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リザルト
第2戦 スペインGP 第2戦 スペインGPview

ペドロサ地元Vに向けて2番手。ヘイデンも2列目4番手から決勝に挑む

2008年3月29日(土)
予選
会場:ヘレス・サーキット
天候:晴れ
気温:27℃
コースコンディション:ドライ

スペインGP予選は、地元グランプリ制覇に闘志を燃やすスペイン人同士のPP争いとなり、ホルヘ・ロレンゾ(ヤマハ)がPPを獲得、ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が2番手と、ヘレス・サーキットに集まった大観衆を喜ばせた。3番手にはコーリン・エドワーズ(ヤマハ)が続き、2列目4番手にニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)、6番手にランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)と、Honda勢の3選手が好グリッドを獲得した。以下、Honda勢は、中野真矢(Team San Carlo Honda Gresini)が11番手、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(JiR Team Scot MotoGP)が13番手、アレックス・デ・アンジェリス(Team San Carlo Honda Gresini)が14番手から追い上げのレースに挑む。

2日連続で快晴となったヘレス・サーキット。最高気温はMotoGPクラスの予選セッションで25℃。最後の予選セッションとなった250ccクラスでは27℃まで上昇。一足早く夏を感じさせる陽気となり、コース上でも熱いアタック合戦が繰り広げられた。

初日5番手のペドロサは、2日目のフリー走行でも順調にタイムを短縮し、トップタイムをマークした。2日間3回の総合順位で2番手と、すべてが順調だった。決勝に向けてタイヤの選択もほぼ決まり、ロングランもこなした。注目の予選では、右手のケガのためにほとんどウインターテストができなかったハンディキャップを感じさせない快走を見せて、今季初となるフロントローを獲得。右手の回復に合わせて、キレのある走りが復活した。

ヘイデンも順調に2日間のメニューを消化。初日4番手、2日目のフリー走行では3番手と好調をキープ。総合タイムでは5番手だったが、セッション毎に確実にタイムを短縮していく。予選でも2列目4番手タイムをマークした。ヘイデンは、車体のセッティングが順調に進み、タイヤの選択も終えた。ヘレスでは、一昨年の大会で3位表彰台に立っている。今年はスペインGP2回目の表彰台と今季初優勝を狙う。

ウインターテストで好調な走りを見せていたデ・ピュニエは6番手と、開幕戦カタールGPに続いて、2戦連続2列目から決勝に挑む。開幕戦カタールGPでは、予選5番手から決勝で9番手へとポジションを落とした。今大会で雪辱を果たすため、決勝に向けて闘志を燃やしている。

初日13番手の中野は、わずかにポジションを上げて11番手。ウインターテストでは、予選用タイヤでタイムを更新できないという課題を抱えていたが、今大会、ブリヂストンが投入した新しい予選用タイヤの効果で大きくタイムを更新した。目標とするトップ6には届かなかったが、「次につながる予選」と手ごたえをアピール。決勝ではトップ6を目指す。  

初日7番手とまずまずのスタートを切ったドヴィツィオーゾは、3回目のフリー走行でも7番手をキープ。しかし、予選タイヤのアタックが不発に終わり13番手にダウン。初日10番手のデ・アンジェリスも予選で転倒を喫し、14番手へとダウン。ともに決勝は追い上げのレースとなる。

250ccクラスは、アルバロ・バウティスタ(アプリリア)がPPを獲得。初日10番手の高橋裕紀(JiR Team Scot 250)は、0.363秒タイムを短縮するも11番手で予選を終えた。250ccクラスも、トップから1秒差以内に12台という大接戦となった。その接戦の中で11番手につけた高橋の追い上げのレースに期待。初日17番手のラタパーク・ウィライロー(Thai Honda PTT SAG)は、0.262秒タイムを短縮するも、厳しい接戦の中で19番手にダウン。決勝では目標のトップ10を目指す。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 2番手)

「今日の結果に満足している。08年型RC212Vでは、予選用タイヤで走ったことがほとんどなかったが、今日はパフォーマンスをうまく引き出すことができた。正直、2番手までタイムを上げられるとは思っていなかった。それがフロントローを獲得することができてうれしい。昨日抱えていたいくつかの課題も解消することができたし、セットアップは順調だった。決勝に向けてタイヤの選択もほぼ決まった。明日は13万人以上のファンが集まると思う。ヘレスのムードは最高。決勝は、いいスタートを切ることが重要になる」

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 4番手)

「昨日からセットアップは進んだ。予選でもまずまずの走りだったが、自分より速いタイムを出した選手が何人もいた。今日はフロントのフィーリングが改善されたので、いいリズムで走ることを心がけた。タイヤとバイクのコンビネーションも悪くなかった。ミシュランの予選用タイヤは本当にすばらしかった。ただ、今日は気温も路面温度も上がり、自分の選んだフロントタイヤが合わなかったようだ。明日のウオームアップでセットアップを進め、さらにペースを上げられるようにしなくてはいけない。ヘレスのレースは、いつも興奮させられる。決勝レースが楽しみだ」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 6番手)

