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ROUND
#08
JUNE 24, 2007
リザルト ポイント

天候に翻弄されながら、ペドロサ8位、メランドリ10位

第8戦 イギリスGP

2007年6月24日(日)・決勝
会場:ドニントンパーク・サーキット
気温:14℃
天候:雨/曇り
コースコンディション:ウエット/ドライ
観客:8万4785人(3日間13万2435人)

第8戦イギリスGPは、ウエットで始まり、終盤、ライン上が乾くという難しいコンディションとなり、今季初優勝の期待が寄せられたHonda勢は、厳しい戦いを強いられた。

第8戦 イギリスGP

2戦連続フロントローとなる予選3番手から決勝に挑んだダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、好スタートからオープニングラップを制し、4周目までトップを快走した。しかし、ライン上が乾き始めてからペースが上がらず、終盤は厳しい戦いとなり、最終的に8位でフィニッシュした。

予選9番手からスタートしたマルコ・メランドリ(Team Honda Gresini)は、好スタートを切るも、序盤にペースを上げられずじりじり後退。路面が乾き始めた中盤以降、すばらしいラップタイムを刻んだが、序盤の遅れが影響して、惜しくも10位に終わった。12位のトニ・エリアス(Team Honda Gresini)も、序盤にペースを上げられず、さらにコースアウトを喫して大きく遅れた。路面が乾き始めてからは快調にタイムを上げ、終盤はファステストラップを叩き出すも、悔しい結果に終わった。

その後方では、カーティス・ロバーツ(Team Roberts)が、Hondaエンジンを搭載するKR212Vで13位。イタリア、カタルニアに続く3戦目の出場で初ポイントを獲得した。予選11番手から決勝に挑んだ中野真矢(KONICA MINOLTA Honda)は、ウエットコンディションではまずまずの走りを見せたが、路面が乾き始めてからペースが上がらず14位に終わった。

今季予選最高位の4番手からスタートしたニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)は、序盤トップグループの後方につけたが、5周目に痛恨の転倒を喫して優勝争いから脱落した。その後、再スタートを切ってファンを沸かせたものの、17位フィニッシュに終わった。今季初表彰台、初優勝の期待は、昨年優勝している次戦オランダGPへ持ち越すことになった。

250ccクラスは、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Scot Racing Team)が今季2勝目を挙げた。以下、Honda勢は、高橋裕紀(Scot Racing Team)が4位、青山周平(Repsol Honda 250)5位。フリアン・シモン(Repsol Honda 250)7位と、RS250RWに乗る4選手がトップ10内でフィニッシュした。

3クラスの中で、最も激しい雨の中で行われた250ccクラス。ドヴィツィオーゾ、アレックス・デ・アンジェリス(アプリリア)、ホルヘ・ロレンゾ(アプリリア)の3選手による優勝争いは、中盤にロレンゾが転倒で脱落、トップを走っていたデ・アンジェリスもドヴィツィオーゾの追撃のプレッシャーに屈する形で終盤に転倒する厳しい戦いとなった。

第3戦トルコGP以来、5戦ぶりに優勝を飾ったドヴィツィオーゾは、ノーポイントに終わった総合首位のロレンゾとの差を11点とし、念願のタイトル獲得に一歩前進した。2位には、転倒再スタートしたデ・アンジェリス。3位に青山博一(KTM)、その青山博一とし烈な戦いを繰り広げた高橋が、今季最高位の4位でフィニッシュした。高橋は、昨年の最終戦で骨折した右足と今季中国GPで骨折した左腕が完治していない状態だが、上り調子をアピールした。その後方では、青山周平も今季最高位の5位でフィニッシュ。転倒で3位争いから脱落したシモンも、再スタートを切って7位フィニッシュと健闘した。

125ccクラスは、マティア・パシーニ(アプリリア)が優勝。トップグループで健闘したマイク・ディ・ミリオ(Honda)が6位、地元大会に闘志を燃やしたブラッドリー・スミス(Honda)が7位でフィニッシュした。

