アッセンは天候が不安定で、変わりやすいコンディションが選手たちを悩ませるサーキットとして知られている。この日も朝方の雨の影響で、125ccクラスのフリー走行はウエットからドライへと移り変わるコンディションで行われた。天候が徐々に回復し、MotoGPクラスのフリー走行までには、時折り青空がのぞくまずまずのコンディションとなった。
昨年、大幅なコース改修を受ける以前のアッセンは、1周5.997km、23のコーナーを持つ難コースだった。しかし、改修後の新コースは1周4.555kmと短くなり、コーナーの数も17に減った。最長ストレートも970mから560mへ短縮。旧コースの平均速度は180km/hを超えていたが、新コースは160km/h台に抑えられた。
その新コースで行われた昨年の大会では、ニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)が優勝し、チームメートのダニ・ペドロサが3位というすばらしいリザルトを残している。今年もヘイデンが3番手、ペドロサが5番手と、2年連続の制覇に向けてまずまずのスタートをきった。
以下、Honda勢は、中野真矢(KONICA MINOLTA Honda)9番手、カルロス・チェカ(Honda LCR)13番手、マルコ・メランドリ(Team
Honda Gresini)16番手、トニ・エリアス(Team Honda Gresini)17番手、Hondaエンジンを搭載するKR212Vに乗るカーティス・ロバーツ(Team
Roberts)は19番手だった。
オランダGPの2連覇を狙うヘイデンは、1回目フリー走行で3番手、2回目フリー走行も3番手。総合でも3番手と順調なスタートをきった。前戦イギリスGPでは、今季最高位の予選4番手から決勝に挑み、惜しくも転倒を喫したが上り調子をアピール。今大会も復活を感じさせるスタートとなった。
ペドロサは5番手で初日を終えた。前戦で予選3番手からスタートするも、タイヤを消耗したためにペースが上がらず、8位と悔しいレースとなった。その雪辱に燃える今大会では、アッセンの不安定な天候を考慮し、初日からセットアップに集中した。
中野真矢も午前、午後を通じて車体のセットアップに集中し9番手。13番手のチェカまでが、トップから1秒差以内という大接戦となった。メランドリは16番手。17番手に終わったエリアスは、1回目フリー走行で転倒して左足大腿骨を負傷し、今大会を欠場することになった。
250ccクラスは、ホルヘ・ロレンゾ(アプリリア)が暫定PPを獲得。Honda勢は、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Scot Racing Team)が2番手、フリアン・シモン(Repsol
Honda 250)9番手、青山周平(Repsol Honda 250)14番手、高橋裕紀(Scot Racing Team)15番手だった。前戦で今季2勝目を挙げたドヴィツィオーゾは、フリー走行6番手から予選で2番手に浮上。今季3勝目に向けて好スタートをきった。青山はセッション終盤に転倒を喫して14番手。高橋裕紀はセッティングが決まらず15番手に終わったが、明日のばん回を狙う。
125ccクラスは、マティア・パシーニ(アプリリア)が暫定PPを獲得。マイク・ディ・ミリオ(Honda)は16番手、エスティーブ・ラバト(Honda)は19番手だった。ブラッドリー・スミスはフリー走行中に他車と接触して転倒し、左手と左足を負傷。今大会を欠場することになった。 |