M.カリオ KTM 82
2 M.パシーニ アプリリア 61
3 H.バルベラ アプリリア 49
4 高橋裕紀 Honda 46
5 青山博一 KTM 44
6 A.バウティスタ アプリリア 39
7 A.デボン アプリリア 34
8 M.シモンセリ ジレラ 33
9 A.エスパルガロ アプリリア 26
10 J.シモン KTM 23
13 ラタパーク・ウィライロー Honda 18

コンストラクター:250cc

順位 コンストラクター 総合ポイント
1 アプリリア 86
2 KTM 82
3 ジレラ 49
4 Honda 46
5 ヤマハ 1

ライダー:125cc

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 S.コルシ アプリリア 59
2 J.オリベ デルビ 50
3 N.テロール アプリリア 50
4 M.ディ・ミリオ デルビ 49
5 S.ブラドル アプリリア 48
6 S.ガデア アプリリア 32
7 A.イアンノーネ アプリリア 32
8 G.タルマクシ アプリリア 30
9 P.エスパルガロ デルビ 26
10 S.ボンジー アプリリア 25

コンストラクター:125cc

順位 コンストラクター 総合ポイント
1 アプリリア 100
2 デルビ 68
3 KTM 18

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