今大会は、フロントローから好スタートを切ったバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)とジョン・ホプキンス(スズキ)、2列目からトップグループに加わったケーシー・ストーナー(ドゥカティ)が序盤からダッシュ。2周目に首位に立ったストーナーがロッシとの戦いを制して優勝を飾り、続くロッシ、ホプキンスの順で表彰台に立った。
その3人のトップグループに加わろうと、ペドロサとメランドリがバトルを繰り広げながら追撃した。しかし、ともに優勝争いに加わることはできず、後半、メランドリをかわしたペドロサが先着した。
昨年に続く中国GP2連勝を狙ったペドロサだったが、決勝は車体のセッティングが完ぺきではなく、ペースを上げることができなかった。しかし、次戦フランスGPから始まるヨーロッパラウンドに向けて課題がクリアになったことは、大きな収穫だった。
メランドリも課題となっていた予選タイヤでのアタックを克服、今大会は好スタートから2番手まで浮上した。しかし、タイヤのチャターに苦しみジリジリと後退、後半はペドロサにかわされたが、マシンのセッティングも進み、上り調子をアピールした。
その後方では、予選13番手から粘り強い走りをみせたカルロス・チェカ(Honda LCR)が10位でフィニッシュ。スタート直後の2コーナーで後続に追突されてコースアウトを喫したニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)は、オープニングラップ16番手までポジションを落としたが、追い上げて12位でフィニッシュ。ケニー・ロバーツJr.(Team Roberts)は15位だった。トニ・エリアス(Team Honda Gresini)、中野真矢(KONICA MINOLTA Honda)は、転倒リタイアに終わっている。
この日は、スタート直後の2コーナーでエリアスがヘイデンに追突して転倒、ヘイデンはコースアウトし、転倒したエリアスのマシンにアレックス・バロス(ドゥカティ)が追突するハプニングの中で始まった。エリアスは、そのアクシデントで早々にリタイア。中野真矢も10番手を走行中の4周目、バックストレートエンドで後続の玉田誠(ヤマハ)に追突されて転倒、無念のリタイアとなった。
250ccクラスは、ホルヘ・ロレンゾ(アプリリア)が優勝。Honda勢では、前戦トルコGPに続き連勝を狙ったアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Scot Racing Team)が、前半トップを快走。後半、ロレンゾにかわされ、最終ラップにはアルバロ・バウティスタ(アプリリア)と接触寸前のバトルとなり、惜しくも3位でフィニッシュした。2戦連続優勝は逃したが、これで3戦連続表彰台に立ち、総合2位を守った。その後方では、今季2回目のフロントローからセカンドグループで健闘したフリアン・シモン(Repsol Honda 250)が2戦連続の7位。青山周平(Repsol Honda 250)は9周目の1コーナーで転倒リタイアに終わった。高橋裕紀(Scot Racing Team)は、前日の予選の転倒で左腕を骨折、今大会を欠場した。
125ccクラスは、ルーカス・ペセック(デルビ)が優勝。予選12番手からスタートした17歳のエスティーブ・ラバト(Honda)が3位に入り、初表彰台を獲得した。この日は、トップグループが10台まで膨れ上がる壮絶な戦いとなった。予選5番手から決勝に挑んだブラッドリー・スミス(Honda)も、トップグループの中で8位と健闘した。 |