MotoGP Honda Racing
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グランプリ情報 1日目 予選 決勝 フォトギャラリー
2006.09.17 Rd.14 オーストラリアGP
スケジュール
Rd. Date
01 3/26
スペインGP
02 4/8
カタールGP
03 4/30
トルコGP
04 5/14
中国GP
05 5/21
フランスGP
06 6/4
イタリアGP
07 6/18
カタルニアGP
08 6/24
オランダGP
09 7/2
イギリスGP
10 7/16
ドイツGP
11 7/23
アメリカGP
12 8/20
チェコGP
13 9/10
マレーシアGP
14 9/17
オーストラリアGP
15 9/24
日本GP
16 10/15
ポルトガルGP
17 10/29
バレンシアGP
第14戦 オーストラリアGP
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メランドリ今季3勝目を挙げてランキング3位に浮上。ヘイデン5位で首位をキープ
2006年9月17日(日)・決勝
会場:フィリップアイランド・サーキット 天候:曇り/雨 気温:23℃ コースコンディション:ドライ/ウエット 観客:4万4627人(3日間9万3531人)
リザルト&ポイント

 シーズン終盤の3連戦。その2戦目となるオーストラリアGPは、ドライからウエット、そして再び路面が乾いていくという難しいコンディションとなった。この波乱に満ちたレースで、マルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)が今季3勝目を達成。ポイントランキングでも3位に浮上した。

第14戦 オーストラリアGP
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 この日は、スタートに向けてウオームアップ走行が始まった直後に雨が降り始めて赤旗中断。「ウエットレース」が宣言されて再スタートが切られた。序盤は、全車スリックでスタート。その後、本格的な雨となり、2年前から採用されている「フラッグ・トゥ・フラッグ」ルールが初めて適用され、全員がピットに戻ってウエット仕様のバイクに乗り換えてコースに復帰していく波乱の展開となった。

 その中で、予選7番手のメランドリ選手は、序盤からペースを上げて3番手に浮上。バイクを交換後は7番手までポジションを落としたが、周回を重ねるに従って順位を上げ、16周目にトップに浮上した。その後はジリジリと後続を突き放し、全26周のレースで真っ先にチェッカーを受けた。これで今季3勝目。ポイントランキングでも3位に浮上した。

 その後方では、ニッキー・ヘイデン選手(Repsol Honda Team)が、5位でゴールした。序盤は小雨の中でペースを上げられず、一時は16番手までポジションを落とした。しかし、ウエット仕様のバイクに交換してからは快調にラップを刻み、最後は5位でフィニッシュ。マレーシアGPに続き、2戦連続で表彰台を逃したが、ポイントランキング首位をキープ。念願のタイトル獲得に向け、また一歩前進した。

 6位には、地元の期待を集めるケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)が入った。朝のウオームアップでトップタイムをマークし、本番での快走に期待が集まったが、バイクを乗り換える混乱したレース展開に苦戦。バレンティーノ・ロッシ選手(ヤマハ)、セテ・ジベルノー選手(ドゥカティ)、ヘイデン選手を僅差で追う形でフィニッシュした。

 トニ・エリアス選手(Fortuna Honda)は、予選14番手という厳しいグリッドから最終的に9位でゴール。予選11番手からスタートした玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda)は、バイクをチェンジしてからのウエットコンディションでペースを上げられず10位。予選4番手のケニー・ロバーツJr.選手(Team Roberts)も、ウエットコンディションになって大幅にポジションを落とし14位に終わった。

 ダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda Team)も、ウエットコンディションの中で大きくポジションを落とし、15位でフィニッシュするのがやっとだった。しかし、フラッグ・トゥ・フラッグが適用された大荒れのレースで、Honda勢全員がしっかりとポイントを獲得。次戦、日本GPに向けて大きな期待を抱かせた。

