MotoGP Honda Racing
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2006.09.24 Rd.15 日本GP
スケジュール
Rd. Date
01 3/26
スペインGP
02 4/8
カタールGP
03 4/30
トルコGP
04 5/14
中国GP
05 5/21
フランスGP
06 6/4
イタリアGP
07 6/18
カタルニアGP
08 6/24
オランダGP
09 7/2
イギリスGP
10 7/16
ドイツGP
11 7/23
アメリカGP
12 8/20
チェコGP
13 9/10
マレーシアGP
14 9/17
オーストラリアGP
15 9/24
日本GP
16 10/15
ポルトガルGP
17 10/29
バレンシアGP
第15戦 日本GP
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メランドリ3番手と好調なスタート。ヘイデン5番手、エリアス6番手と続く
2006年9月22日(金)・1日目フリー走行
会場:ツインリンクもてぎ 天候:曇り 気温:24℃ コースコンディション:ドライ
リザルト&ポイント

 シーズン終盤の最大の山場となる3連戦。その最後の戦いとなる日本GPが、22日、栃木県のツインリンクもてぎで開幕した。ツインリンクもてぎで初めてグランプリが開催されたのは99年。パシフィックGPとしてスタートした。04年からは日本GPの舞台として定着、今年で8回目を迎える。過去7回の大会では、Honda勢の優勝が4度。01年バレンティーノ・ロッシ選手(NASTRO AZZURRO Honda)、02年アレックス・バロス選手(West Honda PONS)、03年マックス・ビアッジ選手(Camel Pramac Pons)、04年玉田誠選手(Camel Honda)。昨年は優勝を逃しているが、2位ビアッジ選手(Camel Honda)、3位玉田選手(KONICA MINOLTA Honda Team)と健闘した(※カッコ内は当時の所属チーム)。01〜03年は優勝だけではなく、表彰台も独占しているだけに、このコースで圧倒的な速さをみせてきたHonda勢の活躍に、期待が集まっている。

第15戦 日本GP
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第15戦 日本GP
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 前戦オーストラリアGPでは、雨の中でマルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)が今季3勝目。Hondaとしては今季7勝目を達成、3戦を残しコンストラクターズタイトルに王手をかけた。これまでコンストラクターズタイトルは、HondaとMVアグスタが16回獲得しているが、今年Hondaが獲得すれば、史上最多の17回目のタイトル獲得となる。

 個人タイトルも、し烈な戦いとなっている。14戦を終えて、チャンピオンの可能性を残すのは5選手。Honda勢では、総合首位に立つニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)。3位のメランドリ選手、同ポイントで4位のダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda Team)が、チャンピオン獲得に闘志を燃やしている。チャンピオン争いも、ここからはミスの許されない厳しい戦いとなる。世界中が注目する日本GP。この日は、終日青空が広がり、最高気温も24℃と、タイムの出やすい絶好のコンディションとなった。

 その中でトップタイムをマークしたのは、バレンティーノ・ロッシ選手(ヤマハ)。2番手に中野真矢選手(カワサキ)と続いた。そして3番手には、前戦オーストラリアGPで今季3勝目を挙げたメランドリ選手がつけた。メランドリ選手は1回目のセッション、1秒差以内に12台という接戦の中で6番手だった。2回目の走行では、約半数の選手たちが予選用タイヤでアタックを試みる激しいアタック合戦となり、3番手となった。前戦オーストラリアGPと同じセッティングでスタートしたというメランドリ選手。初日から、今季のウイークポイントとなっている予選用タイヤのアタックにトライする充実の一日となった。

 5番手には、総合首位のヘイデン選手が続いた。この日は、08年まで2年間の契約延長が発表された。Hondaのエースとしてこれから3戦、タイトル取りに集中することになった。この日は、セッティングが決まらず100%の走りができなかった。しかし、ツインリンクもてぎ初優勝と今季3勝目に向けて、まずまずのポジションでスタートを切った。

