前戦トルコGPに続き、中国GPも事前テストのない大会のひとつ。年に一度の走行となるため、今回もタイヤ選択が難しいレースとなる。そんな中で、Honda勢はミシュラン、ブリヂストン勢ともに好調なスタートを切った。
トップタイムをマークしたのは、スズキのジョン・ホプキンス。僅差でマルコ・メランドリ(Team Honda Gresini)、ペドロサ、ヘイデンとHonda勢が続いた。
以下、10番手にカルロス・チェカ(Honda LCR)、14番手にトニ・エリアス(Team Honda Gresini)。Hondaエンジンを搭載するKR212Vのケニー・ロバーツJr.(Team Roberts)が16番手。中野真矢(KONICA MINOLTA Honda)は19番手だった。過去3戦、MotoGPクラスは大接戦となっているが、この日も、トップから1秒差以内に14台という厳しい戦いとなった。
トップから0.099秒差の僅差で2番手につけたメランドリは、1回目の走行で10番手。2回目の走行では約1秒タイムを短縮して一気にポジションを上げた。一昨年の大会では3位表彰台に立った。昨年は7位と悔しいレースだったが、今年は好スタートを切った。
3番手にはペドロサ。前戦トルコGPでは、予選3番手から決勝に挑むが、オープニングラップに後続に追突されて不運のリタイア。その際に首と胸を痛めている。依然として胸に痛みはあるが、その影響を感じさせない好走をみせた。昨年の大会は、MotoGPデビュー4戦目にして初優勝を達成した記念すべきレース。もちろん、今年も今季初優勝を狙う。
4番手には、ディフェンディング・チャンピオンのヘイデンがつけた。過去3戦は、マシンが好みの状態に仕上がらず苦しい走りだった。しかし、前戦トルコGPでミシュラン勢最上位の7位でフィニッシュ。大会後のテストでさらに好感触をつかみ、今大会につなげた。初日4番手は今季最高位。チャンピオンの走りを取り戻しつつあるヘイデンに期待だ。
そして、前戦トルコGP後に鈴鹿サーキットで行われたスーパーバイク・テストに参加したチェカが10番手。このテストは、鈴鹿8時間耐久ロードレースへの出場を視野に入れたものだった。ハードな日程を消化したチェカは、疲れをみせない走りで2日目のポジションばん回に期待をつないだ。
前戦、今季初表彰台となる2位を獲得して上り調子のエリアスは、セッティングに多くの時間を割いて14番手。ここまでがトップから1秒差以内という大接戦となった。ロバーツJr.は16番手、中野は19番手に終わったものの、接戦となっているだけに、2日目のポジションアップに注目したい。
250ccクラスは、ホルヘ・ロレンゾ(アプリリア)が暫定PPを獲得。Honda勢は、ルーキーのフリアン・シモン(Repsol Honda 250)が今季最高位となる2番手と好調なスタートを切った。また前戦トルコGPで今季初優勝を飾ったアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Scot Racing Team)が4番手と、今大会も優勝候補の筆頭。高橋裕紀(Scot Racing Team)はセッティングに集中して12番手。青山周平(Repsol Honda 250)はクリアラップが取れず14番手。ともに、2日目のばん回に闘志を燃やしている。
125ccクラスは、マティア・パシーニ(アプリリア)が暫定PP。Honda勢は、前戦トルコGPで表彰台争いに加わり8位でフィニッシュした16歳のブラッドリー・スミスが、7番手とまずまずのスタートを切った。 |