午前中、3回目のフリー走行は、トップタイムをマークしたコーリン・エドワーズ(ヤマハ)から1秒差以内に11台、17番手までが1.8秒差以内という大接戦となった。午後の予選は、今年から実施されたタイヤの使用本数制限で、ほとんどの選手が予選用タイヤ2本を使用。セッション終盤に集中した走りを見せた。初日、タイヤの新ルールの導入に合わせて慎重なスタートを切ったHonda勢も、この日は確実にタイムを上げて、まずまずのグリッドを獲得した。
Honda勢トップは、2月のカタール合同テストの自己ベストを大幅に更新する快走を見せたトニ・エリアス(Team Honda Gresini)。最後のアタックでは、セクター3までベストラップを刻む快走で4番手につけた。5番手には初日から順調にタイムを短縮したダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)。決勝に向けて確実にセットアップを進めて、優勝を狙える仕上がりとなった。予選用タイヤのアタックではわずかにおよばず5番手となったが、本番に強いペドロサの追い上げに期待がかかる。
ディフェンディング・チャンピオンのニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)は9番手。チャンピオン・ナンバー「1」をつけた最初のレースに3列目から挑む。ヘイデンは初日15番手と苦しいスタートとなったが、過去2年、カタールGPでは、3位、2位と表彰台に立っているだけに決勝での巻き返しに注目だ。
10番手のマルコ・メランドリ(Team Honda Gresini)は、2日間3回にわたって行われたフリー走行では総合6番手タイムを記録して、優勝争いが期待される仕上がりを見せた。中野真矢(KONICA MINOLTA Honda)も予選中に痛恨の転倒を喫したが、スペアマシンを使ってアタックを敢行して11番手につけた。初日5番手と好調なスタートを切ったカルロス・チェカ(Honda LCR)は、予選用タイヤのアタックが不発に終わって12番手にポジションを落としたが、決勝での上位進出に期待が膨らむ。
Hondaエンジンを搭載するTeam Robertsのケニー・ロバーツJr.は、決勝に向けてマシンはまずまずの仕上がりを見せたものの、予選用タイヤのパフォーマンスを生かし切れず18番手に沈んだ。
250ccクラスは、ホルヘ・ロレンゾ(アプリリア)がPPを獲得。Honda勢はアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Humangest Racing Team)7番手、高橋裕紀(Humangest Racing Team)が9番手、フリアン・シモン(Repsol Honda 250)10番手、青山周平(Repsol Honda 250)が13番手から決勝に挑む。ドヴィツィオーゾは、昨年も予選6番手から決勝では2位に浮上している。今年も決勝での追い上げが期待される。昨年の最終戦で右足を負傷して、今大会も完調とはいえない高橋だが、着実にタイムを短縮した。ルーキーのシモンも250ccデビュー戦で予選10位と健闘。初日8番手の青山は、タイムを更新できず13番手へと後退した。
125ccクラスは、ガボール・タルマクシ(アプリリア)がPPを獲得。Honda勢では、17歳のエスティーブ・ラバトが8番手、16歳のブラッドリー・スミスが9番手と若手が健闘した。
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