MotoGP Honda Racing
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グランプリ情報 1日目 予選 決勝 フォトギャラリー
2006.10.15 Rd.16 ポルトガルGP
スケジュール
Rd. Date
01 3/26
スペインGP
02 4/8
カタールGP
03 4/30
トルコGP
04 5/14
中国GP
05 5/21
フランスGP
06 6/4
イタリアGP
07 6/18
カタルニアGP
08 6/24
オランダGP
09 7/2
イギリスGP
10 7/16
ドイツGP
11 7/23
アメリカGP
12 8/20
チェコGP
13 9/10
マレーシアGP
14 9/17
オーストラリアGP
15 9/24
日本GP
16 10/15
ポルトガルGP
17 10/29
バレンシアGP
第16戦 ポルトガルGP
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エリアス初優勝でHonda今季8勝目。ロバーツJr.3位で今季2回目の表彰台に立つ
2006年10月15日(日)・決勝
会場:エストリル・サーキット 天候:曇り 気温:20℃ コースコンディション:ドライ 観客:4万1016人(3日間7万1733人)
リザルト&ポイント

 第16戦ポルトガルGPは、20台が出場、完走15台という厳しいレースとなり、トニ・エリアス選手(Fortuna Honda)が初優勝。この優勝でHondaは今季8勝目を達成した。2位にはバレンティーノ・ロッシ選手(ヤマハ)。3位にはHondaエンジンを搭載するKR211Vに乗るケニー・ロバーツJr.選手(Team Roberts)で、今季2回目の表彰台を達成した。

第16戦 ポルトガルGP
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 初優勝を達成したエリアス選手にとってエストリル・サーキットは、250cc時代に2度の優勝経験がある得意なサーキット。大接戦となった予選では11番手に終わったが、決勝では後方からすばらしい追い上げを見せた。オープニングラップは8番手。2周目には5番手に浮上して、トップグループの後方につけた。さらに5周目に3番手に浮上。中盤からはロッシ選手、コーリン・エドワーズ選手(ヤマハ)、ロバーツJr.選手とともに、4人の壮絶なバトルを繰り広げ、最終ラップで首位に立ったエリアス選手が、追いすがるロッシ選手と激しく首位を入れ替え、0.002秒差で初優勝を飾った。

 その優勝争いに加わったロバーツJr.選手が、第7戦カタルニアGPで3位になって以来、9戦ぶりに表彰台に立った。厳しいアタック合戦となった予選では13番手とやや遅れた。しかし決勝では、優勝したエリアス選手同様、後方からすばらしい追い上げをみせた。オープニングラップ10番手。2周目8番手、3周目7番手、5周目に5番手に浮上する快走で、トップグループに加わった。終盤は、エリアス選手、ロッシ選手、エドワーズ選手との壮絶な優勝争いとなり、ラスト2周では、トップに浮上する快走を見せた。しかし、周回数を間違えたことで勝負どころをミス。最終ラップ、エリアス選手とロッシ選手にかわされ3位に落ちたが、Hondaエンジンを搭載するKR211Vですばらしい走りを見せた。

 その後方では、玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda)が今季ベストリザルトとなる5位でフィニッシュした。予選は14番手。予選用タイヤのアタックではタイムを出せなかったが、決勝用タイヤでは安定した走りを見せていた。その走りを決勝できっちりと披露。第4戦中国GPの6位をしのぐ、今季最高位でフィニッシュした。初日のフリー走行で転倒してヒザを痛めているマルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)は、ペースを上げられず8位。予選5番手から好スタートを切ったケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)は、2周目の4コーナーで転倒、リタイアに終わった。

 また総合首位のニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)と総合5位につけるダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda Team)は、3番手、4番手を走行中の5周目の6コーナーで、ブレーキングミスで転倒したペドロサ選手のマシンがヘイデン選手に当たり、ともにリタイアに終わった。このリタイアでヘイデン選手は、惜しくも総合首位の座は譲ったが、依然として8点差で総合2位。タイトル決定を最終戦バレンシアGPに持ち越した。

