その厳しい戦いを制したのは、クリス・バーミューレン(スズキ)。バーミューレンを激しく追ったマルコ・メランドリ(Team Honda Gresini)が今季初表彰台となる2位。3位にケーシー・ストーナー(ドゥカティ)とブリヂストン勢が表彰台を独占した。その後方では、序盤に15番手までポジションを落としたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が猛烈な追い上げを見せ、ミシュラン勢最上位の4位でフィニッシュした。
この日は、ドライからウエットになる難しいコンディション。今季2回目のフロントローから好スタートを切り、トップグループにからんだカルロス・チェカ(Honda LCR)は7周目、2列目6番手から決勝に挑んだトニ・エリアス(Team Honda Gresini)は13番手を走行中の8周目、中野真矢(KONICA MINOLTA Honda)は11番手を走行中の21周目に濡れた路面で転倒、リタイアに終わった。ウエットコンディションの中で猛烈な追い上げを見せて4番手に浮上したニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)も、残り3周となった26周目に痛恨の転倒を喫してリタイア。Hondaエンジンを搭載するKR212Vのケニー・ロバーツJr.(Team Roberts)も、ラスト2周でトラブルが発生してリタイアとなった。
今季初表彰台となったメランドリは、ドライコンディションだった序盤は5番手を走行。雨が強くなりレインタイヤを装着したマシンにチェンジしてから2番手に浮上。トップを走るバーミューレンを激しく追撃したが、惜しくも届かなかった。メランドリは、昨年に続くフランスGP2連覇は果たせなかったが、今季初表彰台に満面の笑み。総合4位は変わらずも、トップ3人とのポイント差を縮め、これからの反撃に期待が膨らむ。
予選10番手から決勝に挑んだペドロサは、スタートで大きく遅れたが、すかさずトップグループに追いつく好走を披露。ウエットコンディションになりマシンをチェンジしてからも追撃を緩めず、ミシュラン勢最上位となる4位でフィニッシュ。これまで苦手だった雨のレースで4位になり、大きな自信を得ることに成功した。
この日は19台が出場して、完走12台中同一ラップが8位までというサバイバルレースとなった。5台のHonda勢が残念なリタイアに終わったが、次戦の巻き返しが期待される。
250ccクラスは、ホルヘ・ロレンゾ(アプリリア)が優勝。中盤に首位に立ったアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Scot Racing Team)は、ロレンゾとの接触でブレーキに問題を抱えて惜しくも2位。その後方で4位争いを演じたフリアン・シモン(Repsol Honda 250)が、今季最高位となる5位でフィニッシュした。前戦、中国GPの転倒で右足を負傷している青山周平(Repsol Honda 250)は、6位争いに加わる熱走を見せ9位と健闘した。今大会、惜しくも優勝を逃したドヴィツィオーゾだが、第2戦から4戦連続で表彰台に立ち、総合2位をキープ。今季最高位を獲得したシモンは総合7位から6位へ、青山周平も総合12位から11位へとそれぞれポジションを上げた。
125ccクラスは、セルジオ・ガデア(アプリリア)が優勝。16歳のルーキー、ブラッドリー・スミス(Honda)が、予選2番手から4台による優勝争いに加わり、初表彰台となる3位でフィニッシュした。 |