 6番手にはトニ・エリアス選手(Fortuna Honda)。250cc時代には、このサーキットで2度の優勝を経験している。得意とするサーキットの一つだけに、初日から気合の入った走りをみせた。初日からいいベースセッティングを見つけたというエリアス選手。レースタイヤでも好走をみせて、今大会、MotoGPクラス初表彰台の期待が膨らんでいる。

 その後方では、このサーキットで2度の優勝経験を持つケニー・ロバーツJr.選手(Team Roberts)が10番手につけた。初日は、新しい車体でセッションに挑んだ。予選用タイヤを使わず1分48秒002というタイムは、2日目の予選と決勝に向けて手ごたえを感じさせていた。11番手のケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)も、レース用タイヤでアベレージの高い走りを披露した。全員がレース用タイヤで走行した1回目のセッションでは3番手だった。それだけに2日目のジャンプアップに期待がかかる。12番手の玉田選手(KONICA MINOLTA Honda)もレース用タイヤでセッティングに重点を置いた。デビューして過去3年間、ツインリンクもてぎでは常に表彰台に立っており、一昨年には優勝も果たしているだけに、地元ファンの期待を一身に集めている。

 また、15番手だったペドロサ選手はこの日、決勝に向けてのセッティングに集中。マレーシアGPで痛めたヒザが完治していない状態だけに、慎重な一日となった。125cc、250cc時代に優勝しているサーキット。今大会に勝てば、ペドロサ選手にとって、初の3クラス制覇を達成することになる。

 1日目は、予選用タイヤでアタックした選手が上位を占めた。それだけに、2日目の戦いに大きな注目が集まっている。

 250ccクラスは、ホルヘ・ロレンゾ選手(アプリリア)が暫定PPを獲得。2番手に青山博一選手(KTM)、3番手に青山周平選手(Repsol Honda Team 250)、4番手に高橋裕紀選手(Humangest Racing Team)と、Honda勢が続いた。3番手の青山周平選手は、フリー走行で2番手、予選でも暫定PPを狙えるすばらしい走りをみせたが、クリアラップが取れず、惜しくも3番手だった。4番手の高橋選手も、好調なスタートを切った。午後の予選ではセッティングに失敗、フリー走行の状態にセッティングを戻した。その作業に時間を取られ十分にアタックできない状態での4番手だけに、2日目のばん回に期待したい。ともに2日目はPPを狙うと、気合満点だった。その後方6番手には、チャンピオン争いをするアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest Racing Team)。この日はセッティングが決まらなかったが、2日目のばん回は必至の状況だ。

 125ccクラスは、前戦オーストラリアGPで今シーズンのチャンピオンに輝いたアルバロ・バウティスタ選手(アプリリア)が暫定PP。Honda勢はファブリツィオ・ライ選手が7番手だったほか、ガボール・タルマクシ選手10番手、マイク・ディ・ミリオ選手11番手、トーマス・ルシ選手12番手だった。

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コメント

マルコ・メランドリ選手(MotoGP 3位)
「今日のフリー走行の結果には満足だよ。このもてぎとフィリップアイランドとではコースの性格が違うにもかかわらず、今日は先週末と同じマシンセッティングで始めたんだ。フィーリングはよかったから、きっといいセットアップを見つけられたのだと思うよ。午後には予選タイヤを試したんだ。なぜなら僕らの弱点でもあるからね。その結果、3番手タイムを出せた。Hondaはマシンのパフォーマンスアップのために手伝ってくれているし、チームも最高の仕事をしてくれたよ」

ニッキー・へイデン選手(MotoGP 5位)
「昨年はここでずいぶん苦戦したけれど、残念ながら今日はその続きから始めることになってしまった。あまりいい一日とは言えなかったね。リズムもイマイチだったし、タイムも上がらなかった。今回のレースはとても重要だから、今晩、セッティングについてチームと徹底的に相談しなくてはいけない。日本には僕のファンが沢山いるんだ。だから明日はもっとタイムを上げて、明後日に備えなくてはいけない。でも、チームのみんなががんばってくれると信じているよ」