 250ccクラスは、アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest Racing Team)が今季2勝目を達成。今季11回目の表彰台に立った。予選7番手からスタートしたドヴィツィオーゾ選手は好スタートを切り、序盤からトップグループにつけた。前半は、ロベルト・ロカテッリ選手(アプリリア)、青山博一選手(KTM)、アレックス・デ・アンジェリス選手(アプリリア)とトップグループを形成。後半は青山博一選手と一騎打ちとなったが、0.015秒差で優勝を飾った。これで、今大会5位で総合首位のホルへ・ロレンゾ選手(アプリリア)とのポイント差を13点とし、タイトル決定を最終戦バレンシアGPに持ち越した。

 予選12番手からスタートした高橋裕紀選手(Humangest Racing Team)は、好スタートからセカンドグループにつけた。中盤にはセカンドグループを抜け出し、トップの4台を追ったが、6位でフィニッシュした。予選9番手から8番手を走行した青山周平選手(Repsol Honda Team 250)は、中盤の16周目、トラブルが出てストップ。惜しくもリタイアとなった。

 125ccクラスは、アルバロ・バウティスタ選手(アプリリア)が優勝。Honda勢は、ファブリツィオ・ライ選手が7位、ガボール・タルマクシ選手は8位だった。

第16戦 ポルトガルGP
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コメント

トニ・エリアス選手(MotoGP 優勝)
「信じられないし、信じることができない。本当にハッピーだ。今日のレースはとてもハードだったし、本当に難しいレースだった。いいスタートを切ることができた。序盤からバイクの状態はとてもよかった。コーリンが前にいて、彼を抜いて引き離そうとがんばったし、MotoGPレースで初めてトップを走ろうとバレンティーノも抜いた。しかし、次の周に何回もミスをしたので、リスクを冒さない走りに切り替えた。3番手を走っていたが、1コーナーの進入に自信があったので、最終ラップまで待っていた。最後まであきらめないのが自分のスタイルだからね。すばらしい仕事をしてくれたチーム、そしてレースを見に来てくれたファンに感謝したい」

ケニー・ロバーツJr.選手(MotoGP 3位)
「日本GP後のテストでバイクの状態がよくなった。今回は予選もよかった。予選用タイヤのアタックでミスをしてグリッドはよくなかったが、いいスタートが切れればと思っていた。バレンティーノを追い上げているとき、ペドロサとヘイデンのようなことがないように気をつけた。今日は周回を1周間違えてしまったのが痛かった」

玉田誠選手(MotoGP 5位)
「2日目にバイクのセッティングが決まって、レース用のセッティングでいい走りができていた。決勝前のウォームアップでもそれは変わらず、今日はいいスタートが切れれば、いいレースができると思っていた。それほどスタートが決まったわけではないし、集団の中で厳しい戦いになったが、中盤に前に出てからはいい感じで走ることができた。トップグループにも追いついているような感じだったが、フロントが切れ込む感じになってペースを上げられなかった。内容はそれほどいいとは思えないが、今季のベストリザルトを残せてよかった」

マルコ・メランドリ選手(MotoGP 8位)
「今回は厳しいレースだった。初日の転倒で始まり、その後、一生懸命、いいセッティングを見つけようとしたのだが、できなかった。バイクの状態はよかったのだが、グリップが足りなかった。それを思えば、今日の8位という結果は悪くなかったのかも知れない。ランキング3位をキープすることができたからね。次のバレンシアではいいレースがしたい。今日は、エリアスの勝利を祝福したい。ニッキーに起きた出来事は、本当に気の毒だった」

