ヘレスでは2月下旬に合同テストが行われ、グランプリサーキットの中でも、テスト量の豊富なサーキットのひとつ。そのため初日からレベルの高い戦いとなり、トップから1秒差以内に15台、トップと20位の差が1.698秒という大接戦となった。
その中で好調なスタートを切ったのは、地元大会に気合満点のカルロス・チェカ(Honda LCR)。1回目の走行は11番手だったが、午後の走行で一気に首位に浮上。転倒リタイアに終わった前戦カタールGPの雪辱に向けて、絶好のスタートを切った。
2番手には、開幕戦で3位表彰台に立ったダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)。MotoGPデビュー戦となった昨年の大会では2位となり、衝撃のデビュー表彰台を飾った。ペドロサは125cc(1回)、250cc(2回)とこれまで3度のタイトルを獲得しているが、ヘレスでは優勝経験がない。それだけに今年は地元スペインGP初制覇に向けて闘志満々。地元ファンの声援を受けて好スタートを切った。
3番手にはエリアスがつけた。へレスでは250cc時代に優勝を経験し、昨年の大会でも4位と得意のサーキット。チェカ、ペドロサとともにスペイン人勢が上位を独占して、サーキットに集まった地元ファンをよろこばせた。
以下、Honda勢は、Hondaエンジンを搭載するKR212Vを駆るケニー・ロバーツJr.(Team Roberts)が5番手と好調なスタート。12番手にはマルコ・メランドリ(Team Honda Gresini)。13番手にディフェンディング・チャンピオンのニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)が続いた。
ヘイデンは午前中4番手とまずまずのスタートを切った。しかし、午後の走行では思うようにタイムを伸ばせず13番手に終わった。昨年の大会ではペドロサとともに優勝争いに加わって、3位に入っている。開幕戦カタールGPで表彰台を逃しているヘイデンだけに、2日目のばん回に期待だ。
1回目10番手につけた中野真矢(KONICA MINOLTA Honda)は、2回目の走行でタイムを更新できずに17番手。明日の予選も接戦が見込まれるだけに、上位躍進に期待がかかる。
250ccクラスは、ホルヘ・ロレンゾ(アプリリア)が暫定PPを獲得。Honda勢は、Honda Racingスカラーシップ2年目を迎えた青山周平(Repsol Honda 250)が5番手。チームメートのフリアン・シモンが6番手。Scot Racing Team(今大会よりチーム名が変更)のアンドレア・ドヴィツィオーゾが9番手、高橋裕紀は14番手で初日を終えた。青山は、フル参戦デビューとなった昨年の大会で、予選総合4番手でフロントローを獲得している。高橋も昨年は予選2番手。両選手ともに、2日目のポジションアップに注目だ。
125ccクラスはマティア・パシーニ(アプリリア)が暫定PP。Honda勢は、アレクシス・マスボーが10番手、ブラッドリー・スミス11番手。2年目のシーズンを迎えた16歳のスミスは、ウインターテストで好走しているだけに2日目のポジションアップに期待したい。 |