第12戦チェコGPが、18日、ブルノで開幕。終日、青空が広がる中で後半戦のスタートが切られた。MotoGPクラスは、前戦アメリカGP以来4週間ぶり、125cc、250ccクラスは、ドイツGP以来5週間ぶりの大会となった。チェコGPは、後半戦最初のレースとして8月開催が定着。後半戦に向けて休養を取った選手たちが、力強い走りを見せた。
チェコGPは、1993年にスタート。今年で14回目。チェコスロバキア時代を入れると30回目を迎える。ブルノは、一周5.403kmで、中速コーナーが連続するリズム感あふれるサーキット。コース中盤は下りコーナーが続き、終盤で一気にメインストレートに向けて駆け上る独特なレイアウトとなっている。コース幅は広く、パッシング・ポイントが多いために、毎年、すばらしいバトルが繰り広げられる。過去13回のレースでは、Honda勢が8回の優勝を飾っている。
予選初日、Honda勢は、好調なスタートを切った。午前中1回目の走行でトップ・タイムをマークしたのは、総合首位のニッキー・ヘイデン選手(Repsol
Honda Team)。前戦アメリカGPで今季2回目の優勝を飾った勢いをキープした。3番手にマルコ・メランドリ選手(Fortuna Honda)。以下、ケニー・ロバーツJr.選手(Team
Roberts)、ダニ・ペドロサ選手(Repsol Honda Team)、ケーシー・ストーナー選手(Honda LCR)とHondaパワーが続いた。しかし、気温が27℃まで上がった午後2回目の走行では、予選用タイヤを装着してアタックする選手が多く、リザルトも大きく変化。実際の仕上がりを予想するのが難しいセッションとなった。その中で、トップ10にHondaパワーが4台と、2日目に向けてまずまずのスタートを切った。
2回総合で5番手につけたのは、Hondaエンジンを搭載するKR211Vに乗るロバーツJr.選手。前戦アメリカGPでは4位と表彰台にあと一歩と迫っているだけに、第7戦カタルニアGP以来、2回目の表彰台、そして今季初優勝の期待が膨らんだ。
8番手にはペドロサ選手。午前中1回目の走行では5番手。午後の走行では8番手にダウンしたが、2日目に向けて、まずまずの仕上がりだった。
9番手にはメランドリ選手。午前中の走行では3番手と好調なスタートを切った。メランドリ選手は、イギリスGP3位。ドイツGP2位。アメリカGP3位と、シーズン中盤に入って確実に表彰台に立っている。それだけに、今大会は、6回目の表彰台、そして今季3勝目に向けて手応えある一日となった。
10番手にはヘイデン選手。午前中の走行ではトップ・タイムをマークしたが、午後の走行では、タイヤのグリップに悩んでポジションを落とした。しかし、このセッションでは、予選用タイヤを装着してタイムを上げた選手が多く、リザルトの数字ほど悪い状態ではないため、2日目のタイムアップと、ポジションばん回に大きな期待がかかる。
以下、1回目6番手のストーナー選手は、2回総合で12番手。1回目8番手のトニ・エリアス選手(Fortuna Honda)は、総合13番手。2戦前のドイツGPで、接触によって左ヒザを負傷した玉田誠選手(KONICA MINOLTA Honda)は、足の状態もかなり回復し、14番手だった。
後半戦のスタートとなったチェコGP。これまでになく、初日から予選用タイヤを使う選手が多く、リザルトだけでは、その仕上がり状態が分かりにくい一日となった。その中で、2日目の予選、そして決勝に向けて、これまで通り、セッティングに集中したHonda勢の予選でのポジションばん回に注目が集まる。
250ccクラスは、ホルヘ・ロレンゾ選手(アプリリア)が暫定PPを獲得。10戦を終えて総合2位につけるアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(Humangest Racing Team)が2番手と好調なスタートを切った。ルーキー青山周平選手(Repsol Honda Team 250)は、フリー走行11番手、午後の予選で8番手と、初サーキットを順調に攻略した。前戦ドイツ大会で今季2勝目を上げた高橋裕紀選手(Humangest Racing Team)は、ドイツGP後の鈴鹿8時間耐久レースの事前テストで左腕を骨折。回復が十分でないために、今大会を欠場することになった。
125ccクラスは、ルーカス・ペセック選手(デルビ)が暫定PPを獲得。ガボール・タルマクシ選手(Honda)6番手、ファブリツィオ・ライ選手(Honda)7番手と、まずまずのスタートとなった。
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