ニッキー・ヘイデン選手(MotoGP リタイア)
「本当にどう言っていいのか分からないし、残念だった。今日は、左側がハードコンパウンドのタイヤを選んだのだが、スタートから信じられないくらいよかった。エドワーズより全然速かったし、彼を抜こうと思っていた。そして、バレンティーノを追いかけようと思っていた。ダニが前に出ることを望んでいなかったのだが、彼は前に出ようとしていた。我々はプロだし、ダニがモーターホームに来て、その件について話をしたし、握手をした。こんな結果になったが、あきらめる気はまったくないし、まだ十分に戦えるし速いと信じている。エストリルは、自分にとってこれまではベストなサーキットではなかったけれど、速く走ることができた。バレンシアでは何が起こるかわからないし、ダニの助けが必要になる。彼の手が問題なければいい。ダニと1-2フィニッシュできれば、チャンピオンシップはまだ可能性があるからね」

ダニ・ペドロサ選手(MotoGP リタイア)
「どう言っていいのか分からない。今日はミスを犯したし、本当に済まないと思っている。こんなことは自分のキャリアの中で初めてのことだ。この6年間を振り返っても一度もなかったし、最悪の状況の中で起きてしまった。ニッキーには本当に申し訳ない。ただただ、謝るだけしかできない。ニッキーにごめんなさいと謝った。彼の気持ちが動揺していることも理解できるし、その埋め合わせをできたらいいと思っている。あのとき、自分はニッキーを抜こうと思ったわけではなかった。ブレーキを掛けたときに後輪が浮いてしまい、タイヤが着地したときに加速して止めることができなかった。この転倒で左手の小指を骨折したが、バレンシアまでには問題ないと思っている」

田中誠 Repsol Honda Team 監督
「厳しい結果になってしまった。しかし、これでシーズンが終わったわけではない。最終戦バレンシアでは、ニッキー優勝、ダニ2位を目標に、ライダーズタイトル獲得に向けて最善を尽くす。いつも以上の応援をお願いしたい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(250cc 優勝)
「レースはいつも難しいが、今回は特別厳しかった。というのも、ヘルメットのバイザーが曇るという問題を抱えていたからだ。今回は、正直、勝てると思っていなかった。ロカテッリがすばらしく速かったし、彼に追いつくのが大変だったからだ。今回ももちろん、いいレースができると思っていたが、あまりいいリズムでは走れていなかった。でも、今日はタイトル争いを続けるためにも、最終ラップまで勝とうと全力を尽くした。バレンシアがどんなレースになるか楽しみだ。自分は失うものがないからね。ロレンゾは、ここと同じようにプレッシャーがあると思うよ」

高橋裕紀選手(250cc 6位)
「スタートはよかったし、セカンドグループを抜け出すのに、そんなに苦労もなかった。自分でも驚くほどいいリズムで走れたし、単独になってもペースはよかった。トップグループに追いついている感じだったし全力で走った。しかし、終盤はタイヤの消耗が激しくペースを上げられなかった。特に最終コーナーで何度か転びそうになって、ペースをキープできなかった。今回は、グリッドがよかったら優勝争いに加われたと思う。それだけに残念だった」

青山周平選手(250cc リタイア)
「トップグループにはついていけなかったが、その後ろのグループでいい感じで走ることができた。しかし、トラブルが出てコースにバイクを止めた。残念だった」

渡辺一馬選手(125cc 20位)
「サポートしてくれたチーム、スポンサー、スタッフの皆に感謝です! 本当はもっと上にいきたかったのですが、予選が悪かったこと、そして、20位という結果には満足していません。でもレースではオーバーテイクできてよかったし、精一杯の走りができた。もてぎでは最後に転倒してしまったので、今日は初めてGPのチェッカーを受けられ、とてもうれしかった」