トニ・エリアス選手(MotoGP 6位)
「今日はマシンバランスもよかったし、自分の思った通りに走ることができ、とても満足だ。午前中に車体とサスペンションを調整し、いいベースセッティングを見つけた。最初のラップではトラクションがかからず苦戦してしまうので、まだ満タン時のフィーリングを改善させなければいけない」

ケニー・ロバーツJr.選手(MotoGP 10位)
「今日はニューシャシーを試している。 午前中より、午後はさらによくなり、乗りやすくなった。今までなぜ僕のマシンが低速コーナーで遅いか、少しずつ分かってきた。この部分を改良したいと思っている。今日も僕はトップグループよりコンマ2-3秒遅かったけれど、これは低速コーナーの立ち上がりでの差だ。明日は今日のデータを生かしてさらにセッティングを煮つめたい。レースタイヤに関してはほとんど決まっている」

ケーシー・ストーナー選手(MotoGP 11位)
「今日のフリープラクティスには満足している。レースタイヤでいいタイムが出た。今日の午後はみんな予選タイヤを試していたけれど、僕はレース用タイヤでのタイムだ。今日の午前中、車体はいいセッティングが出たので、午後は2台のマシンを異なるスプリングレートで試していた。リアのトラクションアップが狙いだった。このコースはストップアンドゴーのコースなのでコーナー出口でのグリップはとても重要だ。今日はミシュランが数種類のタイヤを持ってきてくれた。中にはレースディスタンスももちそうなのもあった。ラップタイムがどれぐらいになるかどうかだ。フロントグリップに関してはどれもいい。問題はリアだ」

玉田誠選手(MotoGP 12位)
「これまでと同じ状態で走った。大きな変更はなかったが、全体的に硬めのセッティングとなった。今日は新しいフロントタイヤのテストをした。いいところと、これまでのタイヤと違う部分もあって、明日は今までのタイヤと比較をしてみたい。午後の走行では予選用タイヤでアタックしている選手も多く、今日の順位はあまり気にしていない。レースタイヤで1分48秒前半は決して悪くはないと思う。予選用タイヤでも、いい走りができると思う」

ダニ・ペドロサ選手(MotoGP 15位)
「今日はとにかくリズムをつかみたかった。明日の天気がどうなるか分からないので、ドライ・セッションを使ってレースタイヤを試すことに専念していた。MotoGPマシンでもてぎを走るのは初めてだけれど、250ccの時とはずいぶん違う。ストレートがずっと短く感じるし、いつもよりずっと早くコーナーやハードブレーキングのゾーンに到着してしまう。ヒザは大分良くなったけど、まだ痛い。曲げる練習をしているんだ。もてぎは好きなコースなので、日曜日のレースが楽しみだ」

田中誠 Repsol Honda Team監督
「ホームGPとなるもてぎは、いつも以上に力の入るレースだ。我々のライダーもそのあたりは十分に理解してくれている。ニッキー(ヘイデン選手)はタイムこそ5番手だったが、車体のフィーリングは完ぺきではないが悪くはない。まだ改善の余地は大きく、明日のタイムはもっと上がるだろう。気合は十分だ。ダニ(ペドロサ選手)のケガも回復してきており、タイムの上がり方も早くなってきている。セッション最後にほかのライダーはソフトタイヤでタイムを出してきたが、ダニはレースタイヤでのセットアップに集中した。ここは好きなコースでもあり、明日の走りは期待できる。GP初日にしては思っていた以上にレベルが高かった。明日も激戦になるだろう」

青山周平選手(250cc 3位)
「もう少しいけたかも知れない。最終セクションでひっかかってタイムをロスしてしまった。トップタイムを取れるところにいたし、かなり悔しい。今日は午前、午後ともに、自分の設定していたタイムを上回ることができた。今年になって初めて、初日のフリー走行から攻める走りができた。明日はPPを狙いたい」

