MotoGPクラスでトップタイムをマークしたのは、ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)。午前中の1回目フリー走行では、やや汚れた路面に苦労しながらも快調にラップを刻み、トップタイムをマークした。時折り強い雨に見舞われた午後の2回目フリー走行では、ウエットコンディションのフィーリングを確認するために、9周で走行をきり上げた。前戦フランスGPでは、これまで苦手としていた雨のレースで4位入賞を果たして大きな自信を得ているだけに、明日の予選ではドライでもウエットでも、今季2回目のポールポジション獲得が期待される。
前戦で今季2回目のフロントローを獲得したカルロス・チェカ(Honda LCR)は、今大会も好調なスタートをきった。ドライコンディションで行われた1回目フリー走行で5番手。ウエットコンディションとなった2回目フリー走行では、走行を切り上げるまでトップタイムを刻んだ。その後、路面のコンディションがよくなったことで最終的に12番手までポジションを下げたが、ドライ、ウエットともに好調な走りを披露。痛恨の転倒を喫した前戦の雪辱を果たすために、闘志を燃やしている。
6番手は、過去2戦を転倒リタイアで終えているトニ・エリアス(Team Honda Gresini)。午後のフリー走行は11番手に終わったが、気合の入った走りを披露し、明日の予選で好位置を狙う。
以下、Honda勢は、ニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)が8番手、マルコ・メランドリ(Team Honda Gresini)が12番手、中野真矢(KONICA MINOLTA Honda)が14番手と続いた。Hondaエンジンを搭載するKR212Vのケニー・ロバーツJr.(Team Roberts)は19番手、同じくカーティス・ロバーツは20番手だった。
ヘイデンは1回目のフリー走行は8番手とまずまずだったが、2回目のフリー走行は14番手。この日はニューパーツのテストに取り組んでいたが、雨のためにメニューを消化できないまま一日を終えた。メランドリは今大会からニュースペックのシャシーで走行したが、午後の雨のためにセットアップを明日に持ち越した。中野は1回目で14番手、2回目を15番手で終え、明日のポジションばん回に備える。車体の開発に集中するTeam Robertsは、今大会からロバーツJr.の弟のカーティスを加えた2人体制を敷き、後半戦の巻き返しに向けて精力的にテストを行った。
250ccクラスは、アレックス・デ・アンジェリス(アプリリア)が暫定PPを獲得。Honda勢は、地元イタリアGPの制覇に闘志を燃やすアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Scot Racing Team)が3番手。また、250ccルーキーのユージン・ラバティが今季最高位となる8番手、フリアン・シモン(Repsol Honda 250)が9番手と、3人がトップ10に名を連ねた。青山周平(Repsol Honda 250)は中国GPで痛めた右ヒザが完治していないため、ウエットとなった予選では慎重に走り18番手。また、中国GPの予選で転倒して左腕を負傷し、欠場が続いていた高橋裕紀(Scot Racing Team)が今大会から復帰。午前のフリー走行は15番手とまずまずだったが、予選は慎重を期してキャンセル。明日の天候回復を待つことになった。
125ccクラスの予選は開始直後に豪雨に見舞われ、トップタイムから107%の基準タイムをクリアしたのが33台中10台のみという大荒れのセッションとなった。暫定PPを獲得したのはヘクター・ファウベル(アプリリア)。Honda勢は、マイク・ディ・ミリオが2番手、ジョイ・リットジェーンが5番手、ディノ・ロンバルディが9番手。有力選手のほとんどが基準タイムを超えておらず、仕切り直しとなる明日の予選での活躍が注目される。 |