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決勝リザルト&ポイントランキング
【MotoGP】
順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 24 トニ・エリアス Honda M 46:08.739
2 46 V.ロッシ ヤマハ M +0.002
3 10 ケニー・ロバーツJr. KR211V M +0.176
4 5 C.エドワーズ ヤマハ M +0.864
5 6 玉田誠 Honda M +18.419
6 21 J.ホプキンス スズキ B +25.181
7 7 C.チェカ ヤマハ D +29.348
8 33 マルコ・メランドリ Honda M +31.813
9 71 C.バーミューレン スズキ B +40.117
10 17 R.デ・ピュニエ カワサキ B +41.496
11 66 A.ホフマン ドゥカティ B +41.533
12 65 L.カピロッシ ドゥカティ B +44.776
13 77 J.エリソン ヤマハ D +1:19.113
14 30 J.カルドソ ドゥカティ D +1:40.716
15 8 G.マッコイ イルモアX3 M +4Laps
RT 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +24Laps
RT 26 ダニ・ペドロサ Honda M +24Laps
RT 27 ケーシー・ストーナー Honda M +27Laps
RT 15 S.ジベルノー ドゥカティ B +27Laps
RT 56 中野真矢 カワサキ B -
【250cc】
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 34 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda 44:30.727
2 4 青山博一 KTM +0.015
3 7 A.デ・アンジェリス アプリリア +0.348
4 15 R.ロカテッリ アプリリア +1.842
5 48 J.ロレンゾ アプリリア +6.402
6 55 高橋裕紀 Honda +9.619
7 58 M.シモンセリ ジレラ +14.303
8 50 S.ギュントーリ アプリリア +17.222
9 14 A.ウェスト アプリリア +34.819
10 80 H.バルベラ アプリリア +37.976
14 52 デイビット・デ・ゲア Honda +43.040
RT 73 青山周平 Honda +11Laps
【125cc】
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 19 A.バウティスタ アプリリア 40:48.792
2 55 H.ファウベル アプリリア +15.098
3 36 M.カリオ KTM +15.112
4 52 L.ペセック デルビ +15.745
5 60 J.シモン KTM +15.778
6 71 小山知良 マラグーティ +27.588
7 32 F.ライ Honda +27.609
8 14 G.タルマクシ Honda +27.652
9 24 S.コルシ ジレラ +31.877
10 11 S.コルテセ Honda +38.878

【ライダー:MotoGP】 【コンストラクター:MotoGP】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 V.ロッシ ヤマハ 244
2 ニッキー・ヘイデン Honda 236
3 マルコ・メランドリ Honda 217
4 L.カピロッシ ドゥカティ 209
5 ダニ・ペドロサ Honda 202
6 ケニー・ロバーツJr. KR211V 126
7 ケーシー・ストーナー Honda 119
8 C.エドワーズ ヤマハ 117
9 J.ホプキンス スズキ 111
10 トニ・エリアス Honda 106
13 玉田誠 Honda 92
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 Honda 344
2 ヤマハ 282
3 ドゥカティ 223
4 スズキ 146
5 KR211V 126
6 カワサキ 100
7 イルモアX3 1
ポイント一覧
【ライダー:250cc】 【コンストラクター:250cc】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 J.ロレンゾ アプリリア 276
2 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda 263
3 A.デ・アンジェリス アプリリア 203
4 青山博一 KTM 193
5 R.ロカテッリ アプリリア 171
6 高橋裕紀 Honda 156
7 H.バルベラ アプリリア 136
8 M.シモンセリ ジレラ 92
9 S.ギュントーリ アプリリア 90
10 青山周平 Honda 89
15 マーチン・カルデナス Honda 37
18 セバスチャン・ポルト Honda 20
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 アプリリア 332
2 Honda 280
3 KTM 197
4 ジレラ 92
5 ヤマハ 8
ポイント一覧
【ライダー:125cc】 【コンストラクター:125cc】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1

A.バウティスタ

アプリリア 325
2 M.カリオ KTM 242
3 M.パシーニ アプリリア 185
4 H.ファウベル アプリリア 172
5 S.ガデア アプリリア 144
6 L.ペセック デルビ 143
7 G.タルマクシ Honda 111
8 T.ルシ Honda 107
9 J.シモン KTM 97
10 J.オリベ アプリリア 85
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 アプリリア 348
2 KTM 247
3 Honda 162
4 デルビ 152
5 ジレラ 79
6 マラグーティ 47
ポイント一覧
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