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リザルト
第3戦 ポルトガルGP 第3戦 ポルトガルGPview

トップタイムのペドロサ、2連勝に向けて好スタート。ヘイデンも4番手に

2008年4月11日(金)
1日目フリー走行
会場:エストリル・サーキット
天候:曇り/晴れ
気温:14℃
コースコンディション:ウエット/ドライ

ポルトガルGP1日目は、ウエットからドライへと変化する難しい路面コンディションの中で行われた。午前中1回目は、朝方まで降り続いた雨の影響でウエットからハーフウエットへ。午後2回目の走行は、路面こそドライとなったが、選手たちは強い風に悩まされた。その中で、ダニ・ペドロサがトップタイムをマーク、ニッキー・ヘイデンが4番手と、Repsol Honda Teamの両選手が好調なスタートを切った。

前戦スペインGPで今季初優勝を果たしたペドロサは、ウエットからハーフウエットとなる午前中の走行では、慎重な走りで16番手だったが、ドライコンディションとなった午後は一気にタイムを短縮、1番手に浮上した。今大会は、ライバルを圧倒する速さを見せた前戦スペインGPの状態でスタート。細かな調整だけで着実にタイムを短縮し、08年型RC212Vのさらなる進化と、2連勝への期待を膨らませた。

チームメートのヘイデンも、トップのペドロサから、わずか0.181秒差の4番手と好調なスタートを切った。ウエットでもドライでも順調にセットアップを進め、2年連続PPはもちろん、今季初表彰台、初優勝に向けて大きな手ごたえをアピールした。前戦スペインGPでは4位。表彰台には届かなかったが、スペインGP後に行った2日間のテストの成果が、今大会につながった

この日は、トップから1秒差以内に10台という接戦となった。その接戦の中で、MotoGPルーキーのアンドレア・ドヴィツィオーゾ(JiR Team Scot MotoGP)が6番手、中野真矢(Team San Carlo Honda Gresini)8番手、ランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)9番手と5台のHonda勢がトップ10入りを果たした。

エストリル・サーキットを得意とするドヴィツィオーゾは、開幕前から自信を見せていたが、ウエットでもドライでも快調にラップを刻んだ。前戦スペインGPで9位と上り調子の中野も、1回目3番手、午後の走行でも8番手と、ウエット、ドライともに好調な走りを見せた。デ・ピュニエは9番手。アレックス・デ・アンジェリス(Team San Carlo Honda Gresini)は14番手。ドヴィツィオーゾ、中野とともに、2日目でのポジションアップに期待をつないだ。

250ccクラスは、マルコ・シモンセリ(ジレラ)が暫定PP。Honda勢は、ラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT SAG)10番手、高橋裕紀(JiR Team Scot 250)11番手だった。午前中のフリー走行はハーフウエット。午後の予選はドライとなった。前戦スペインGPで今季初表彰台に立った高橋は、フリー走行7番手とまずまずのスタート。完全にドライになった午後の予選でさらにポジションを上げる予定だったが、低い気温と路面温度の中でタイヤの選択がうまくいかず、痛恨の転倒を喫して11番手に終わった。しかし、前戦スペインGPの好調な走りをキープしているだけに、2日目のばん回に自信を見せる。ウィライローはフリー走行12番手、予選でも10番手。明日、2日目の予選では今季ベストグリッドを狙う。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 1番手)

「スペインGPの状態でスタートしたが、ほとんど変更するポイントもなく順調にセッティングは進んだ。午前中の走行は、ドライからハーフウエットと、路面コンディションがどんどん変わり、セッション終盤にちょっとした問題もあって、走行を止めた。ドライになった午後の走行は、ここは天候が不安定なので、ドライになったときのためにレースに向けてタイヤテストに専念した。セッション終盤の数ラップは、エストリルのリズムを取り戻す走りができた」

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 4番手)