 このレースでHondaは7勝目となり、コンストラクターズタイトルに王手をかけた。個人タイトルでも、ヘイデン選手が首位をキープ、3位にメランドリ選手、同ポイントで4位にペドロサ選手が続く。残り3戦、チャンピオン獲得に向かうHonda勢の活躍に注目が集まる。

 250ccクラスは、ホルヘ・ロレンゾ選手(アプリリア)が優勝。ロレンゾ選手とチャンピオン争いを繰り広げるアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest Racing Team)は、し烈な優勝争いに加わったが、惜しくも4位。ルーキーの青山周平選手(Repsol Honda Team 250)は5位と健闘。ケガから復帰して2戦目の高橋裕紀選手(Humangest Racing Team)は、トラブルでリタイア。マーチン・カルデナス選手(Repsol Honda Team 250)は、前戦マレーシアGPの転倒で古傷の鎖骨を痛めたことから今大会を欠場した。

 125ccクラスは、アルバロ・バウティスタ選手(アプリリア)が優勝し、今シーズンのチャンピオンに輝いた。Honda勢は、ディフェンディングチャンピオンのトーマス・ルシ選手4位、ファブリツィオ・ライ選手が8位、ガボール・タルマクシ選手は9位という結果だった。

第14戦 オーストラリアGP
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コメント

マルコ・メランドリ選手(MotoGP 優勝)
「信じられないレースだったが、自分にとっては最高の時間だった。フィリップアイランドでの勝利は、250ccでタイトルを取ったとき以来。最高の気分だ。今朝のウオームアップでいい状態を見つけて、決勝に向けてのモチベーションも高かった。スタートもよかったし、1周目には3番手に上がった。その後、雨が降ってからは、集中して走った。バイクを換えたときは、まるでプレイステーションで遊んでいるような不思議な気持ちだった。しかし、ピットレーンにたくさんの人がいて、自分のピットにたどり着くのが大変だった。バイクもタイヤもすばらしかった。冬にたくさんテストをしていたことが大きな助けになった。今日のレースは最高だった。チーム、Honda、ミシュランに感謝したい」

ニッキー・ヘイデン選手(MotoGP 5位)
「ワイルドなレースだった。今日はいくつか問題を抱えていて、流れに乗れなかった。最初の数周は濡れているように感じたし、ハードタイヤを使っていたので、ポジションを落としてしまった。それから雨が降り始めたので、ピットに戻ってバイクを交換した。それからはすごくよかったし、楽しむことができた。本格的に降ってきてからは、本当にいい感じだった。ハードに攻めて何人かの選手を抜いた。しかし、ハーフウエットになってからは、乾いている部分で思うように走れなかった。ロッシ選手を抜いたが、抜き返された。残念だったが、まだ3レース残っている。次のツインリンクもてぎは、いいレースにしたい」

ケーシー・ストーナー選手(MotoGP 6位)
「ウオームアップでいい走りができていたので、今日の結果には本当にがっかりした。雨が降るまでは順調で落ち着いていた。気分もよかった。その後は、雨に打ちのめされてしまった。ウエットでのフィーリングは悪くはなかったが、ピットストップのあとはリアタイヤがまるでスリックタイヤのようだった。特に左側のグリップに苦しんだ。シベリアンコーナーで抜いていったバレンティーノ(ロッシ選手)の走りはとても強引だった。天気ばかりはどうにもならないけれど、このレースには本当に期待していた」

トニ・エリアス選手(MotoGP 9位)
「不思議なレースだった。2年前に導入されたフラッグ・トゥ・フラッグを初めて経験した。すごく緊張したけれど、楽しいレースだった。今日はいいスタートを切れなかった。バイクを換えた後は、ややハードコンパウンドを選んでいたこともあって、乗りにくかった。9位というポジションには満足していないが、まだ3戦ある。ここまで一生懸命やってきたので、残りのレースではいい結果を出したい」