「今日の結果にはとても満足している。午前中のフリー走行でセッティングが決まり、とても気持ちよく走れるようになった。リアのトラクション不足も解消し、ペースを上げることもできた。予選用タイヤのフィーリングもよかった。しかし、クリアラップをとるのが難しかった。最後のアタックで転んでしまったが、2列目までに並ぶという目標を果たせてうれしい。決勝では、いい走りをしたい」

中野真矢(MotoGP 11番手)

「11番手というポジションには不満だが、内容は悪くなかった。昨日抱えていたフロントの問題も、今日はかなり改善された。レース用タイヤのペースも上げることができたし、予選用タイヤのアタックでもタイムを更新した。ウインターテストでは、予選用タイヤで一発が出ないという課題を抱えていたので、その点では大きく前進した。決勝は、いいスタートをきってトップグループについていきたい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 13番手)

「決勝に向けて厳しいグリッドになったのが残念。レース用タイヤでは、安定したペースで走ることができた。タイヤの選択も決まり、セットアップは順調だった。コーナーの進入でもう少しスピードを上げたかったが、レースに大きな影響はないと思っていた。しかし、13番グリッドになったことで、いいスタートをきってトップグループを見失わないようにしなければいけない。ヘレスは追い越しが難しいからね。最後まであきらめず全力を尽くしたい」

アレックス・デ・アンジェリス(MotoGP 14番手)

「予選で転んでしまい、本当にがっかりした。転ぶまではタイムを更新していただけに残念だ。とにかく、いいグリッドを得ようと思っていた。転んだのはハイスピードコーナーでフロントからだった。全体的にフィーリングはよかったが、今日の転倒の原因を調べて問題を解決しなくてはいけない」

山野一彦|Repsol Honda Team 監督

「昨日から引き続き決勝に向けてのセットアップに集中した。ダニは昨日、今日と順調にセットアップが進み、決勝に向けてタイヤの選択もほぼ決まった。手ごたえある2日間だった。感触は悪くなさそうだ。予選用タイヤのアタックでも、大きく前進することができた。08年型のマシンでダニは、予選用タイヤできちんとアタックしたことがなかった。それを思えば、今日の結果には満足している。ニッキーも、決勝に向けて順調だった。ダニに比べればアベレージで足りない部分はあるが、本番に強い選手なので、決勝を楽しみにしている。PPを獲得したロレンゾのアベレージは速いが、2人ともついていけると思うしチャンスはある。決勝が楽しみだ」

高橋裕紀(250cc 11番手)

「昨日に比べてフィーリングがよくなった。開幕戦カタールから昨日まで、細かなアジャスト程度で走り込みに専念してきた。今日はヘッドパイプを手前に引いたのだが、より自分の好みに仕上がった。タイヤの持ちも今日は改善された。順位は11番手だが、レース用タイヤでベストが出せたし、決勝に向けて自信はある。いいスタートをきって優勝争いに加わりたい」

予選リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 48 J.ロレンゾ ヤマハ M 1:38.189
2 2 ダニ・ペドロサ Honda M +0.600
3 5 C.エドワーズ ヤマハ M +0.765
4 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +0.872
5 46 V.ロッシ ヤマハ B +0.875
6 14 ランディ・デ・ピュニエ Honda M +0.933
7 1 C.ストーナー ドゥカティ B +1.097
8 52 J.トーズランド ヤマハ M +1.145
9 21 J.ホプキンス カワサキ B +1.250
10 65 L.カピロッシ スズキ B +1.295
11 56 中野真矢 Honda B +1.370
12 7 C.バーミューレン スズキ B +1.515
13 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda M +1.578
14 15 アレックス・デ・アンジェリス Honda B +1.848
15 13 A.ウェスト カワサキ B +1.899
16 24 T.エリアス ドゥカティ B +2.097
17 50 S.ギュントーリ ドゥカティ B +2.750
18 33 M.メランドリ ドゥカティ B +2.838

250cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 19 A.バウティスタ アプリリア 1:43.071
2 36 M.カリオ KTM +0.040
3 6 A.デボン アプリリア +0.215
4 12 T.ルティ アプリリア +0.525
5 60 J.シモン KTM +0.558
6 4 青山博一 KTM +0.569
7 21 H.バルベラ アプリリア +0.677
8 15 R.ロカテッリ ジレラ +0.752
9 58 M.シモンセリ ジレラ +0.850
10 75 M.パシーニ アプリリア +0.864
11 72 高橋裕紀 Honda +0.951
19 14 ラタパーク・ウィライロー Honda +2.682

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 38 B.スミス アプリリア 1:47.587
2 18 N.テロール アプリリア +0.454
3 17 S.ブラドル アプリリア +0.483
4 1 G.タルマクシ アプリリア +0.526
5 24 S.コルシ アプリリア +0.541
6 51 S.ボンジー アプリリア +0.559
7 63 M.ディ・ミリオ デルビ +0.578
8 45 S.レディング アプリリア +0.728
9 99 D.ウェッブ アプリリア +0.746
10 35 R.デ・ローザ KTM +0.758

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