今大会、MotoGPクラスと125ccクラスで表彰台に立てなかったHonda勢だが、2週連続開催となる次戦オランダGPでの巻き返しに期待したい。

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COMMENT

コメント

Dani Pedrosa ダニ・ペドロサ(MotoGP 8位)
  「序盤はすべてが順調だった。リードすることもできたし、快調だった。しかし、路面が乾き始めてからは、リアにソフトのタイヤを選んだこともあって、ペースをキープすることができなかった。中盤は、(ランディ)デ・ピュニエ(カワサキ)についていくことにしたのだが、終盤は(アレックス)バロス(ドゥカティ)とのバトルになり、抑えることができなかった。今回はいい仕上がりだったし、本当に期待外れの結果に終わった。ケーシー(ストーナー、ドゥカティ)が勝ったことで、ポイント差が開いたことも残念だった。次のレースで巻き返さなければいけない」
Marco Melandri マルコ・メランドリ(MotoGP 10位)
「ウオームアップでフロントのフィーリングを改善することができた。しかし、リアは変わらなかった。スタートして、路面が濡れているときは、思うように走れず苦労した。しかし、乾き始めてからは、いい感じで走ることができた。最終ラップには1分41秒4までタイムを上げることができたので、残念な結果だった」
Toni Elias トニ・エリアス(MotoGP 12位)
「厳しいレースで、期待したようなレースにはならなかった。今日は、タイヤの温度が上がるまでグリップしなくて大変だった。特にブレーキングがうまくいかず、そこで大きくタイムロスしたし、ポジションを上げることもできなかった。しかし、路面が乾き始めてからは、ペースを上げることができた。次に向けて、いいデータを収集することができたと思う」
Kurtis Roberts カーティス・ロバーツ(MotoGP 13位)
「ウオームアップで転んでしまい、決勝では自信を取り戻すのに、2〜3周かかってしまった。中盤は、中野とメランドリを捕らえることができたし、フィーリングもよかった。しかし、ラインが乾き始めてからは、スライドが激しくなって、厳しい走りを強いられた。それからは、タイヤを冷やすために濡れているところを見つけながら走ることにした。終盤は、完走することに全力を尽くした」
Shinya Nakano 中野真矢(MotoGP 14位)
「スタートはまずまずだったし、そのグループについていこうと思った。しかし、乾き始めてからペースが上げられず、苦しい走りになった。今日は、ソフトのレインを選択したのだが、今日のようなコンディションには、ソフトは軟らか過ぎたのかもしれない。10周を過ぎてからは、一気にペースが落ちた。今日は、もう少し上の順位でフィニッシュしたかったが、最後は、完走しようとがんばった」
Nicky Hayden ニッキー・ヘイデン(MotoGP 17位)
「序盤、バイクの状態はとてもよかったし、しばらくペースを抑えていた。ケーシー(ストーナー)が抜いていったときも、それほど速くは感じなかったし、楽しく走ることができたのだが、バックストレートに出る上りのコーナーでフロントから転んでしまった。そのコーナーでは、ほかの選手よりブレーキングがよかったし何台も抜くことができていた。転倒したことで、戦いから脱落したが、再スタートすることができたのでレースに復帰した。結果を残せなかったことは残念だが、ドライだった土曜日にいい走りができたし、ウエットでもいい感じで走ることができたのは、大きな収穫だった」
Carlos Checa カルロス・チェカ(MotoGP リタイア)
「いい感じで走ることができた。4周目にメランドリを抜いてペースを上げようと思ったときに、8コーナーでフロントから転んでしまった。たぶん、ブレーキを掛け過ぎたのだと思う。土曜日のドライコンディションではいい走りができていたからね。雨のレースになって本当に残念だった。今日のレースのことは忘れたい」
Makoto Tanaka 田中誠
Repsol Honda Team 監督
「完敗だった。ニッキーは、この数戦、確実に調子を上げていたし、今回は今年になって一番の状態だった。スタートもよく、確実にポジションを上げていた。しかし、ペースアップした瞬間に転んでしまった。いい走りをしていただけに、残念な結果だった。ダニも、スタートはよかったし、濡れているコンディションではすばらしいペースだった。しかし、路面が乾き始めてからは、リアタイヤがうまく機能しなかったようだ。雨が降り続いていたら、違う結果だったかもしれない。もし、ドライでレースをすることができていたなら、2人ともに期待したリザルトを残してくれたはずだ。残念な結果に終わったが、次のオランダでは、いいレースをしたい」
Andrea Dovizioso アンドレア・ドヴィツィオーゾ(250cc 優勝)
「今日は本当に厳しいレースだった。すごくスリッピーで、グリップはないも同然だった。デ・アンジェリスについていくのは大変だったし、最後まで限界で走った。正直、あれ以上、速く走るのは無理だった。デ・アンジェリスが後半、自分を引き離そうとしてペースを上げて転んでいることから、彼も限界だったんだと思う。結果的に自分は転ばず、勝つことができた。チャンピオンシップにとっても、今日は重要なレースだった。勝てて本当にうれしい」
Yuki Takahashi 高橋裕紀(250cc 4位)
「表彰台に立てず残念だった。終盤、(青山)博一君との差は縮まっていたし勝負できると思った。しかし、周回遅れが絡んで遅れ、それを取り戻そうとミスをした。最後はもう少しだったし、悔しいレースだった。しかし、今日は3位争いができたし、内容はよかった。難しいレースだったけれど、今年のベストリザルトだ。自分にとっても大きなプラスになった。今日は、朝のウオームアップのあと、決勝ではちょっとセッティングを変えた。それもよかった」
Shuhei Aoyama 青山周平(250cc 5位)
「朝のウオームアップは、いいフィーリングで走ることができた。しかし、レースでは、フロントのセッティングが固すぎたようで、高速セクションでペースを上げられなかった。兄(青山博一)と裕紀、フリアンのグループにいたけれど、後れてしまった。今回は、金曜日、土曜日と転んでいるし、本当は表彰台を狙いたかったけれど、完走しようと思った。最終ラップは(ミカ)カリオ(KTM)を抜こうと思っていたら、目の前で転んで自分も転びそうになった。ちょっと不完全燃焼の走りだったけれど、今年の自己ベストでフィニッシュできてよかった」
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RESULT × POINT