玉田誠選手(MotoGP 10位)
「残念なレースだった。こんなレースは二度とごめんという気分だ。バイクを交換するというルールは、とても危ないと思った。ピットロードが狭いこともあって、ピットインやピットアウトするときに、何度も他車とぶつかりそうになった。スリックタイヤで走っていたときは、雨がパラパラ降ってきているけれども攻めなければならないと思った。スタートも悪くなかった。それが雨になって最悪の結果になった。バイクを交換した直後の2〜3周は、リアサスペンションのセッティングが硬かったこともあり、まったくペースを上げられなかった。それで前方とのギャップが開き、そのままレースが終わった。本当に残念だった」

ダニ・ペドロサ選手(MotoGP 15位)
「ドライの準備はできていたし、序盤からトップグループについていくことができた。序盤の数周は、中野真矢選手(カワサキ)を除いて、みんな気をつけて走っていた。小雨が降っていたし、タイヤも冷えている状態だったからね。その後、雨が大降りになってからは、トップグループに合わせて走るようにした。しかし、バイクをチェンジするためにピットに入ったのだが、必要のない人たちでピットロードが混雑していた。それで時間をロスして、コースに戻ったときには何人もの選手に抜かれていた。レインタイヤはソフトすぎた。2周でタイヤが消耗してしまい、ペースをキープすることができなかった。いい結果ではなかった。次のツインリンクもてぎは好きなコースだし、ここよりいいレースになることを期待している」

田中誠 Repsol Honda Team 監督
「今日は想像もできないレース展開だった。レースコントロールが、ロッシ選手のイエローフラッグ中の追い抜きを見落としたことは、とても残念だ。ニッキー(ヘイデン選手)はスタートをミスし、大きくポジションを落としてしまった。その後クラッチに問題が発生し、追い上げるのに苦労したが、レインタイヤに履き替えてからの追い上げは見事だった。フラッグ・トゥ・フラッグが初めて適用されたレースになったが、まるで耐久レースのピットインのようだった。狭いピットレーンは問題だったが、我々のスタッフの作業は的確だった。最後にロッシ選手を追い抜くまでには至らなかったが、価値あるポイントを獲得できた。ダニ(ペドロサ選手)はいいスタートだったが、雨脚が強まってからはペースを上げることができなかった。しかし、雨のレースを走りきって経験を積むことができたと、ポジティブに考えたい。まだチャンピオンシップは終わっていない。次の日本GPも攻めの姿勢で挑むつもりだ」

青山周平選手(250cc 5位)
「今日は、久しぶりに納得のいくレースができた。最初はちょっと余計なところに力が入る感じでリズムに乗れなかったが、そのうちにいい感じになった。ヘクトール・バルベラ選手(アプリリア)やロベルト・ロカテッリ選手(アプリリア)といいバトルができたし、最後は離すこともできた。フランスGPで表彰台に立って以来、久しぶりに気持ちよく乗れた。次の日本GPに向けていいレースができたと思う。ツインリンクもてぎは、よく知っているサーキットなので、今シーズンのベストリザルトを狙いたい」

高橋裕紀選手(250cc リタイア)
「スタートもよく、序盤からいいペースで走ることができたが、そのうちにストレートでエンジンの調子が悪くなってしまった。タイムもかなり落ちてきたし、ストレートで他の選手と速度差がありすぎたので、危険だと判断しリタイアすることを決めた。残念な結果だが、次の日本GPでは優勝を狙っていきたい」