高橋裕紀選手(250cc 4位)
「午前中の走り出しは、すごく順調だった。午後の予選では、違うセッティングにトライしたのだが、それがあまりよくなくて、結局、元の状態に戻した。その作業に時間がかかって、ちゃんとアタックできなかった。初日としては順調で、いい方向にいっている。ここはハードブレーキングが多く、左腕には、前回のオーストラリアGPより負担は大きい」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(250cc 6位)
「初日の結果は、すべて満足できるものではなかったよ。タイヤの持つアドバンテージを最大限に生かすことができなかったんだ。僕のペースそのものは悪くなかったけれど、望んでいたようなものではなかった。もっと改善しなければいけない。ここでは沢山の速いライダーがいるけれど、もし僕らのポテンシャルを最大限に使うことができれば、きっといいレースをできると思う」

ラパター・ウィライロー選手(250cc 10位)
「本当にワクワクしました。トップライダーたちと一緒に走ることができ、とても気持ちがよかった。今日はセットアップをがんばりました。このコースは完ぺきではないが、いい練習になった。GPライダー、中でも日本のライダーは速い。特にセットアップがうまく、彼らを目標にしたい。雨が苦手なので、明日は天気が心配です」

高橋巧選手(250cc 23位)
「今日は乗れていなくて、タイムも遅かった。もてぎのような広いコースをまだ攻略できていない。明日は、ワイルドカードでトップを目標にがんばりたい」

高橋江紀選手(250cc 28位)
「鎖骨を骨折して手術しているので、体調は完全ではない。走っていると違和感があるけれど、いつも通り走れている。ただ、転べないので無理はできない。明日はGPの速い選手たちについていって勉強したい」

ファブリツィオ・ライ選手(125cc 7位)
「ここ日本でも、オーストラリアに続き天候が味方してくれたようだ。気温が低いとマシンの調子がよく、暫定7番手を獲得できた。明日は雨の予報もあるけれど、そうなったら僕は2列目からのスタートになるし、悪くないよね。マシンの状態は悪くないけれど、ギアに若干の問題がある。明日までに解決しなければいけない」

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1日目総合リザルト
【MotoGP】
順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 46 V.ロッシ ヤマハ M 1:46.981
2 56 中野真矢 カワサキ B +0.334
3 33 マルコ・メランドリ Honda M +0.468
4 5 C.エドワーズ ヤマハ M +0.600
5 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +0.629
6 24 トニ・エリアス Honda M +0.665
7 65 L.カピロッシ ドゥカティ B +0.750
8 21 J.ホプキンス スズキ B +0.934
9 17 R.デ・ピュニエ カワサキ B +1.001
10 10 ケニー・ロバーツJr. KR211V M +1.021
11 27 ケーシー・ストーナー Honda M +1.078
12 6 玉田誠 Honda M +1.179
13 15 S.ジベルノー ドゥカティ B +1.332
14 64 秋吉耕佑 スズキ B +1.336
15 26 ダニ・ペドロサ Honda M +1.408
16 8 松戸直樹 カワサキ B +1.741
17 71 C.バーミューレン スズキ B +2.507
18 77 J.エリソン ヤマハ D +2.702
19 66 A.ホフマン ドゥカティ D +2.780
20 7 C.チェカ ヤマハ D +2.908
21 30 J.カルドソ ドゥカティ D +4.157
予選1リザルト
【250cc】
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 48 J.ロレンゾ アプリリア 1:52.132
2 4 青山博一 KTM +0.118
3 73 青山周平 Honda +0.293
4 55 高橋裕紀 Honda +0.605
5 7 A.デ・アンジェリス アプリリア +0.714
6 34 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda +0.993
7 15 R.ロカテッリ アプリリア +1.280
8 86 横江竜司 ヤマハ +1.414
9 80 H.バルベラ アプリリア +1.752
10 87 R.ウィライロー Honda +1.854
20 52 デイビット・デ・ゲア Honda +3.162
【125cc】
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 19 A.バウティスタ アプリリア 1:57.627
2 33 S.ガデア アプリリア +0.693
3 36 M.カリオ KTM +0.709
4 75 M.パシーニ アプリリア +0.971
5 55 H.ファウベル アプリリア +1.138
6 60 J.シモン KTM +1.212
7 32 F.ライ Honda +1.251
8 52 L.ペセック デルビ +1.321
9 71 小山知良 マラグーティ +1.441
10 14 G.タルマクシ Honda +1.689
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