今年は、レギュレーションが変わり、エンジンの排気量の上限が990ccから800ccへ、燃料タンクも22リットルから21リットルに変更された。また、タイヤの使用本数も、1GPごとにフロント14本、リア17本という制限の中で戦われる(ウエットタイヤを除く)。このタイヤの新ルールは、'05年以降、2勝以上を挙げたタイヤメーカーに適用されるもので、ミシュランとブリヂストンが、このルールの適用を受ける。
これまでにない新しいファクターが加わったMotoGPクラスの戦い。ウインターテストでRC212Vのセットアップを進めてきたHonda勢だが、タイヤの使用本数制限という新ルールの中で、慎重なスタートを切った。
この日、Honda勢でトップタイムをマークしたのは、今年、Honda LCRに移籍したカルロス・チェカだった。1回目の走行で4番手、2回目・総合でも5番手と好調なスタートを切った。
前哨戦ともいえる2月中旬の合同テストで1分55秒台のすばらしいタイムでトップタイムをマークしているダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、1回目9番手、2回目・総合で6番手と、新ルールの中で確実にタイムを上げた。ここまでが、トップタイムをマークしたバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)と同じ1分56秒台という好タイムだった。
総合7番手にはマルコ・メランドリ(Team Honda Gresini)、9番手にはチームメートのトニ・エリアスがつけた。ミシュランタイヤを主力とするHonda勢の中で、両選手が所属するTeam Honda Gresiniは、今シーズンからHonda勢の中で唯一ブリヂストンタイヤを使用する。ウインターテストでは、開幕戦カタールGPに向けて調子を上げてきている。10番手には、KONICA MINOLTA Hondaに移籍して初レースを迎える中野真矢で、1回目8番手、2回目の走行で10番手と、まずまずのスタートを切った。
以下、ケニー・ロバーツJr.(Team Roberts)が総合14番手、ディフェンディング・チャンピオンのニッキー・ヘイデン(Repsol Honda Team)は苦戦して総合15番手に終わった。2日目のばん回に期待だ。
250ccクラスは、ヘクター・バルベラ(アプリリア)が暫定PPを獲得。Honda勢は、昨年総合2位で今季タイトル獲得への期待が膨らむアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Humangest Racing Team)が6番手。昨年、Honda Racingスカラシップでデビューを飾り、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得して2年目のシーズンを迎える青山周平(Repsol Honda 250)が8番手。チームメートでルーキーのフリアン・シモンが11番手、昨シーズン2勝を挙げる大活躍も最終戦で右足を負傷、まだ完調とはいえない高橋裕紀(Humangest Racing Team)が13番手につけた。
125ccクラスは、ガボール・タルマクシ(アプリリア)が暫定PPを獲得。Honda勢は、2年目のシーズンを迎えた16歳のブラッドリー・スミスが12番手と、2日目のポジションアップに期待をつないだ。 |