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決勝リザルト&ポイントランキング
【MotoGP】
順位 No. ライダー マシン タイヤ タイム/差
1 33 マルコ・メランドリ Honda M 44:15.621
2 71 C.バーミューレン スズキ B +9.699
3 46 V.ロッシ ヤマハ M +10.526
4 15 S.ジベルノー ドゥカティ B +10.615
5 69 ニッキー・ヘイデン Honda M +10.694
6 27 ケーシー・ストーナー Honda M +11.323
7 65 L.カピロッシ ドゥカティ B +26.555
8 56 中野真矢 カワサキ B +26.666
9 24 トニ・エリアス Honda M +57.234
10 6 玉田誠 Honda M +1:02.231
11 17 R.デ・ピュニエ カワサキ B +1:02.432
12 21 J.ホプキンス スズキ B +1:18.809
13 66 A.ホフマン ドゥカティ D +1:48.233
14 10 ケニー・ロバーツJr. KR211V M +1Lap
15 26 ダニ・ペドロサ Honda M +1Lap
16 77 J.エリソン ヤマハ D +2Laps
17 30 J.カルドソ ドゥカティ D +3Laps
RT 7 C.チェカ ヤマハ D +10Laps
RT 5 C.エドワーズ ヤマハ M +19Laps
【250cc】
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 48 J.ロレンゾ アプリリア 39:17.327
2 7 A.デ・アンジェリス アプリリア +0.009
3 4 青山博一 KTM +6.560
4 34 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda +18.196
5 73 青山周平 Honda +36.000
6 80 H.バルベラ アプリリア +36.484
7 15 R.ロカテッリ アプリリア +37.050
8 96 J.シュムルツ アプリリア +37.134
9 14 A.ウェスト アプリリア +59.653
10 58 M.シモンセリ ジレラ +1:03.829
RT 55 高橋裕紀 Honda +17Laps
【125cc】
順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 19 A.バウティスタ アプリリア 24:30.115
2 36 M.カリオ KTM +3.242
3 75 M.パシーニ アプリリア +3.381
4 1 T.ルシ Honda +3.639
5 60 J.シモン KTM +3.838
6 52 L.ペセック デルビ +6.069
7 35 R.デ・ローザ アプリリア +6.085
8 32 F.ライ Honda +6.572
9 14 G.タルマクシ Honda +6.704
10 6 J.オリベ アプリリア +8.310

【ライダー:MotoGP】 【コンストラクター:MotoGP】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 ニッキー・ヘイデン Honda 225
2 V.ロッシ ヤマハ 204
3 マルコ・メランドリ Honda 193
4 ダニ・ペドロサ Honda 193
5 L.カピロッシ ドゥカティ 180
6 ケーシー・ストーナー Honda 119
7 ケニー・ロバーツJr. KR211V 103
8 J.ホプキンス スズキ 97
9 C.エドワーズ ヤマハ 96
10 C.バーミューレン スズキ 86
13 玉田誠 Honda 75
14 トニ・エリアス Honda 71
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 Honda 303
2 ヤマハ 242
3 ドゥカティ 193
4 スズキ 131
5 KR211V 103
6 カワサキ 94
ポイント一覧
【ライダー:250cc】 【コンストラクター:250cc】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1 J.ロレンゾ アプリリア 249
2 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda 225
3 A.デ・アンジェリス アプリリア 167
4 青山博一 KTM 148
5 R.ロカテッリ アプリリア 147
6 高橋裕紀 Honda 146
7 H.バルベラ アプリリア 121
8 S.ギュントーリ アプリリア 82
9 青山周平 Honda 79
10 M.シモンセリ ジレラ 76
14 マーチン・カルデナス Honda 37
17 セバスチャン・ポルト Honda 20
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 アプリリア 296
2 Honda 242
3 KTM 152
4 ジレラ 76
ポイント一覧
【ライダー:125cc】 【コンストラクター:125cc】
順位 ライダー コンストラクター 総合
ポイント
1

A.バウティスタ

アプリリア 280
2 M.カリオ KTM 201
3 M.パシーニ アプリリア 172
4 S.ガデア アプリリア 143
5 H.ファウベル アプリリア 142
6 L.ペセック デルビ 119
7 T.ルシ Honda 107
8 G.タルマクシ Honda 96
9 J.オリベ アプリリア 85
10 S.コルシ ジレラ 72
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 アプリリア 303
2 KTM 206
3 Honda 145
4 デルビ 128
5 ジレラ 72
6 マラグーティ 28
ポイント一覧
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