決勝リザルト

MotoGP
ROUND
#08
JUNE 24, 2007
順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 27 C.ストーナー ドゥカティ B 51:40.739
2 5 C.エドワーズ ヤマハ M +11.768
3 71 C.バーミューレン スズキ B +15.678
4 46 V.ロッシ ヤマハ M +21.827
5 21 J.ホプキンス スズキ B +35.518
6 14 R.デ・ピュニエ カワサキ B +36.474
7 4 A.バロス ドゥカティ B +38.094
8 26 ダニ・ペドロサ Honda M +38.992
9 66 A.ホフマン ドゥカティ B +39.239
10 33 マルコ・メランドリ Honda B +1:01.526
11 13 A.ウェスト カワサキ B +1:06.486
12 24 トニ・エリアス Honda B +1:34.074
13 80 カーティス・ロバーツ KR212V M +1Lap
14 56 中野真矢 Honda M +1Lap
15 6 玉田誠 ヤマハ D +2Laps
16 50 S.ギュントーリ ヤマハ D +2Laps
17 1 ニッキー・ヘイデン Honda M +4Laps
RT 65 L.カピロッシ ドゥカティ B +6Laps
RT 7 カルロス・チェカ Honda M +26Laps
250cc
 
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 34 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda 48:40.173
2 3 A.デ・アンジェリス アプリリア +22.102
3 4 青山博一 KTM +1:03.137
4 55 高橋裕紀 Honda +1:03.370
5 73 青山周平 Honda +1:25.269
6 36 M.カリオ KTM +2:07.333
7 60 フリアン・シモン Honda +1Lap
8 8 R.ウィライロー Honda +1Lap
9 45 D.リンフット アプリリア +1Lap
10 17 K.アブラハム アプリリア +1Lap
125cc
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 75 M.パシーニ アプリリア 41:49.049
2 71 小山知良 KTM +3.253
3 55 H.ファウベル アプリリア +5.094
4 33 S.ガデア アプリリア +6.781
5 6 J.オリベ アプリリア +7.212
6 63 M.ディ・ミリオ Honda +7.335
7 38 B.スミス Honda +13.505
8 35 R.デ・ローザ アプリリア +13.885
9 22 P.ニエト アプリリア +14.367
10 24 S.コルシ アプリリア +26.672
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ポイントスタンディング

ライダー:MotoGP
 
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 C.ストーナー ドゥカティ 165
2 V.ロッシ ヤマハ 139
3 ダニ・ペドロサ Honda 106
4 C.バーミューレン スズキ 88
5 J.ホプキンス スズキ 83
6 マルコ・メランドリ Honda 81
7 C.エドワーズ ヤマハ 65
8 A.バロス ドゥカティ 60
9 L.カピロッシ ドゥカティ 57
10 トニ・エリアス Honda 49
12 ニッキー・ヘイデン Honda 41
14 中野真矢 Honda 21
15 カルロス・チェカ Honda 20
21 ケニー・ロバーツJr. KR212V 4
22 カーティス・ロバーツ KR212V 3
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コンストラクター:MotoGP
 
順位 コンストラクター 総合ポイント
1 ドゥカティ 168
2 ヤマハ 146
3 Honda 133
4 スズキ 111
5 カワサキ 49
6 KR212V 7
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ライダー:250cc
 
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 J.ロレンゾ アプリリア 153
2 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda 142
3 A.デ・アンジェリス アプリリア 135
4 A.バウティスタ アプリリア 100
5 H.バルベラ アプリリア 71
6 フリアン・シモン Honda 61
7 T.ルシ アプリリア 56
8 M.カリオ KTM 50
9 青山周平 Honda 48
10 青山博一 KTM 42
12 高橋裕紀 Honda 35
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コンストラクター:250cc
 
順位 コンストラクター 総合ポイント
1 アプリリア 190
2 Honda 142
3 KTM 66
4 ジレラ 41
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ライダー:125cc
 
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 H.ファウベル アプリリア 118
2 G.タルマクシ アプリリア 115
3 L.ペセック デルビ 94
4 S.ガデア アプリリア 92
5 小山知良 KTM 88
6 S.コルシ アプリリア 86
7 J.オリベ アプリリア 63
8 B.スミス Honda 63
9 P.エスパルガロ アプリリア 57
10 M.パシーニ アプリリア 41
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コンストラクター:125cc
 
順位 コンストラクター 総合ポイント
1 アプリリア 190
2 デルビ 102
3 KTM 91
4 Honda 76
MORE
   
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