「すべてが順調で初日としてはすばらしい一日。いいスタートが切れた。まだ改善しなければならない部分はあるが、ウエット、ドライともにまずまずだった。今日はヘレスの状態からビッグチェンジする必要もなく、細かなセッティングをするだけでよかった。午前中は路面がどんどん乾いていったし、午後はところどころにウエットパッチがあり、風も強かった。明日もいい一日にしたい」

中野真矢(MotoGP 8番手)

「午前中は、ソフトのレインタイヤでスタートして、路面が乾き始めてからミディアムに換えた。ライン上が乾いていってもタイヤのパフォーマンスは落ちなかったし、最後まで気持ちよく走れた。午後の走行は、午前中ほど順位はよくなかったが、安定したタイムで走れたし、確実にタイムを上げていくことができた。今日は気温が低く、タイヤの選択がシビアだった。このサーキットは好きだが、これまであまりいい思い出がない。2日目も確実にセットアップを進め、どんな天候でもいい成績を残せるようにしたい」

山野一彦|Repsol Honda Team 監督

「予想通り不安定な天候になったが、ダニ、ニッキーともに、予想以上に順調な一日だった。午前中のウエットは、予想よりも路面が乾くのが早く、硬めのレインタイヤを用意していなかったのでタイムを上げていくことができなかった。しかし、結果的にいいテストになったと思う。ドライになった午後は、スペインGPのセッティングをベースに、ファインセッティングを行った。今回は大きな変更もなく、タイヤの選択もバイクのセットアップも順調に進んでいる」

高橋裕紀(250cc 11番手)

「午前中のフリー走行も午後の予選もフィーリングはよかった。すごく気持ちよく走れていたのだが、予選では、硬めのタイヤを選んだのが失敗して、フロントから転んでしまった。その後、2号車で走ったが、2号車のセッティングも悪いことが確認できてよかった。ポジションは11位とよくないが、内容は悪くない。明日はタイムを出せると思う」

1日目総合リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 2 ダニ・ペドロサ Honda M 1:38.507
2 46 V.ロッシ ヤマハ B +0.040
3 5 C.エドワーズ ヤマハ M +0.125
4 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +0.181
5 48 J.ロレンゾ ヤマハ M +0.361
6 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda M +0.664
7 1 C.ストーナー ドゥカティ B +0.695
8 56 中野真矢 Honda B +0.802
9 14 ランディ・デ・ピュニエ Honda M +0.825
10 21 J.ホプキンス カワサキ B +0.967
11 65 L.カピロッシ スズキ B +1.084
12 7 C.バーミューレン スズキ B +1.439
13 52 J.トーズランド ヤマハ M +1.548
14 15 アレックス・デ・アンジェリス Honda B +2.526
15 33 M.メランドリ ドゥカティ B +2.605
16 13 A.ウェスト カワサキ B +3.065
17 50 S.ギュントーリ ドゥカティ B +3.368
18 24 T.エリアス ドゥカティ B +4.755

予選1リザルト

250cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 58 M.シモンセリ ジレラ 1:41.427
2 6 A.デボン アプリリア +0.047
3 36 M.カリオ KTM +0.166
4 19 A.バウティスタ アプリリア +0.376
5 75 M.パシーニ アプリリア +0.377
6 60 J.シモン KTM +0.762
7 21 H.バルベラ アプリリア +0.933
8 4 青山博一 KTM +1.118
9 12 T.ルティ アプリリア +1.165
10 14 ラタパーク・ウィライロー Honda +1.327
11 72 高橋裕紀 Honda +1.342

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 63 M.ディ・ミリオ デルビ 1:47.990
2 18 N.テロール アプリリア +0.367
3 60 M.ランセダー アプリリア +0.379
4 24 S.コルシ アプリリア +0.417
5 71 小山知良 KTM +0.791
6 11 S.コルテセ アプリリア +0.805
7 33 S.ガデア アプリリア +0.876
8 1 G.タルマクシ アプリリア +0.914
9 6 J.オリベ デルビ +1.045
10 29 A.イアンノーネ アプリリア +1.090

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